東京電力福島第一原子力発電所の建屋などにたまる高濃度汚染水が地下水を通じて海や敷地外へ拡散するのを防ぐため、政府と東電の事故対策統合本部が進める地下壁設置構想の詳細が27日、明らかになった。
1~4号機地下の地盤を粘着質のセメントで固め、その周囲を深さ40メートルのコンクリート壁で囲い込む「二段構え」の密閉工事で、6月以降の着手をめざす。
構想によると、建屋付近の放射線量が高く、地上での長時間の作業は困難なため、1~4号機を取り囲む環状の作業用トンネルを地下約40メートルに掘削。そのトンネルから建屋地下の地盤の割れ目に、粘着質のセメントを機械で注入し、汚染水が地下深く染みこんでいくのを防ぐ。その上で、作業用トンネル付近にコンクリート壁(厚さ数十センチ)を設置し、地下水が海や陸側に拡散するのを防ぐ計画だ。
(2011年4月28日06時26分 読売新聞)
No comments:
Post a Comment