Saturday, April 23, 2011

23/04 東日本大震災:岐阜県「自粛せず」 元気さで被災地支援と

 東日本大震災後、全国で自粛ムードが広がる中、岐阜県はあえてイベントなどを開催する姿勢を打ち出している。笠松競馬(同県笠松町)はレースを続け、低迷していた馬券売り上げが復活。5月のハーフマラソン大会は震災後に出場者を追加募集し、調整の場を求めた有力選手も参加表明した。県は自粛を回避する一方で収益の一部を被災地への義援金に回す工夫をしており、古田肇知事は「社会を元気にすることで被災地を支援したい」と話している。【岡大介】

 全国各地の公営ギャンブルは震災直後に軒並み休止になったが、岐阜県などが出資する県地方競馬組合は震災後も笠松競馬のレースを開催。3月末と4月前半は前年同期比4割増の売り上げを記録した。「開催には賛否両論あったが、動かなければ何も生まれない」と県笠松競馬支援室。競馬場ではチャリティーオークションを開いたり収益の一部を義援金に充て、これまでに計約315万円を被災地に寄付した。

 県が実行委員会に入っている「高橋尚子杯ぎふ清流マラソン」も予定通り5月15日に岐阜市で開催される。一般ランナーのエントリーは既に締め切られていたが、震災後、「チャリティーエントリー」と銘打ち、2000人の出場者を追加募集。25日の締め切りまでにほぼ定員に達した。1人6000円の参加費は全額、義援金になる。

 今月18日には、2月の東京マラソン3位の埼玉県職員、川内優輝選手と、昨年アジア大会2位の北岡幸浩選手の参加が発表された。県担当者は「他の大会が中止になる中、選手が調整の場を求めた面もある」と話す。

 県などは、高山や下呂など不振が続く観光地のてこ入れのため、宿泊料の一部を義援金に回したり、東北の特産品を振る舞うキャンペーンで宿泊を呼び掛けている。

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