Monday, March 28, 2011

28/03 国側「村木元局長側の主張待つ」 賠償訴訟で態度留保

2011年3月28日11時17分

 郵便不正事件で無罪判決が確定した村木厚子・厚生労働省元局長が、国と当時の担当検事3人に慰謝料など約3666万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が28日、東京地裁(堀内明裁判長)であった。国側は「村木氏側が、各検事の職務の違法性をより具体的に主張するのを待ちたい」として、争うか賠償に応じるかの態度を留保する答弁書を提出した。

 被告となった3人は、前大阪地検特捜部長・大坪弘道被告(57)=犯人隠避罪で起訴、懲戒免職=、元主任検事の前田恒彦被告(43)=証拠隠滅罪で公判中、同=、村木氏の取調官でもあった国井弘樹検事(36)。3人の代理人らは「検事個人には損害賠償請求できない」として、いずれも争うと述べた。

 国側は答弁書で、「認めるべきは認め、殊更に争うつもりはない」としながら、「刑事裁判で無罪が確定しても、逮捕や起訴の際に、各証拠を総合的に勘案した相当の合理性があれば直ちに違法にはならない」と指摘。どの検事が何の職務をした際に違法性があるのか▽前田元検事による証拠改ざんと、その後も違法に公判を維持したと主張する因果関係▽村木氏の関与を示す関係者の供述が逮捕前にそろっていたが、それでも逮捕や起訴が違法になる根拠――などについて、村木氏側に明らかにするよう求めた。

 村木氏側は「有罪と認められる疑いはなかったのに、村木氏が指示したとする虚偽の調書を作成して逮捕・起訴し、ストーリーと矛盾する証拠を改ざんして公判を続けた」と訴えている。

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