【台北=源一秀】1989年6月4日に北京で起きた天安門事件で学生リーダーだった王丹氏(42)は、事件から22年になるのを前に、台北で読売新聞のインタビューに応じ、「中国の民主化、人権を巡る状況は、天安門事件当時より悪い」と批判した。
「事件以前、大学内外で政府批判や民主化、人権の議論ができた。いまや、その自由はない。状況は悪化するばかりだ」とも語った。
中国では現在、民主活動家・劉暁波 氏のノーベル平和賞受賞、中東の民主化デモなどの影響で、民主化を求める声が水面下で広がっている。しかし、共産党政権は、こうした声を徹底的に封殺している。王氏は「民主化に対する関心はかなり高いが、人々は当局の弾圧を恐れて何もできず、何も言えない。事件当時のような民主化運動は難しくなった」と悲観した。
(2011年6月3日18時55分 読売新聞)
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