東京電力は27日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉に行っている注水の量を一時的に増やす試験を始めた。
注水量の増加に伴う水位などの変化を調べるのが目的。格納容器の上部まで水を満たして原子炉ごと冷やす「水棺」の本格化に向けた作業となる。
注水量は27日午前10時、従来の毎時6トンから10トンに増加した。同午後4時過ぎには14トンに増やす。この状態を18時間続けた後、28日朝に6トンに戻して試験を終了させる。その後、ロボットを使い、漏水などが起きていないか調べる。
東電は、26日のロボットを使った事前調査で、建屋内の数値としては最高の毎時1120ミリ・シーベルトの放射線量を記録した場所があったことを明らかにした。原子炉からの高濃度の汚染水が漏れている可能性があるが、東電は約2時間にわたる調査で漏れ箇所が発見できなかったとして、水棺作業の実施を決断した。
(2011年4月27日13時11分 読売新聞)
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