Tuesday, April 19, 2011

19/04 千葉のホテル営業終了へ…中国客5割、原発打撃


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7月末での営業終了を決めたホテルグリーンタワー千葉(千葉市中央区で)

 東日本大震災や東京電力福島第一原発事故で海外からの旅行者が激減し、千葉県内のホテル業界を直撃している。

 千葉市中央区の「ホテルグリーンタワー千葉」は18日、7月末で営業を終了すると発表した。成田空港周辺のホテルも打撃を受け、業界団体の調べでは県内での宿泊予約キャンセルがおよそ4万人に達するなど、深刻な影響が広がっている。

 ホテルグリーンタワー千葉(270室)は、オフィス棟やアリーナで構成する「千葉ポートスクエア」の一角にある。運営会社のグリーンタワー(同市美浜区)によると、福島第一原発事故が長期化する中、主要顧客だった中国や台湾からの観光客が激減し、営業の見通しが立たなくなった。取引先の旅行会社二十数社が宿泊予約をキャンセルするなどし、売り上げは前年比6割減に落ち込んでいたという。

 同ホテルは、建物を所有する民間会社から賃借して2003年9月に営業を開始。駅から遠い立地を成田空港利用の外国人旅行者をターゲットに集客してカバーし、宿泊客の50%以上を中国などからの観光客が占めていた。

 開沼義正総支配人は「独特の営業方針でやってきたが、想定外のことが起きた。原発問題も先が見えず、これでは家賃も払えない。大変残念」と話した。

 約100人の従業員は他の事業部への異動や転籍で対応する方針。幕張新都心の自社ビルで直営する「ホテルグリーンタワー幕張」(205室)は営業を継続するという。

(2011年4月19日14時48分 読売新聞)

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