Saturday, April 16, 2011

16/04 先日のM7余震、予想外の井戸沢断層が原因

 11日に福島県東部で起きた、東日本大震災の余震とみられるマグニチュード(M)7・0の地震は、大きな地震の発生が予想されていなかった「井戸沢断層」が動いて起きていたことが分かった。

 M9・0の東日本大震災の影響で、内陸部の活断層でも力のかかり具合が変化して地震が起きやすくなっていると見られ、動く確率が低いとされてきた活断層にも警戒が必要だと、専門家は指摘している。

 井戸沢断層は長さ19キロ程度。国の地震調査研究推進本部は、地表でのずれの長さが20キロ以上の活断層は、M7相当の地震が起きうるとして、規模や発生確率を予測する長期評価を発表しているが、井戸沢断層は対象外だった。

 しかし、山形大学の八木浩司教授(地形学)らが11日の地震を現地で調査したところ、震源付近の井戸沢断層沿いで、地盤の西側が0・8~1・5メートル沈下し、水平方向にも最大約30センチずれていた。断層のずれは少なくとも約7キロにわたるとみられる。

 東日本大震災のように、海と陸のプレート(岩板)境界で起こる海溝型地震の前後には、内陸部の活断層でも地震が活発化する傾向がある。1896年の明治三陸地震でも、約2か月後に秋田県東部で陸羽地震(M7・2)が起きている。

(2011年4月16日15時52分 読売新聞)

14/04 枝野官房長官の会見全文〈14日午後4時40分〉

2011年4月14日18時58分

 枝野幸男官房長官の14日午後4時40分の記者会見の内容は、次の通り。

 【冒頭】

 「本日、第1回東日本大震災復興構想会議が開催され、菅総理から五百旗頭議長に辞令を行った。会議の模様は、政府は諮問をした側なので、運営している議長からブリーフしてもらうということで、この後予定されている。政府としては6月末ごろまでをめどに提言をとりまとめていただきたいということで鋭意検討を進めていただくことを期待している。政府としては、会議からもらう提言を受けて、速やかに復興の基本方針に反映させ、一丸となって復興に取り組んでいきたい」

 【復興構想会議】

 ――復興構想会議では、復興財源についても議論されるのか。

 「諮問したので、その諮問部分はこの後公表されるはずなので、その諮問に基づいて、後はその中で含まれていると判断されるかどうかは、会議のみなさんに判断頂くことだ」

 ――経済財政諮問会議のように意見を述べるにとどまるのか。審議会のように勧告のようなものなのか。

 「法的にどういう書き方をするかはこれからの詰めだが、これだけの顔ぶれのみなさんにこうした形でお集まりいただき、地元の3知事にも参加をいただき、という構造なので、法的な書き方は別として、そこでまとめてもらう提言は大変重いものだ」

 ――復興の大枠は構想会議でまとめ、それに沿って政府が復興計画を進めるということか。

 「そうです」

 【野党から退陣要求】

 ――自民党の谷垣総裁が首相は自ら出処進退を判断すべきだと述べたが、今後与野党で一緒にやろうとしている震災復興がうまくいかなくなるのでは。

 「各党会派の中には、様々な意見があるのはある意味当然であろう。そうした意見も真摯(しんし)に受け止めながら、しっかりと責任を果たしてまいりたい。また、そうした政治的な発言とは別に、この震災にあたっては党派を超えて協力をいただいてきているところだし、これについては国民的視点から協力を今後もいただけるものと思っている」

 【原発事故の補償問題】

 ――東京電力の補償の財源について、一部報道で電力会社が公益法人に使用済み核燃料の再処理で積み立てている資金があるということで、東電分の1兆円を補償財源にあてるということで政府が調整しているというが。

 「まず政府は調整に入ったという事実は、少なくとも私の所に報告はないので、ございません。再処理等積立金は、すでに使用している燃料の再処理などのために積まれているもの、要は引き当てられているものなので、いったんそれを使うと、逆にすでに再処理が必要とされている燃料があるわけなので、結局一時的なつなぎにしかならない性格のものなので、そういった意味では根本的な財源にはならないという性格のものと認識している」

 【官房機密費】

 ――参院内閣委員会で、官房機密費の使途について震災支援の観点で効率的に使っていると述べたが、どういうことか。

 「その時も申し上げたが、官房機密費はまさに機密費だから、ただちに公表することが性格上困難な種類のところの使途にあてさせていただいて、これについてどうやって透明性を高めるかということについてはしっかりと使用の実態ということを把握をしたうえで、できるだけ透明性を高める方策を決めていきたいと私自身は思っている」

 「そうしたことのプロセスの中にあって、具体的な使途についてお話しできないが、しかし、こういった震災が生じて以降については、そうした震災にしっかりと対応していくという大きな行政全体としての役割の中で効果的に使わせていただいているということまでは申し上げられる」

 【出荷制限の解除】

 「ごめんなさい。もう1点私から発表すべきことがあり、野菜の出荷制限についてだが、栃木県において産出されたかき菜についての出荷制限の解除を本日、栃木県知事に対して指示した。詳細については厚生労働省及び農林水産省にお尋ねを」

