2011年4月25日23時58分
原子力安全委員会は25日、緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)を用いて、福島第一原発事故による放射性物質の1時間ごとの拡散予測を今後、公表すると発表した。予測のマップなどは毎日昼ごろ、ホームページに更新していく。事故後2回しか公表していなかった。
拡散予測は、原発から希ガスやヨウ素が一定量放出されると仮定し、気象条件や地形などを考慮して1時間ごとに行うという。
また、事故当日の3月12日から4月24日までの原発周辺の積算放射線量の試算値も公表した。汚染状況は均一な同心円では描けないことを改めて示した。
拡散予測は、事故直後の避難に活用する計画だったが、原発からの放出源情報が得られないとして、3月23日と4月11日に公開されただけだ。しかし、事故直後から一定量の放出を仮定した1時間ごとの予測はしており、数千枚に及ぶ過去のデータについてもホームページに公開するという。
細野豪志・首相補佐官は「予測に役に立たなかったことは、申し訳ない」と謝罪した。公表の遅れについて、文科省と原子力安全委の間で運用や公開などを巡って調整に手間取ったという。
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