Tuesday, May 31, 2011

31/05 原発事故処理に6兆~20兆円…民間研究機関

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、1~4号機の廃炉や住民への所得補償などの事故処理費用の総額は、6兆~20兆円規模にのぼるとする試算を民間の研究機関「日本経済研究センター」がまとめた。

31日に開かれた内閣府原子力委員会の定例会議で報告した。同委員会では今後の原子力政策を考える上での材料にするとしている。

同センターでは、米スリーマイル島原発事故(1979年)と旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(86年)を基に、事故収束に向けて必要な費用を試算した。廃炉にかかる費用は、スリーマイルと同様に核燃料を取り出して処理できた場合には7400億円だが、チェルノブイリのように燃料をコンクリートで閉じ込める措置をとると、15兆円に膨らむ可能性があるとした。

また、立ち入りが制限されている原発から半径20キロ圏内の「警戒区域」について、政府が現在の公示価格に基づき、すべて買い上げると仮定した場合、4兆3000億円が必要と推定している。

一方、避難住民の所得補償を10年間実施した場合、半径20キロ圏内の2万7000世帯に限っても6300億円かかるとみており、費用の合計は5兆7000万~20兆円に達するとした。

(2011年5月31日19時34分 読売新聞)

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