Wednesday, April 13, 2011

13/04 原発担当相に細野氏起用方針、「唐突」と不信感

民主党

 菅首相が原発担当相を新設し、細野豪志首相補佐官の起用を検討しているのは、東京電力福島第一原子力発電所事故の対応を強化し、沈静化に向けた日米連携を円滑に進めるためと見られる。

 しかし、首相が政府・与党内に根回しした形跡はない。野党の公明党幹部を通じて首相の構想が伝わるのも極めて異例で、民主党幹部らは不信感を募らせている。

 原発事故を巡り、首相は政府と東電で作る統合本部の本部長を自ら務めるなど陣頭指揮を執ってきた。ただ、東日本大震災から1か月を機に「復興構想会議」を設置するなど、被災地の復興計画策定に軸足を移しつつある。このため、原発担当相を置いて引き続き万全を期す姿勢をアピールしつつ、対応を一任したいとの思いがあるようだ。

 そこで浮上したのが細野氏だ。細野氏は原発事故発生後、東電に常駐して首相官邸とのパイプ役を務め、日米の連絡調整会議の統括役も担ってきた。首相は、原発行政を所管する経済産業省に強い不信感を持っているとされ、「海江田経済産業相に代わって首相の信頼が厚い細野氏に原発行政を任せるつもりではないか」(党幹部)との観測もある。

 しかし、首相の唐突な行動には冷ややかな視線が注がれている。民主党の岡田幹事長は12日、「各党・政府震災対策合同会議」の実務者会合で、「私は知らない」と不機嫌そうに語ったという。党政調幹部も「現場がやりにくくなるだけだ」と吐き捨てた。

 首相が公明党の斉藤鉄夫幹事長代行に電話で細野氏の起用を相談したことも、波紋を広げている。斉藤氏は首相と同じ東京工業大理学部出身で、「首相とは原発事故発生以来、携帯電話で度々助言する仲」とされる。だが、私的なパイプで野党に接近を図る首相の姿勢に、公明党からは「同窓会感覚で政府を動かされたらたまらない」(幹部)と警戒する声が出た。

 首相は、自民党の谷垣総裁に大連立を打診した際も、党内から「唐突だ」と批判を浴びた。その後、震災担当相など閣僚3人を増員する内閣法改正を提案したが、自民党は「責任と権限を一元化することにつながらない」(谷垣氏)と態度を硬化させている。このため、法改正ではなく閣僚の1人を細野氏と交代させ、担当を見直す案も取りざたされている。

(2011年4月13日09時23分 読売新聞)

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