国際原子力機関(IAEA)のフローリー事務次長は12日、日本政府が福島第一原発事故を国際評価尺度(INES)で最悪のレベル7に引き上げたことを受けてウィーン本部で記者会見し、1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故とレベルは同じでも、事故の構造や規模では「全く異なる」と述べた。
フローリー氏は、チェルノブイリ事故では原子炉の試験運転中に大きな爆発が起きて放射性物質が広範囲に拡散したのに対し、福島第一原発事故は運転停止後に起き、原子炉の圧力容器の爆発もなかった点などを指摘した。
日本側は、79年の米スリーマイル島原発事故と同等のレベル5とする暫定評価結果を先月18日に発表してから、今回レベル7に引き上げるまでに約1カ月を要した。このため、住民避難などの対応に遅れが出たとの指摘もあるが、フローリー氏は「INESは事故の深刻度の尺度であり、対応とは関係ない」と説明。仮にレベルを早く上げたとしても、日本政府の初期対応に違いはなかったとした。
フローリー氏はまた、福島第一原発事故の状況を「依然とても深刻」とした上で、原子炉冷却に必要な電源の復旧作業などで「回復の兆しもある」とした。(ウィーン=玉川透)
フローリー氏は、チェルノブイリ事故では原子炉の試験運転中に大きな爆発が起きて放射性物質が広範囲に拡散したのに対し、福島第一原発事故は運転停止後に起き、原子炉の圧力容器の爆発もなかった点などを指摘した。
日本側は、79年の米スリーマイル島原発事故と同等のレベル5とする暫定評価結果を先月18日に発表してから、今回レベル7に引き上げるまでに約1カ月を要した。このため、住民避難などの対応に遅れが出たとの指摘もあるが、フローリー氏は「INESは事故の深刻度の尺度であり、対応とは関係ない」と説明。仮にレベルを早く上げたとしても、日本政府の初期対応に違いはなかったとした。
フローリー氏はまた、福島第一原発事故の状況を「依然とても深刻」とした上で、原子炉冷却に必要な電源の復旧作業などで「回復の兆しもある」とした。(ウィーン=玉川透)
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