 【官房機密費その2】

 ――機密費の支出額は。

 「毎月のものについては従来通り、その都度報告をする」

 【がれき処理】

 ――福島第一原発周辺でがれきの大量放置による放射性物質の汚染が懸念されている。現行の廃棄物処理法に加え、原子力規制法においても原発の外の廃棄物が汚染されるケースは想定されていないようだが、原子力安全・保安院を含めて関係省庁でも取り扱いの結論は出ていない。こうしたがれきの対応について見解は。

 「これはいま、避難地域になっている20キロ圏内については、まだ残っている方への対応とか、それからいわゆる警備のためのパトロール、それから遺体の捜索などについて、警察及び自衛隊が安全策、防護服などの安全策をしっかり取って頂いた上で、できる範囲で対応をしてきて頂いている。当然のことながら、遺体やアルバムに代表されるような、そうしたものについては、できるだけ早く対応をすることに全力をあげている」

 「それ以外のいわゆるがれきということについては、そこから放射性物質が出るわけではない。原子力発電所に由来をする放射性物質が付着をしている可能性があるということだが、いずれにしろ、そうしたものを抜本的に処理するためには、20キロ圏内への立ち入りが安全の観点から十分にできる状況を早く作るということなので、それまでの間、十分に中に入れる状況になった時に、そうしたものの処理をどうするのかということをそれまでの間にしっかりと詰めておきたい」

 【菅首相のブログ】

 ――午前中の会見で聞いた首相のブログは読んだか。

 「ブログは読んだ。まさに、特に地震発生直後、原発事故発生直後から、様々な情報が、しかも本当に日にち単位どころか、時間単位ですらない分単位で大きく変化している状況の中では、総理がブログで発信するためには、当然いろいろな準備があるので、発信をしようと思っても、実際に発信して受け取る方が受け取られるまでの間に、状況が大きく変化することもある。あるいは発信した直後に、大きく状況が変化することも想定されるということの中では、なかなかそうした状況の変化とのズレが生じる可能性が高いということを踏まえると、それによって様々な混乱を生じかねないということだと私は理解した。それは当然だ」

 【被災者への支援金支給】

 ――内閣委で被災者に対する支援金をゴールデンウイーク前にできればしたいということだったが、対象となるのは原発も含まれるのか。

 「まずは政府として直接対応する、もちろん配ってもらう作業は自治体のみなさんに協力頂くが、というか、形式的にも主体は自治体だが、政府としてそれをしっかり対応していくという意味での部分については、これはなんとか、できるところはゴールデンウイーク前にも、実際に被災者のみなさんに現金が渡ったというようなことにしたいということで、強く指示をして、なんとか実現をしたい。原発の避難指定をされているみなさんについては、これは形式的には主体が東京電力だが、これについても強く指示をして、東電にも努力させ、政府としてやれる部分は最善を尽くし、なんとか、もちろん全ての方にゴールデンウイーク前にということにはなかなか難しいが、できる部分については、早い方についてはゴールデンウイーク前に行き渡るように届くように努力をさせたい」

 【災害弔慰金の支給】

 ――災害弔慰金と災害障害見舞金が支給されると思うが、阪神大震災の後、補正予算が計上されているが、今回はどうなっているのか。

 「補正予算の詳細は財務省と関係当局で詰めており、少なくても私のレベルでの省庁間調整が必要なテーマとしてはあがってきていない」

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14/04 枝野官房長官の会見全文〈14日午前〉

2011年4月14日14時38分

 枝野幸男官房長官の14日午前の記者会見は次の通り。

 【リーダーシップ】

 ――民主党の小沢一郎さんが震災を受けた「見解」をまとめ、菅政権の対応について「総理のリーダーシップが見えない無責任な内閣の対応は今後さらなる災禍を招きかねない」と批判している。党内で政権の対応が理解されていない現状についてどう受け止めるか。

 「国会議員はもとより国民に様々な意見があり、特に、現実に多くの皆さんに苦労をかけている状況なので、様々な批判があるのはやむを得ない。そうしたことを真摯(しんし)に受け止めながら最善を尽くしていきたい」

 ――党内で倒閣運動の動きが再燃したことについてどう考えるか。

 「今と回答は同じだ」

 【「当面住めない」発言】

 ――昨日、総理が原発周辺に当面住めないと発言した、と報道されたことで、地元の市町村長で涙を流して抗議する人もいる。一連の総理の発言が混乱を招いているのはなぜか。どうすればいいと考えているか。

 「その後、(首相の発言内容を記者団に紹介した)松本(内閣官房)参与自身も言っていたようだし、その後私も総理にもうかがったが、総理はそういうことをおっしゃってないということだが、特に、間接的に総理がこう言っていたとか、という話については若干ニュアンスが異なってとか、そういったことがありうると思うので、それについては特に総理と会う方には、ここは難しいところで気をつけないと、何か発言を封じるようなことに受け取られてもいけないと思うが、総理がどうおっしゃっていたかについて、外で説明する時はまさに間接になるので、誤解を招かないようにということについては、留意いただくよう徹底しないといけない」

 ――総理は昨日のブログで、1カ月ブログ更新しなかった理由について、「多くの情報が飛び交う中で混乱を避けるために中断していた」と。自らの発言が混乱を招くことを認めているが、なぜ総理発言が混乱を招くことになるのか。

