Monday, May 2, 2011

02/05 東日本大震災:希望のカーネーション…泥の中「愛情」出荷


津波によりガラスが割れ泥水が入り込んだ温室の中で、残ったカーネーションを摘み取る三浦典子さん=宮城県名取市で2011年5月2日午前8時13分、森田剛史撮影
津波によりガラスが割れ泥水が入り込んだ温室の中で、残ったカーネーションを摘み取る三浦典子さん=宮城県名取市で2011年5月2日午前8時13分、森田剛史撮影

 東北一のカーネーションの産地、宮城県名取市では、8日の母の日を前に、津波に耐えて花を咲かせたカーネーションが出荷されている。

 同市小塚原地区の栽培農家、三浦雅弘さん(52)の温室は、作付面積約20アールのすべてが1メートル以上浸水し、一部は津波で流失した。発生当初は流れ着いた大量のがれきで、温室に近づけなかったが、3月下旬、全体の1割の約3200本のカーネーションが咲いた。

 茎にはわらくずや泥が付着していたが、比較的きれいなものだけを摘み取り、泥を水で洗い流して乾燥させた上で出荷することを決めた。

 三浦さんは「せっかく花を付けたのにそのまま枯れていくのではかわいそう。きれいなもの、いいものだけでも手にとってもらえたら」と作業に精を出していた。

 近くのショッピングセンターで開かれる「ゆりあげ港朝市」で8本300円で販売される。【森田剛史】

毎日新聞 2011年5月2日 11時36分(最終更新 5月2日 11時57分)

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