東日本大震災で被災した東京電力福島第一原子力発電所1号機で、津波が到達した6時間余り後には、原子炉建屋内に放射性物質が漏れ出ていたことが東電の公表資料でわかった。建屋内側の格納容器が損傷し、水素も一緒に漏れ出ていた可能性が高い。1号機では格納容器内の排気(ベント)が遅れ、翌12日の実施後まもなく水素爆発が起きたが、ベントが早ければ爆発を防げた可能性もあり、東電の対応が検証課題になりそうだ。
1号機へは3月11日午後3時半ごろ津波が到達。東電が16日に公表した1号機中央制御室の資料によると、午後9時51分、原子炉建屋で放射線が検出されて立ち入りが禁じられた。
検出量は10秒間で0.8ミリシーベルト。毎時に換算して約290ミリシーベルト。今回の事故で認められた作業員の被曝(ひばく)限度(250ミリシーベルト)に1時間弱で達する高い値だ。
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