 「総理がブログを再開したことは承知しているが、私が事前に読んで赤ペンを入れるわけじゃないので、まさに詳細、具体的な文脈を今聞いたので、直接的にどういう文脈でどういう意図、趣旨のことか正確に把握していないので、いま私が申し上げた話ではないが、誤解を招くようなことになってはいけないので改めて文脈の前後、全文をしっかり読んで答えたい」

 ――国の危機に対して、総理大臣は混乱を避けるためにどう発信すべきだと考えているのか。

 「政府としてまず、データに代表される情報はしっかりと公開をすることは大変重要なことである。政府として国民のみなさんに必要なメッセージを様々な形でできるだけ多くのみなさんに伝えることは大変重要だと思っている。それをどういう手法でだれが担当するかについては、すべてのことを総理ができるわけでもないし、まさに、たとえば内閣として避難所での壁新聞とかラジオによる広報など色々やっているが、様々な手法とそれぞれの役割分担の中で、政府としてお伝えすべきことをお伝えしていくということだと思う」

 ――総理はそういう趣旨の発言をしていないということだが、地元で真意を問う声が上がっている。地元に対して政府から真意を説明する機会をつくる考えはあるか。

 「当該地域から避難している皆さんには大変な結果的に心配をかけることになり、そこは大変遺憾に思っている。いま順次、避難、あるいはこれから避難をお願いする地域などの自治体とは政府として意思疎通をしっかりと強化していくプロセスに入ってはいるが、必ずしもまだまだ十分ではないところがあるということは真摯に受け止めなければならない。そうした中で、こうしたことが真意ではないにしても、伝わって心配をおかけしていることも踏まえながら、できるだけ今後の見通しも含めて関係する自治体、あるいは当該地域の住民にお伝えをどういう形でどう進めるのかということは、昨日の発言があったからではないが、ここ数日検討をできることから進めている」

 ――しかるべき立場の人が現地に赴いて説明する機会を設けるということか。

 「広い意味では現地には、震災についても原発についても政府の現地対策本部があり、この間もそこに関係自治体と住民とも連携、情報の疎通ということについてはするようにさせてきたところではあるが、必ずしもそれが十分ではないということは真摯に受け止めなければならないと思っているので、どういう態勢で意思疎通をすればしっかりと必要な情報が伝わるのかということについて今検討しているところだ」

 ――総理の発言ではないということを地元自治体の首長に政府から伝えているのか。

 「直接、具体的にどういう段取りで、どういうルートでということは把握していないが、確認をしてきちっとしていなければ改めてきちっと政府として公式にお伝えをしなければいけない」

 ――情報を訂正する作業において、政府が反省する点はないのか。昨日の夕方の会見で、官房長官はやりとりを確認していないし、記者に何を話したか確認していないのでコメントできないと。なぜ確認しなかったのか。そもそも、当事者の総理が説明すれば国民には分かりやすいのではないか。

 「まず前段については、私が松本参与の発言があるということをうかがったのは会見の直前、文字通り直前だったので、正直、一瞬会見を遅らせてお願いをしようかなと思ったこともあったが、しかし、少なくとも政府として松本参与が総理発言としてされたとされるようなことを、昨日の私の会見でも申し上げた通り、政府としてそういった認識はしていないことははっきりしていたし、総理も同じ認識であることは承知していたので、会見、皆さんにお待ちをいただいていたので、会見を遅らせることなく始めたので、その時点での認識を正直に申し上げた。その後、松本参与が自ら正確に伝わっていないということできちっと公表されたと、認識を訂正されたということはうかがっているし、これを誰がどういう形で訂正するのがいいのかについては様々な意見があろうとは思う。今日あらためて、私からもおたずねもあり、しっかりと真意でないことについては今申し上げさせていただいている」

 ――総理が表に出てこない以上、そういうふうに伝わること自体が総理の責任だという認識はあるのか。

 「総理がどういうやり方で、どういうふうに国民の皆さんに総理が今考えていることとか、政府として総理が国民に直接伝えるべきことについてお伝えするのかについては様々な意見があることについては認識している。そうしたなかで、どういうやり方が相対的にいいのかということについては、日々、様々な、いまのようなことも含めて、意見を踏まえながら日々、検討していただいていると認識している」

 【政府・与党の関係】

 ――民主党の小沢さんを含めた対応だが、政権与党が原発対応や震災対応にあたるなかで、まとまりに欠ける状況について、どうあるべきだと考えるか。

 「お答えは基本的には最初にお答えしたことと一緒だ。それについて、国民の皆さんがそうした発言を、あるいはコメントされた方に対しても、あるいは政府に対しても、それぞれ評価をされるんだと思っている。政府としては今、課されている役割、震災と原発について総力を挙げて対応するということに尽きる」

 ――与党にも責任があると国民は見ているが。

 「それは国民が判断することだ」

 ――政府・与党は一体として、この事態に取り組めていると認識しているのか。

 「政府・与党にとどまらず、震災発生以降、国会審議等含めて、あるいは様々な場を通じて意見、あるいは情報をお寄せいただくなど、党派超えて、国会をあげて協力をいただいていると感謝している」

 【計画的避難区域】

 ――昨日の与野党の合同会議で、細野首相補佐官が計画的避難区域について、まだ設定予定地域だと。これだと今後自治体の意向によって変わる余地を残した発言だ。出席者によると、政府側の説明がそれぞれ違い、あいまいだと。計画的避難区域の位置づけは政府内で明確になっているのか。

