Sunday, April 10, 2011

原発キーワード 半減期

 放射性物質は、原子を構成する陽子と中性子のバランスが不安定で、エネルギーを放出しながら、一定の割合で崩壊し、別の安定性の高い原子に変化していく。この際、放出されるのが放射線だ。

 放射線を出す能力(放射能)は時間の経過とともに弱まっていき、この放射能が半分になるまでの期間のことを、半減期という。半減期は、放射性物質によって異なり、不安定なものほど多くの放射線を放出して崩壊が速く進むので短い。

 福島第一原発の事故後、近隣地域の農産物から暫定規制値以上のレベルで検出された放射性ヨウ素131の半減期は8日、放射性セシウム137では30年。ヨウ素よりもセシウムの方が土壌にも残りやすいことになる。長いものでは、プルトニウム239の2万4000年、ウラン238の45億年などがある。

(2011年3月24日 読売新聞)

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