4月12日付
日本の風土から生まれたというよりは、西欧産の輸入語めいた香りの漂う「愛する」という言葉を嫌ったのはコラムニストの故・山本夏彦さんである。「愛する」が日本語になるには、百年や二百年はかかるだろう――と◆「百年や二百年」の時間を、この大震災が縮めたのかも知れない。愛する家族、故郷…山本さんが存命でも、おそらくはもう抵抗を感じない日本語だろう◆このひと月、胸を突かれた記事を切り抜く暇のないまま、破ったなりに机へ積み上げてある。岩手県宮古市、
(2011年4月12日01時13分 読売新聞)
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