 「最終的には原子力災害対策本部長として内閣総理大臣が指示をする、市町村長に指示をするということだったと思う。まさに、それぞれの地域の事情に応じて具体的な避難の仕方、あるいは避難後の、例えば、避難後にどの程度当該地域に出入りできるのかなど、あるいは人間にとどまらず、家畜などがたくさんいる地域だったりとか、そういうことを含めて具体的に避難をされるやり方や、避難された後の対応について、しっかりと地元の皆さんの声、地元の事情をふまえて全体としての計画を立てる。それに基づいて避難をしていただくという計画的避難指示なので、そうした計画を立てたうえで最終的な指示を出すということなので、まさにそういったレベルについては地元の皆さんの、まさに地域の声を踏まえて、具体的な計画の詳細については決めていく。そのプロセスにあるということだ」

 ――計画と指示はエリアごとに段階的に避難するということだったが、全部まとめてすべての計画が確定した段階で出すのか。

 「それについても地元の事情を踏まえながら、安全性の観点との兼ね合いのなかで決めていきたいと思っているので、最終的に確定しているわけではない」

 ――1か月をメドというのは、先日の枝野さんの会見から1か月なのか、総理の指示が出てから1か月なのか。

 「おおむねのメドなので、必ずしも起点、何月何日からの1か月で安全でなくなる、という意味での1か月メドということではないので、まさに全体の計画の具体的なありようのなかで安全性に問題のない範囲内で具体的計画を決め、指示をするということだ」

 【野党の参加】

 ――総理と国民新党の亀井代表の会談で、復興実施本部を設置して、与野党の幹部が入るということを決めたが、政府として認めるか。

 「総理と連立を組む国民新党の代表との話なので、それに基づいて様々なことが具体的に動くのかもしれないが、現時点で何らかの具体的な指示があるわけではない」

 ――計画的避難区域で住民がどうなるか分からない中で、昨日の総理の発言が出た。よけいに混乱を招いたことをどう考えるか。

 「そもそもが、総理がそういったことをおっしゃっていなかったので、結果的にそういった不安を抱かせる結果になったことについては真摯に受け止めなければいけないと思っているが、あらためて中長期的な見通しについては、原発をまず収束させ、さらに安全性を確認しながら様々なモニタリングを充実させていくことの中で出てくる話だ。ただ、まずは少なくともいったんは避難をしていただかないと、健康に問題が生じる可能性が出てくるということなので、そのことを繰り返し丁寧に説明申し上げ、なおかつ、特に近い部分のところは一度大きく出ているが、今問題になっている飯舘村などについては安全性の観点と、それから地域の要望を踏まえながら対応していくということで、丁寧に相談しながらやっていくということで、理解をお願いしていくしかない」

 【復興構想会議】

 ――今日午後に復興構想会議の初会合がある。どういう議論を期待するか。

 「五百旗頭議長を始めとして、それぞれの知見のあるみなさんに集まって頂いて議論されるので、我々から具体的にどうこうということはあまり申し上げるべきではない。まずは被災者のみなさん、そしてそれを支援して頂いている日本全体の国民のみなさん、そして日本に注目をし、この間支援をして頂いている世界のみなさんが、なるほど日本はこれで復興するんだと、復興後の日本は地震による多くの方の命が失われて、大変なご苦労を被災者のみなさんにおかけをしたけれども、震災前の東北よりも、震災前の日本よりも、すばらしい日本になったんだということを思って頂ける、そのことの期待を持って頂けるような議論をして頂きたいと願っている」

 【レベル7引き上げ】

 ――BS番組で福山官房副長官が、原発事故の暫定評価のレベル7への引き上げについて「遅かったことを反省しないといけない」と発言した。引き上げの遅れは、周辺地域の人の健康への影響や事故対応に影響はなかったといえるのかどうか。

 「昨日来申し上げているが、そして昨日の私の発言が若干誤解を招きかねない発言であったので、その点の正確な申し上げ方も含めて申し上げたい。3月の時点で、原子力安全委員会が『SPEEDI』つかって3カ所のモニタリングの結果から逆算して、原子力発電所から出ている放射線量について推定をした。それについては原子力安全委員会等から私も報告を受けていた。この推定によると正確な数字まで記憶はしていないが、今回出た京レベルのベクレル数になるというような推定、推測の話は3月中に報告を受けていた。ただ、それが確からしいものであるかということ、それがレベル7に引き上げるべき対象の数値であるということは、11日夕方に報告を受けたということ。ただ、まさに数値が漠とした確実性のない数字ではなくて、かなり確からしい数字であるということが確定したので、それを受けてレベル7への引き上げを行った。ただ、その3月の段階で京単位のベクレル数で放出をされていた可能性があるということの報告というか分析、予測がなされた時点から、そのことを前提にした、つまりもしも状況が悪ければこういうぐらいの数字になることもありうる、ということの認識は持っていたわけであるので、そのこと前提に避難のエリアであるとか、原子力発電所に対する対応であるとかいうことは確定値ではない、あるいは確実性の高い数字はないけどもそういう数字である可能性があるということを踏まえて対応してきているので、対応が遅れたということはないと思う」

