「ペンと紙があれば」と声を上げ、被災地で不屈の発行を続けた石巻日日(ひび)新聞。その手書きの壁新聞が米ワシントンの博物館展示へ。明かりはロウソク。手にフェルトペン。着の身着のままで避難した人々を情報で支え、励まし続けた記者魂。
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大槌。避難所に散る中学野球部員。「野球すっど」。監督の声が皆を集めた。空き地と1個のボールがあれば。ノックに長靴姿の好守。よみがえる笑顔。
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東北路に桜色を点じゆく春の風。人をしのび、わが街を思い、花見をやろうと声が上がる。連帯と心の復興の花に。
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<人なれて山あたたまる桜かな> 麦水
毎日新聞 2011年4月16日 東京夕刊
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