東京電力は6日午後10時半、福島第一原子力発電所1号機の格納容器で水素爆発が起きるのを防ぐため、格納容器内への窒素ガスの注入作業を始めた。
原子炉等規制法第64条に基づく緊急措置。1~3号機では原子炉内の核燃料の70~25%が損傷しているとみられ、格納容器内では高い放射線量も依然検出されており、復旧作業は困難を極めそうだ。
東電などによると、1号機では、原子炉の圧力容器内で核燃料棒を包む被覆管のジルコニウムが熱で損傷、水蒸気と反応するなどしてできた水素が外側の格納容器内に漏れ出ている可能性が高い。
水素の濃度が4%以上、酸素が5%以上になると、水素と酸素が結びついて爆発を起こす恐れがあるため、あらかじめ窒素を注入し水素濃度を下げて爆発を防ぐ。ただし、窒素注入すると、格納容器内の放射線量の高い水蒸気が配管の継ぎ目などから押し出されて外に漏れてしまうため、慎重に作業を進めている。
(2011年4月6日23時21分 読売新聞)
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