. 福島第一原子力発電所から海に高濃度の放射性物質が漏れ出している問題で、東京電力は29日、第一原発から南へ16キロ離れた岩沢海岸で28日に採取された海水から基準値の58・8倍の放射性ヨウ素を検出したと発表した。
27日に採取した海水では同7・4倍だった。第一原発の放水口近くから26日に採取した海水から同1850倍の放射性ヨウ素が検出されており、高濃度の放射性物質を含む水があまり拡散しないまま、潮流で流された可能性がある。
同原発から南へ10キロの第二原発近くでも、27日に採取した海水中のヨウ素の濃度が同95倍となり、28日も同95・5倍と高濃度が続いた。
一方、排出源と見られる第一原発放水口近くでは、海水中の放射性物質の濃度が低下しており、28日朝に採取した海水中のヨウ素の濃度は同33・9倍だった。
東京電力は、放射性物質は海で拡散して薄まると説明していたが、「沖合に流れれば、放射性物質は拡散すると思うが、海岸近くの流れはどうなっているか分からない。よどんだ水が塊で流れ着いた可能性がある」と説明している。
(2011年3月29日20時08分 読売新聞)
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