Tuesday, March 27, 2012

ガガも愛用「ヴェルサーチ」が日本再上陸 MCMも


2012.3.24 18:00 (1/3ページ)編集長オススメ

ヴェルサーチ 2012SSコレクション
ヴェルサーチ 2012SSコレクション
 えっ!? ヴェルサーチが日本再上陸? 景気低迷の影響を受け、人気海外ブランドの日本撤退や規模縮小が相次ぐ中、一度は撤退したイタリアの高級ブランド「ヴェルサーチ」がカムバックした。2月には東京・新宿伊勢丹に、3月1日には大阪の大丸心斎橋店でオープン。ドイツブランド「MCM」も再上陸を果たしており、日本の高級ブランド市場の牽引(けんいん)役となるか、期待が集まっている。
(杉山みどり)
ブランドなら何でも…の時代は終わった
 「ヴェルサーチ」といえば官能的で派手な印象が強いブランド。日本では80-90年代にかけて流行していた。デザイナーのジャンニ・ヴェルサーチ氏が97年に男娼に射殺されるというショッキングな事件もあったが、妹のドナテッラが後を継いだ。09年には日本から全店舗を撤退したが、欧米での人気はずっと高く、多くのセレブを顧客に持ち、アメリカの歌姫、レディー・ガガが愛用していることも有名だ。
 昨年秋には「H&M」とコラボした「ヴェルサーチ・フォー・H&M」が日本でも瞬く間に完売。ヴェルサーチを知らない世代への認知度も上がった。
 ヴェルサーチ・ジャパン(東京都中央区)CEOの齋藤博氏は「もちろん勝算はありますよ。路面店を含めて今後の日本での展開も考えています」と語り、満を持しての日本再上陸であることを強調する。
 再上陸にあたり、イタリア本国で企業体制を再構築するなどブランドを抜本的に見直したという。「今後、路面店も含めた日本での展開を考えています」と齋藤さん。イタリアのヴェルサーチ・グループCEO、ジャン・ジャコモ・フェラリス氏は、日本での再スタートに向けて、旧知の仲の齋藤氏をヴェルサーチ・ジャパンのCEOに招いた。
 大丸心斎橋店で海外ブランドの買い付けを担当するバイヤーの川端光隆さんも「ヴェルサーチには大いに期待しています」と話す。オープン間もないが、顧客の反応は上々だそうだ。「ヴェルサーチが帰ってくるのを待っていたのよ」「大好きだったのよ。また着られてうれしいわ」という客が多いという。
 バブル崩壊以降、日本経済は低迷し、さらにリーマンショックによる世界不況もあって、「日本は市場としての魅力がなくなり、今後も海外の高級ブランドは撤退・縮小傾向にあり、その分中国などのアジア市場に移行するだろう」とみる関係者も多い。
 2009年、シャネルは九州と大阪の店舗を閉め、ルイ・ヴィトンは銀座・数寄屋橋への店舗出店計画を断念、翌年にはD&Gが撤退した。「日本に見切りをつけ、中国などのアジア市場に移行している」とみる関係者も多い。
 「むしろ、日本は安定した、成熟した市場としてとらえています」と齋藤社長は話す。
 「ブランド品といえば何でも手を伸ばし、無理をしてまで手に入れていた時代は終わりました。今の日本の消費者はよいモノを賢く買うようになっています」
MCMは“韓国経由”で
 一方、MCM。皮革製品を中心とした1976年創業の独ブランドで、日本ではバブル期に流行したが、最近はほとんど見かけなかった。いつのまにか日本の店頭から消えてしまっていたようだ。
 その「MCM」が、隣国・韓国で人気上昇中だという。その勢いをもって再び日本に入ってきたようだ。今年2月に三陽商会(東京都港区)が展開するセレクトショップ「ラブレス」と組んで日本に復活した。
 「MCMを愛用するK-POPグループのビッグバンや2NE1などの影響もあるのでは」とラブレスのプレス担当・佐々木三恵さん。ヨーロッパでは安定した人気を保ち、最近は特にLAのセレブ層や若者に人気が高いという。
 どちらかというと独ブランドらしい質実剛健なイメージを持っていたMCMだが、今は華やかな色も多く、デザインも豊富だ。なかでも、MCMのモノグラムの上にヒョウ柄をプリントしたデザインの「MCM×ラブレス」のコラボ商品は新鮮。
 MCMの定番商品とともに「ラブレス」と姉妹店「ギルドプライム」でのみ販売される。18日に販売開始したばかりだが、「予想以上の売れ行きに驚いています」(佐々木さん)。発売から2週間で売り上げ目標の約3倍と好調で、キャンセル待ちの商品もあるという。
 「ラブレス」は、旬でエッジのきいた商品が豊富にそろうセレクトショップで、顧客層もおしゃれな人が多い。そんなファッショニスタたちに受け入れられるということは、日本での再ブームもありうる。MCMはラブレスとの協力体制の上、さらに“よいブランド”に育てていき、今後も日本市場での展開に意欲を見せているらしい。
 洋服やバッグに限らず化粧品なども「大好きだったのに、日本で買えなくなっっちゃった…」「海外に行く友人を見つけては頼んでいる」という声もよく聞く。同じ買うなら日本経済のためにも日本で買いたい。ヴェルサーチやMCMのように復活するブランドがこれからも増え、市場に活気が戻るのを期待している。
 ファッション・オタク記者が「おじわかトレンド(おじさまにもわかるファッション・トレンド)」をお届けします。




http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120324/wlf12032418000023-n1.htm

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