福島第一原子力発電所で事故後、作業中に初めて死者が出た。
14日に亡くなった60歳代の協力企業の男性の死因は、わかっていないものの、放射線量を気にしながらの防護服での作業は、身体的、精神的な負担も大きく、作業員に不安が広がっている。
「いくら安全と説明されても、怖いものは怖い。目の前の原発が爆発するかもしれない」。先月上旬から汚染水をためる大型タンクを作っている30歳代の作業員男性は、不安を隠さない。
作業時間は1日3時間だが、防護服は蒸し暑く、作業後、全身が汗だくになる。作業中に線量計の警報音が鳴っても3時間はきっちり働かされ、「ストレスで寝付きが悪くなった」。
3月下旬から約1か月間、同原発で作業に当たった20歳代の男性作業員は「防護服での作業は飲み食いできない上、トイレにもいけない。夏までには何か対策を考えないと作業にならない」と語った。
(2011年5月14日14時55分 読売新聞)
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