Thursday, April 14, 2011

13/04 GW間近…自粛・風評に脅える観光業界「即地域が衰退する」

夕刊フジ 4月13日(水)16時56分配信

GW間近…自粛・風評に脅える観光業界「即地域が衰退する」
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まだ間に合うGWの旅行予約。自粛ばかりでは復興できない (写真はコラージュ)(写真:夕刊フジ)
 東日本大震災と福島原発事故の影響で、旅行業界が悲鳴を上げている。自粛ムードが市場を冷やし、放射能とは無関係の観光地を風評被害が襲う。ゴールデンウイーク(GW)を間近に控えるが、予約はふるわない。業界関係者は「自粛しないことも復興の一助」と巻き返しに躍起だが…。

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 箱根、熱海に並ぶ東京の奥座敷、栃木県日光。歴史ある温泉地が衝撃に揺れている。

 鬼怒川温泉の老舗、鬼怒川温泉ホテルの担当者は「この一帯は、福島県につながる東北道の沿線というだけで敬遠されています。原発から山を隔てて100キロ以上離れており、まったく関係ないのに」と肩を落とす。

 かき入れ時のGW。普段なら予約でいっぱいになるが、原発の風評被害が襲う。

 同ホテルでは、80周年を記念し、宿泊料金を格安にした「80周年感謝プラン」を準備していた。地震に見舞われても、できたてのグリル料理やステーキ、天ぷらが楽しめる石窯ダイニングは無事だった。3月19日には大浴場も大規模リニューアル…。なのに、ピークの5月3~4日で予約は6割程度。他の日程では2~3割という。

 「一時は計画停電も追い打ちをかけて、大口団体を中部電力管内のホテルに一気に持っていかれました」と先の担当者。

 だが、負けてはいられない。福田富一・栃木県知事の「観光安全宣言」に勇気づけられ、先のプランを「栃木・日光安全宣言! 感謝の特別プライス80周年感謝プラン」に衣替え。「今年は限りなくゆったりお過ごしいただけるはずです」(同)とアピールする。

 海外旅行も余波を避けられなかった。この時期、人気コースは予約で埋まるが、今年は違う。旅行会社にキャンセルが殺到、業界大手のジャルパックでも地震発生後、予約者数が一時46%減まで落ち込んだ。

 「女性に人気の台湾などは、料金も手軽で日本から近いこともあり、ここ数日、多くの引き合いをいただいております」(同社販売部)と復調の兆しもあるが、自粛の痛手は大きい。

 「観光やグルメ、美容まで女性の要望を意識した商品ラインアップをそろえており、今からでも十分に予約可能です。国内感覚で出かけられるアジア各国にぜひ注目してください」(同)と巻き返しに躍起だ。

 GWは好みのツアーを予約するだけでも難しい。だが、今年は過度な自粛で、例年ほどの混雑はない。考えようによっては、予約が取りやすい状況ともいえる。

 この震災で祖父や親族を亡くした岩手県釜石市出身の観光ジャーナリスト、千葉千枝子さんは「観光産業の停滞は、即地域の衰退につながります。いまも被災者が苦しんでいるのに…という心情も十分理解できますが、被災地の中にも営業を再開するレジャー施設も出ています。過度な警戒や自粛で遠出を控えている方は、外出も復興支援の一つと考えて、GWの旅行を検討してほしいですね」。自粛を解くのも復興の一助-。心からそう思っている。


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最終更新:4月13日(水)19時48分

夕刊フジ

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