 【地震予測システム】

 ――東大のロバート・ゲラー教授が、英国科学雑誌ネイチャーに「日本の地震予測システムは、最近の大地震を十分予測できず欠陥がある。今のシステムは即刻やめるべきだ」と論文を発表した。政府の受け止めと中長期の地震予知のあり方を見直す考えはあるか。

 「まずその専門家のみなさんのなかにおける専門的な意見の違いそのものは、専門家でない政治の立場から直接コメントするべき性質のものではないと思う。ただ、専門家のなかにある意見、それが専門家の間での一致した意見ではないとしても、安全性確保、防災という観点からは、よりリスクの高い可能性の指摘を前提に対応をすべきであると私は思っている。そうした意味では、今回の原子力発電所に対する津波被害について、大方のみなさんは安全だということで評価されていたようだが、国会等でも一部から津波等による被害についての危険性を指摘されていたにもかかわらず、その準備がされていなかったということについては、これは真摯に受け止めねばならない。したがって専門家の間のみなさんのなかの、まさに意見の分布の状況とか、そういったことを踏まえて、現状の全体としての地震対策について見直す必要があれば当然見直すことになるが、それはまさに科学的な一定の議論なり、具体的にその主張が論文等に出されたうえで、専門家のみなさんの意見を踏まえて、政府としての政治行政の対応は決まっていくと思う」

 【計画的避難区域】

 ――避難計画で「1カ月をめどに」というが、起点は発表からなのか、指示が出てからなのか。

 「言葉の性格として何月何日でいけないということではない。しかも、計画的避難指示を出すことを予定している地域のなかにおいても、積算の放射線量の予測数値が大きくある程度幅を持っているので、1カ月メドというのはまさに文字通り1カ月をメドということで、それまでに様々な具体的な計画や避難後の対応について、地元のみなさんと相談して、特にリスクの高いところからできるだけ早く避難をしていただくということを進めるということについて、1カ月程度を目標に立ててやっていくということ。だから何月何日でないといけないとかという意味で1カ月をメドと申し上げたわけではない」

 ――指示から1カ月なのか、発表から1カ月なのかわからないと、地元自治体や住民は困ると思うが。

 「いつまでにこういう段取りで避難をしましょうという計画を、そのものを今自治体のみなさんとご相談して、実際に指示が出される時にはそうした具体的な計画そのものまで指示の内容に入れるわけではないが、そうやって地元のみなさんと調整してある程度具体的に立てられている計画を前提に指示をだすので、その時点ではその計画でのいつごろまでにというのは示されることになると思う」

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15/04 枝野官房長官の会見全文〈15日午前9時50分〉

2011年4月15日12時11分

 枝野幸男官房長官の15日午前9時50分の記者会見の内容は、次の通り。

 【冒頭】

 おはようございます。よろしいでしょうか。私から2点報告する。まず閣議の概要について。一般案件など6件と政令人事が決定した。大臣発言として、法務大臣から無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律の施行状況及び破壊活動防止法による団体規制の状況に関する国会報告について。中野国家公安委員長から無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律の施行状況に関する報告についてそれぞれ発言があった。

 次に、閣議に先立ち開かれた第1回の原発事故による経済被害対応本部について報告する。この本部は福島原発による経済被害の対応について政府として基本的枠組みの検討を行うため今月11日に設置された。本日の会合では、本部長である海江田担当大臣より東京電力は避難、屋内退避による損害への充当を前提に、当面の必要な資金を可及的速やかに給付すること。その資金は、将来具体的な損害が確定した段階で発生する損害賠償額の仮払いと位置づけるものとし、政府は原子力損害賠償法に基づいて原子力損害賠償補償規約に適切に対応することを内容とする被害者に対する緊急支援措置についての説明があり、本日これを本部決定とした。政府として原子力発電事故により被害を受けた方や事業者が適切な補償を受けられるよう今後とも当本部で基本的な枠組みを検討していく。

 なお議論においては農業、漁業などの被害を受けたみなさんへの緊急の対応、そして全体としての抜本的な枠組みについても今後鋭意できるだけ速やかに検討し、決定していくべきであるという当然の意見が出され、そのことも確認している。

 なお本日決定したのは避難、屋内退避されている皆さんへの当面の資金の可及的速やかな給付の枠組みなので、具体的な給付については、関係市町村の協力も頂かないとならない。そうした段取りを踏まえて、該当するみなさんには改めて様々な形で連絡するよう努力する。今日の段階ですぐに明日から手続きが始まるわけではない。

 【原発事故の被災者への対応】

 ――緊急時避難準備区域の住民にも支給するということか。

 準備区域に今後指定が想定されている地域は、すでに屋内退避の指示を出している区域だ。屋内退避の指示を出した30キロ圏内のみなさんは、この対象であることが前提になっている。

 ――計画的避難区域も今後指定されれば、同じ枠組みの対象になるということでいいか。

 はい。そういう前提で組み立てている。

 【復興構想会議と復興増税論】

 ――復興構想会議で議長が復興税を提案したが、国民負担のあり方についての長官の考えは。

 もちろん最終的には政治の責任、つまり内閣の責任で、判断していく必要があるが、まずは、復興構想会議を立ち上げて五百旗頭(いおきべ)議長はじめとして、民間の有識者にお集まり頂き、議長自身が話していたが、党派、与野党にこだわらず様々な意見を踏まえて復興構想を組み立てていく、作り上げていくという話があったので、まずはそうした復興構想会議のみなさんによる考え方を提起頂くことの中で、政府としての最終的な判断をしていくというのが、お願いした以上、諮問した以上筋ではないかと思っている。

