Sunday, May 1, 2011

27/04 インド反原発運動、福島事故で激化…極右扇動も

 【ニューデリー=新居益】インドのシン首相は26日、国内の原子力発電所の安全性評価などを行う独立機関を設置する方針を発表し、議会に提出する法案の準備に着手した。

 新機関は、原子力政策を定める「原子力委員会」の下に置かれている「原子力規制委員会」の機能を引き継ぐ。独立機関が評価を行うことで、安全性に対する国民の理解を得やすくする狙いとみられる。

 シン政権は、高度経済成長を持続するうえでネックとなっている電力不足解消を目指し、欧米各国とも相次ぎ原子力協定を結んで原発の増設を急いでいる。だが、日本の福島第一原発事故後は、インド国内でも反原発運動が急速に勢いを増している。首相は26日、関係閣僚のほか、大規模原発の建設予定地を抱える西部マハラシュトラ州首相らも交えた緊急協議を開き、独立機関の設置を決めた。

 マハラシュトラ州では、福島と同様の沿岸部に原子炉6基、出力計9900メガ・ワットという世界最大級のジャイタプール原発を建てる計画が進んでいるが、福島原発事故後、極右政党の扇動もあって反対運動が激化している。18日にはデモ隊が警察署を襲撃し、警官隊の発砲で1人が死亡した。

(2011年4月27日19時34分 読売新聞)

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