Tuesday, April 26, 2011

26/04 福岡市女性の未婚率、指定市で最高 少ない同世代男性

グラフ:男性1人に対する女性の人数(20代)拡大男性1人に対する女性の人数(20代)

グラフ:未婚の人の割合(女性)拡大未婚の人の割合(女性)

 全国の大都市で20代後半から30代前半の未婚女性の割合が最も高いのは福岡市――。こんな調査を日本政策投資銀行九州支店がまとめた。働く場所に恵まれた街で活躍する女性が集まる一方、同世代の男性が少ないことが一因のようだ。

 全国19政令指定市について平均初婚年齢(28.6歳)前後の女性で、結婚していない人の割合(未婚率)を調べた。2005年の国勢調査によると、25~29歳は福岡が68.8%で最も高く、京都の68.0%が続く。福岡と北九州の差は9.3ポイントになる。30~34歳の未婚率も福岡が41.0%で最高だ。

 未婚女性が多いことについて、福岡県男女共同参画センター「あすばる」の村山由香里館長は「仕事をこなしながら、買い物や遊びも楽しむ自立した女性が増えているという見方もできる」と話している。

 未婚率が高い理由として政投銀は「男女のバランスの偏り」を挙げる。2010年の調査では、福岡の20代人口は女性が10万2千人に対し、男性9万4千人。男性1人に対して女性が1.1人いる計算で、その差は指定市などの中で最大だ。

 女性が働く例が多い小売り・飲食などサービス業が集中しているのが、偏りを生む一因のようだ。福岡市のまとめでは、サービス業など第3次産業で働く人の割合は88.3%。北九州の77.2%を大きく上回り、全国の大都市では最も高い。

 逆に、福岡で製造業など第2次産業で働く人は11.6%。全国の大都市で最も低く、鉄鋼や化学などの工場が集まる北九州(22.8%)の半分だ。福岡市の担当者は「古くから商人のまちとして発展してきた伝統も影響しているようだ」とみる。

 百貨店など多くの小売り・飲食店が入るJR博多駅ビル開業も、男女の偏りを拡大させる可能性もある。政投銀は「バランスが崩れたままだと未婚率がさらに上がり、少子化に拍車をかけかねない。福岡市は企業誘致などで若い男性が働く場をつくるべきではないか」と指摘する。(竹下隆一郎)

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