東日本大震災で亡くした弟や幼くして命を落とした子供たちを弔おうと、こいのぼりを集めてきた宮城県東松島市の県立石巻西高3年、伊藤健人さん(18)が5日、全国から集まったこいのぼり約200匹をがれきや漁船が散乱する自宅前に揚げた。近くに住んでいた住民らも集まり、亡くなった子供たちを弔った。
揚げたのは子供を表す「子ゴイ」の青いこいのぼり。インターネットで提供を募ってきた。この日は午前8時ごろから、こいのぼりを集める企画を提案した邦楽奏者ら約20人と、こいのぼりをひもにくくりつけて空高く揚げた。自宅前に置いた机には津波で亡くなった弟律君(5)と母智香さん(45)、祖父盛雄さん(75)、祖母キセさん(75)の遺影を並べた。
伊藤さんは「こんなにたくさん集まるなんて思わなかった。今日をこれから生きていく強い力にしていきたい」と話した。集まったこいのぼりは毎年、震災に見舞われた3月11日ごろに揚げるという。【宇多川はるか】
毎日新聞 2011年5月6日 12時05分(最終更新 5月6日 12時19分)
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