 【復興構想会議と原発問題】

 ――構想会議では、原発について議論しないことはありえないとの意見があったが、別枠で会議体を作る考えだったと思うが、変更があるのか。

 当然事前の段階で諮問にあたり、政府として議長を予定していた五百旗頭先生とも当然意思疎通を図っている、昨日たまたま国会などの関係で短い時間しか出席できなかったが、ちょうどその部分の議論の時に出席していたが、決して違っている意見があったということではなく、若干位置づけが整理されていなかったというか、そのことの確認が必要だった。復興構想会議で、当然今回の震災、その一つの大きな要因が原発事故なので、これをどういう風に位置づけるのかは、当然議論の対象になる。

 一方で、現にオペレーションしている原発事故を収束させるための具体的な話であるとかは、明らかに構想会議の話とは別だと。それから、実際に具体的な復興策については、収束の時期との関係で、原発の影響を受けていない地域とは明らかに時間的な違いがあるということも前提で、大きなものの考え方というか、当然ながら今回の原発事故についても構想会議で議論あるだろうということは我々の立場としても当初から想定していたし、五百旗頭議長もそうした整理をして頂いたと承知している。

 【復興構想会議と復興増税論その2】

 ――復興を進めるにあたり、増税の必要性についてどう考えるか。

 復興に向けて巨額の資金が必要なのはある意味で共通認識だ。当然政府としても様々な検討は必要だと思っているが、財源も含めて構想会議で議論するということなので、そこに諮問している立場なので、当然スピード感とか、状況の変化に応じて、最終的には政府の責任なので、対応しなければならない場合があることは否定しないが、まずは復興構想会議で今の政府の考えなり、与党の考え方などに必ずしもとらわれず、まさに国家ベースで議論頂くということで、五百旗頭議長はじめ、考えているようなので、それに先行して、政府なり私なりの考えを申し上げるのは、諮問してお願いしている立場なので、ちょっと順番が違う。

 ――昨日、極めて重い提言になると言ったが、提言に増税が出てきたら、それを尊重するのか。提言に増税が盛り込まれた場合は、増税の可能性があるということか。

 ものすごく答えが難しい話。というのは、昨日申しましたように大変重いものであると思っているが、最終的に責任をもって決定するのは内閣であり、国会である問題なので、当然のことながら、国民に最終的に責任をもっている国会や内閣という立場で、その責任で判断する、決断をするべきことだというのが大前提だ。ただ、その判断をするにあたって、その性格からしても大変重い提言をいただくことになる。

 【原発事故の被災者への対応その2】

 ――原子力災害被害に対する当座の資金は、いつごろまでに支給できそうなのか。

 昨日、国会でも答えたが、私からはできるだけ早くと。それで、震災の被災者に対するお金がゴールデンウイーク前に早い方については何とか出せないだろうかということで、これも強く指示しているので、できうるならばそういったスケジュール感で進めてもらいたいというのを指示している。

 ただ、どなたが対象地域の住民でおられたかということについては基本的には市町村の協力をいただかなければならない。市町村そのものも今回の原発事故によって避難をされて、被害を受けているという状況なので、急いで払うことのために市町村にあまり無理なことをお願いもできないという状況である。そのことを十分踏まえながら、できれば連休前にも早いところは支給できないだろうかということを最大限努力をしている。

――具体的な金額は東電が決めるのか。100万円という金額も取りざたされているが。

 これについても最終的な確定はしていないが、これも国会などで答弁しているし、海江田大臣からもこの後報告あろうかと思うが、これは震災被災者に対する1世帯あたり100万円を基準とした支給と横並びというか、そういったことがまずは、この段階での仮払いとしては必要だというのが基本的な考え方だ。

 ――基本100万円で、条件によって70万円とか75万円という報道もあるが。

 対応本部、本部長海江田担当大臣と東京電力との間で最終的な調整をしている。

 ――損害賠償の指針の文章にある「避難」というのは、政府による指示を受けた避難だけではなくて、市町村の判断による避難、個人の判断による避難も含まれるのか。

 まず基本的には避難について、20キロ圏内について避難の指示をした。20~30キロについては屋内退避の指示をしたが、自主的に避難されている方もいる。自主的に避難されているか、それとも屋内退避をずっとされているかということに関わらず、30キロ圏内のみなさんについては今回の仮払いの対象と考えている。

 【復興と社会保障制度改革】

 ――復興には、広い意味で社会保障の立て直しも含まれるが、税と社会保障の一体改革の議論はどうしていくのか。

 税と社会保障の一体改革については、震災発生以来約1か月余り、政府を挙げて震災対応に全力を挙げてきているなかなので、当初予定されていた段取りが踏めなくなってきている。ただ、与謝野担当大臣のもとで震災対応に影響のない範囲での実務的な作業は進めてきていただいている。震災対応との兼ね合いということでしか申し上げようがないが、そうした実務的なできる詰めは進めていただく一方で、震災対応の状況を踏まえながら判断をしていくというのが現時点で申し上げられることだ。

