東京電力は、比較的放射線量の低い1号機タービン建屋地下の汚染水を、現場のすぐそばにある復水器(1600トン)にくみ出していたが、なかなか水位は下がらない。
27日午後には、新たにトレンチの汚染水が見つかり、タービン建屋の地下と直結しているらしいことが判明した。
1号機のトレンチ内の水位が少し下がったことや、2号機のトレンチの水が、地下の汚染水と同様に毎時1000ミリ・シーベルト超という高い放射線を出していることがわかったため、作業が進まない。
トレンチ内には、海水を使う冷却系の送水管が通り、コンクリート壁を貫いてタービン建屋の地下階とつながっている。送水管とコンクリート壁のすき間は充填
じゅうてん
剤で防水処理が施されているが、東電によると、地震の振動と津波の水圧によって破壊され、地下階とトレンチの間に水の通り道ができている可能性が高いという。トレンチ内の水量は1号機が推定3100トン、2号機が6000トン、3号機は4200トンに及ぶといい、汚染水除去対策はさらに難しい局面を迎えている。
(2011年3月29日12時03分 読売新聞)
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