内閣府原子力安全委員会は25日、東京電力福島第一原子力発電所から大気中に放出された放射性物質のコンピューターによる拡散予測を公表した。
予測は本来、事故発生直後の避難に活用する計画だったが、これまで3月23日と4月11日の2回公開されただけだった。細野豪志・首相補佐官は25日の事故対策統合本部の共同記者会見で「3月半ばの最も放射性物質が飛んでいた時期に予測を利用できず、大変申し訳ない」と謝罪した。
公表されたのは、3月11日から4月25日までの1時間ごとの放射性物質の拡散予測と、これまでの積算放射線量。今後は、1時間ごとの予測を毎日正午に更新、積算線量も随時更新する。
原発からの放射性物質の放出量を、各地の放射線量の実測値から逆算。風速や風向、地形のデータをもとに積算線量を計算した。
公表の遅れについて、安全委は、原発からの放出量が当初分からず、文部科学省と内閣府の調整にも手間取ったためと釈明した。
(2011年4月26日00時22分 読売新聞)
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