 【西岡参院議長の首相退陣要求】

 ――西岡議長が首相に対して事実上の退陣を求める発言をした。

 現に震災で多くの方が苦労している状況。そして原子力発電所の事故で多くのみなさんに迷惑をかけている状況だ。政府としては全力を尽くしてきているつもりだが、様々な意見があるのは当然だろうと思っているし、特に実際の被災をされているみなさんの声、思いは重く受け止めながら対応していかなければならない。

 そうしたことのなかで、様々な意見があるのはある意味当然だろうと思うが、その一方で、震災対応も原発事故対応も今、一日たりとも力を弱めるわけにはいかない。現に内閣を構成している立場としては、様々な意見があることは真摯(しんし)に受け止めながらも、今与えられている責任を日々全力を尽くしていくことに尽きる。

 【小沢一郎元代表との会談】

 ――民主党の小沢元代表が首相と会談したいとの意向を示しているという報道があるが、首相は応じるのか。

 そういった報道があることは承知をしているが、それ以上のことは存じあげない。

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16/04 フランスが日本への渡航自粛勧告を解除

 【パリ=三井美奈】在日フランス大使館は16日までに、東京へ旅行しても「健康に害はない」とする渡航情報を発表し、東日本大震災後の3月13日に出した日本への渡航自粛勧告を事実上、解除した。

 仏大使館は余震や原発事故を踏まえ、各国に先駆けて渡航自粛勧告を出し、首都圏にいるフランス人に特別な事情がない限り、関東地方を離れるよう求めていた。

 ただし、同大使館のホームページは、被災地の宮城、福島と、栃木、茨城の計4県への旅行は引き続き自粛するよう求めている。

(2011年4月16日10時46分 読売新聞)

16/04 4号機プールからの取水、アームのカメラで撮影

4号機使用済み燃料プールの水採取の作業。左上から水面に伸びているのは、採水器を付けたロープ(12日、東電撮影)




 東京電力は15日、福島第一原子力発電所4号機の使用済み核燃料一時貯蔵プールから、水を採取する際の動画を公開した。

 生コン圧送機のアームの先につけたカメラで12日に撮影した。

 プールは核燃料棒が十分に浸る程度の水で満たされていることが分かったが、正常時なら20~40度の水温は約90度あった。

 このプールには、使用済み核燃料に加え、定期検査のため原子炉から取り出した核燃料棒が同原発最多の計1331本ある。このプールの水位は一時低下して核燃料棒が過熱、一部が損傷した疑いもある。

 映像には、生コン圧送機のアーム先端からロープで垂らされた採取用の容器を、慎重にプールの中に下ろしていく様子が映っている。水面からは白い湯気が立ちのぼっている。また、採取した水を分析した結果、放射性ヨウ素などが検出され、核燃料棒が損傷している可能性が高くなった。

(2011年4月16日14時21分 読売新聞)

16/04 「原発ほぼ制御不能の所まで行った」細野補佐官

 細野豪志首相補佐官は16日午前のBS朝日の番組で、東京電力福島第一原子力発電所の事故発生直後の状況について、「どん底までいった。ほとんど制御不能のところまでいった」と述べ、一時、かなり危機的な事態に陥っていたことを明らかにした。


 その上で、「少しずつだが、コントロールできるようになった。冷却機能の回復という大きな壁を乗り越えないといけない」と強調した。

(2011年4月16日13時49分 読売新聞)

16/04 地震・津波・原発事故に風評被害…「四重苦だ」

2011年4月16日12時17分

 福島第一原発の事故で風評被害が広がっている。被災地周辺の野菜や牛乳が敬遠され、がれきの受け入れで苦情が殺到した。子どもへの差別的な言動も報告された。放射能への誤解や過剰な警戒が原因だ。政府や行政は冷静な対応を呼びかける。

 「地震、津波、原発事故に加えて風評被害で四重苦だ。本当に恐ろしい」

 15日、東京・霞が関の農林水産省で、福島県南相馬市の関係者が、鹿野道彦農水相に口々に訴えた。

 福島県は全域で葉物野菜、大部分で原乳の出荷が禁止されている。だが、対象でない特産のイチゴも売れず、値段は通常の半分。同市は自主的に、全域で今季の米作りも見合わせた。

 官邸ではこの日、JA福島中央会から「風評被害の一掃を」との陳情を受けた菅直人首相らが、報道陣の前で県産のイチゴやキュウリをほおばってみせた。

 農水省によると、福島県産では牛肉が返品されたり、製材が取引をキャンセルされたりするケースも報告されている。

 福島以外でも、葉物野菜を中心に風評被害が広がっている。

 東京都中央卸売市場では3月下旬、出荷停止の対象でない茨城県産レタスの価格が前年同期の2~4割程度に暴落した。キャベツは愛知、神奈川が主産地にもかかわらず平年の69%(14日)で、産地を問わず低迷している。

 水産物では、茨城県沖のイカナゴ(コウナゴ)から基準を超えた放射性物質が検出された4月上旬以降、千葉県産も価格が下落したままだ。

 すべての漁が止まっていた茨城では15日、2漁港の10隻ほどが漁を再開した。日立市の漁師の小泉昭彦さん(67)は「このままでは収入はゼロ。生活するには、安く買いたたかれても、漁に出るしかない」と話す。水揚げしたヤリイカやアンコウなどの値は普段の7割ほど。アジは普段なら1キロ150~200円だが、約10円だった。

