中部電力:浜岡原発3号機、運転再開先送り
中部電力は30日、定期検査中の浜岡原発3号機(静岡県御前崎市)について、4月上旬に予定していた運転再開を先送りする方針を明らかにした。再開時期は5月以降の見通し。福島第1原発の事故を受け、経済産業省が全国の原発に対し緊急の安全対策や設備点検などを求めたことに対応した。
経産省は福島原発の事故を踏まえて、全国の各原発に対して(1)緊急時の代替電源の確保(2)冷却水を供給するための消防車の配備--などの緊急安全対策を4月中旬までに講じるよう指示。同省は対策の実施状況の確認を4月中に終えることを目指している。中部電は「国の指示に基づいて適切に対応する。対策も地域にしっかり説明していく」としており、4月上旬を目指していた運転再開を断念し先送りする考えだ。
一方、浜岡原発の地元自治体は3号機の早期の運転再開に難色を示している。電力の安定供給の観点から早期再開に理解を示していた川勝平太・静岡県知事も30日の記者会見で、福島原発事故の影響が長期化していることを踏まえて、早期の運転再開に慎重な姿勢に転じた。
地元自治体の理解を得ることに時間がかかれば、3号機の運転開始が大幅に遅れる恐れも出ている。
1号機と2号機は09年1月に運転を終了しており、現在稼働しているのは4号機と5号機。【工藤昭久】
毎日新聞 2011年3月30日 21時16分(最終更新 3月31日 1時26分)
No comments:
Post a Comment