東日本大震災で甚大な津波被害を受けた福島県いわき市小名浜地区で9日、津波をかぶりながらも耐え抜いたソメイヨシノが開花した。
地元住民らは「復興への希望のサクラが咲いた」と喜んでいる。
開花したのは、気象庁の旧小名浜測候所で季節観測に使われていた標準木の1本。3月11日には、小名浜港から約400メートル離れた同測候所にも津波が達し、標準木3本も水につかった。しかし、その後、順調につぼみをつけ、この日、1本の5輪が開花したことが確認された。平年より3日遅く、昨年より1日早かった。
同測候所は2008年に無人化され、開花時期など季節観測を廃止した。惜しんだ市民団体「小名浜まちづくり市民会議」が元測候所職員らと協力し、ウメとサクラの開花宣言を継承している。
(2011年4月10日08時13分 読売新聞)
No comments:
Post a Comment