Monday, April 18, 2011

18/04 東電の工程表、海外は一定評価も楽観戒め

 福島第一原発事故の収束に向けて東京電力が17日示した工程表について、海外では一定の評価をする声が聞かれる一方、楽観を戒める指摘も多い。

 米メディアでは、「東電が野心的な計画を提示」(ニューヨーク・タイムズ紙)など肯定的な受け止め方が目立った。中国の共産党機関紙・人民日報系列の国際問題専門紙「環球時報」は18日、「危機がいつ収束するかわからないというパニックの中にあった日本人の心を、ようやくわずかに落ち着かせた」と強調した。

 工程表で、放射性物質の放出を大幅に減らして安定した状態を取り戻すまで6~9か月としていることに関しては、実現性について慎重な見方も多い。

 ドイツのミヒャエル・ザイラー原子力安全委員は18日、DPA通信に対し、「依然として不安定な状態にあり、もし新たな建物の崩壊が起きたり多量の放射能の放出が起きたりすれば、工程表は非現実的となる」と語った。欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会のギュンター・エッティンガー委員(エネルギー担当)の報道官は本紙に「東京電力が着実に工程表を履行していけるかどうかも含め、状況を注視していきたい」と述べた。

(2011年4月18日20時25分 読売新聞)

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