Friday, April 15, 2011

15/04 「今は巨大地震活動期 M9級発生に懸念」米学会で発表

2011年4月15日12時24分

 マグニチュード(M)7以上の大地震は、起きやすい「活動期」が存在し、現在がその時期にあたるとの研究結果を米ニューメキシコ鉱工業大などがまとめた。別のチームは、M9級の超巨大地震が世界のどこかで起きる確率は統計的に、今後6年以内に6割と分析した。

 いずれも、米テネシー州で開かれている米地震学会で14日、発表した。

 同大のリック・アスター教授らのチームは、地震計による観測記録がある1900年以降の世界のM7以上の約1700の地震記録を分析した。その結果、「1950~67年」と「2004年以降」は、M7以上の大地震・巨大地震の発生が統計的に多い時期であることがわかった。

 1900年以降に起きたM9級の超巨大地震は、1952年(カムチャツカ半島沖、M9.0)、60年(チリ、M9.5)、64年(アラスカ、M9.2)と、2004年(スマトラ島沖、M9.1)、10年(チリ、M8.8)、11年の東日本大震災(M9.0)など。

 活動期が存在するとする別の研究を発表した米地質調査所(USGS)のチャック・バフェ氏によると、M9級の超巨大地震が世界のどこかで6年以内に起きる確率は、活動期がないとすると24%だが、活動期があると63%になる。ただ同日の学会では「活動期はない」とする発表もあった。

 アスター教授は記者会見で、スマトラ沖地震の3カ月後、数百キロ離れたところでM8.7の地震が起きた例を挙げ、「大陸間のような長距離で大地震は連動しないが、これぐらいの距離だと連動することは明らか。東日本大震災の震源域に隣接する地域(の巨大地震発生)を強く懸念している」と話した。(ワシントン=勝田敏彦)

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