東京電力の福島第一原発で14日朝、作業中に意識不明となり、搬送先の病院で死亡が確認された60歳代の男性作業員の死因は、心筋梗塞の可能性が高いことが病院への取材で分かった。
病院によると、コンピューター断層撮影法(CT)による検査や血液検査などを実施したところ、心筋梗塞を疑わせる反応があったという。病院は、「放射線被曝 (ひばく) の影響は考えにくい」としている。
一方、東電は同日、記者会見で、男性が体調不良を訴えて倒れた午前6時50分頃、同原発内に医師が不在だったことを明らかにし、松本純一・原子力立地本部長代理は「今後は暑くなるので、作業員の体調管理も万全を期したい」と語った。
東電によると、医師については、福島第二原発に1人、作業員の活動拠点「Jヴィレッジ」に4人を、それぞれ24時間体制で配置しているが、福島第一原発には、医師の被曝が懸念されることから、1人を午前10時~午後4時の6時間配置するだけだったという。搬送された病院は約40キロ離れていた。
(2011年5月15日03時04分 読売新聞)
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