Tuesday, April 12, 2011

08/04 米フェイスブック、サーバー・データセンターの仕様公開


2011/4/8 20:59

 【シリコンバレー=奥平和行】交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブックは7日、独自に設計したサーバーやデータセンターの仕様を公開すると発表した。インターネット経由で情報システムを使うクラウドコンピューティングの普及により、データセンターとサーバーの需要が高まっている。設計公開によってクラウド関連インフラコストの低減を促す。

 同社のクラウドに関する設計がSNSをはじめとするネットサービスのインフラに普及すればデータセンターに使う機器のコスト低減につながりそうだ。一方で、サーバーバーなど機器メーカーは価格競争に直面することになる。

 米グーグルなど大手ネット企業はデータセンターに使う独自仕様のサーバーなどを設計。競争力に直結する分野のため詳細は非公開とするのが一般的だ。フェイスブックは従来はデータセンターを賃借していたが、事業拡大に対応して米オレゴン州に初の独自拠点を開設。ここのサーバーなどの「設計図」をウェブ(http://opencompute.org/)で公開した。

 ソフト開発では設計図を公開する「オープンソース」で技術革新を速める取り組みが普及しており、この考え方をサーバーなどにも導入した。

 同日の記者会見でマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は「今回の取り組みで他社のインフラ構築を手伝うことができ、独自仕様のサーバーも需要が増えれば価格が下がる」などネット企業や利用者の利便性につながる点を強調した。

 サーバーやデータセンターの機能を独自に高めることで差異化を進めてきた企業は今後、戦略の見直しを迫られる可能性もある。

 サーバーなど機器メーカーにとってはクラウド専用サーバーの製品仕様が決めやすくなるメリットはあるものの同じ仕様での競争になるため、メーカー間の価格競争は激しくなる。

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