作家・高村薫さん
食べ物や着るものもほとんどない被災者の方に、「がんばってください」「心配しています」なんて言葉はかけられません。何の腹の足しにもならないから。生きることだけを考えてください、どうにか生き延びてくださいとしか言えません。
阪神大震災の時、私は大阪府内の自宅にいました。けがもなく、自宅も無事。でも同じ揺れの中で6400人の人が亡くなった。いつどこで地震が起きるかは誰にも分からない。なぜ自分は生きているのか。ひとごとではいられない。それなのに、何もできない自分の無力さに腹が立つ。ボランティアを志願しようにも活動できない状態だというし、被災者と代わることもできない。
物書きの私にできることと言えば、声を届けられない被災者の代わりに必要な対応を求めること。被災者は生きるだけで精いっぱい。阪神大震災の経験を生かし、中長期的な再建も含めた目配りをしなければ。それが務めだと思っています。
阪神大震災の時、私は大阪府内の自宅にいました。けがもなく、自宅も無事。でも同じ揺れの中で6400人の人が亡くなった。いつどこで地震が起きるかは誰にも分からない。なぜ自分は生きているのか。ひとごとではいられない。それなのに、何もできない自分の無力さに腹が立つ。ボランティアを志願しようにも活動できない状態だというし、被災者と代わることもできない。
物書きの私にできることと言えば、声を届けられない被災者の代わりに必要な対応を求めること。被災者は生きるだけで精いっぱい。阪神大震災の経験を生かし、中長期的な再建も含めた目配りをしなければ。それが務めだと思っています。
No comments:
Post a Comment