 北茨城市の平潟漁港でも、6~7割の値しかつかなかった。16日には東京・築地市場などで競りにかけられる。平潟漁協の鈴木一久参与は「どのくらいの値がつくのか、祈るような気持ちだ」。

 海外では、中国が福島周辺の12都県の食品・飼料の輸入を停止。ベトナムなどは全国のすべての食品を止めている。松本剛明外相は15日の記者会見で、海外メディアで間違った情報が流れないよう「しっかり対応する」と述べた。

 そんな中、「回復」の兆しもある。出荷停止が解除され、福島・会津産の原乳を使った牛乳が16日から首都圏の店頭に再び並ぶ。会津中央乳業の二瓶孝也社長は「再建の目鼻がついてきた。このまま順調に流通してほしい」。

 だが、風評被害は食品にとどまらない。

 川崎市では、阿部孝夫市長が被災地のがれきを受け入れると表明したところ、「放射能のごみを燃やしたら危険」などの苦情が市に殺到した。受け入れ方針が報じられた8日以降、電話やメール、封書は4千件近くに及ぶ。

 大半は「放射能を帯びた廃棄物が持ち込まれる」という誤解に基づくもの。市はホームページにQ&Aを掲載し「安全が確認されるまで受け入れることはない」などと説明。最近は「電力を供給されている立場で(がれき受け入れに)文句を言うのはおかしい」「頑張って」といった電話も増えてきたという。

 千葉県船橋市では、「福島から来た児童が地元の子どもたちから避けられた」とする報道もあり、市などが対応に追われた。

 発端は、避難者の支援活動をしている市議が3月下旬、福島から避難している70代女性と40代男性の親子から聞いた話。「船橋に避難した親類の子が市内の公園で遊んでいる時、福島から来たと言ったら避けられた。子どもたちは船橋に転校するのをやめた」といった内容だった。

 事実関係は不明だが、市教委は念のため、3月28日に全市立小中学校に、「(避難してきた子らに)思いやりを持って接し、温かく迎える」「不安な気持ちを考え、言動に注意する」などと注意を求めた。

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12/04 枝野官房長官の会見全文〈12日午前〉

2011年4月12日12時43分

 枝野幸男官房長官の12日午前の記者会見は次の通り。

 【冒頭】

 「昨夜の余震では、直接の地震の被害として確認している方で3人の方がお亡くなりになった。これに関連をしていると思われるような亡くなられた方の報告もあるが、みなさんに改めてお悔やみを申し上げ、ご冥福を申し上げる」

 「本日の閣議について。一般案件など8件、人事が決定された。大臣発言として、菅首相から海外出張不在中の臨時代理について、野田財務大臣の臨時代理に玄葉大臣を充てるという発言があった。閣僚懇談会では、総務大臣から能力実績主義に基づく人事管理の一層の徹底について発言があった」

 「先週金曜日の会見の時に質問があった原子力発電所での負傷者等および、作業者の放射線量管理の状況について報告する。まず発電所で亡くなられた方および負傷された方について、4月10日現在で、いずれも地震発生時に被災されて亡くなられた方々だが、3人の方。2人は発生時に行方不明となり、津波による死亡が建屋内で確認された方。もう1人は、福島第二において地震で倒れたクレーンのアームの下敷きになって亡くなられた。以上3人の方が、福島の原発関連で亡くなられた方だ。改めてご冥福をお祈りする。負傷された方々は、同じく4月10日現在で29人いる。東京電力の社員が福島第一で12人、福島第二で2人の計14人。地震発生当初に負傷された方がそのうち6人いる。つまり、その後の復旧作業等で負傷したのが8人、東京電力の社員だ。協力企業の作業の方が、福島第一で11人、そのうち地震発生当初に負傷された方が1人で、つまり復旧作業で10人が負傷した。さらに事故対応の作業に当たられた自衛隊員4人の方が負傷者におられる」

 「最後に、作業している方々の放射線の管理状況は同様に4月10日現在で、線量が100ミリシーベルトを超えている方が東電社員で18人、協力企業の作業員の方で3人の計21人いる。なお、現在設定されている従事者の線量限度である250ミリシーベルトを超えている方はいない」

 【レベル7】

 ――原発事故の国際評価について。現在のレベル5からレベル7に引き上げるとの報道があるが、事実関係はどうか。

 「これは原子力安全・保安院および原子力安全委員会で計算を進めてきたところで、この後保安院および安全委から公表する予定なので、そちらで尋ねて欲しい」

 ――レベル7に引き上げることによる日本経済への影響は。

 「この後正式に発表するので、その後経産大臣も午後に会見をそれを踏まえてするので、そちらでおたずね頂ければと思う」

 ――閣議後に経産大臣と会っていたが、その時点で報告を受けたのか。あるいはもう少し前に報告を受けていたのか。どういう経緯で長官の耳に入ったのか。

 「これについても、正式に発表されて会見等でお尋ね頂ければと思う」

 【原発の電源対策】

 ――昨日の余震で原発の冷却がストップした。今後の外部電源の確保対応策は。

 「昨日の段階でも、そして今日、海江田大臣、それから保安院等に対しても閣議後に、この系統電源がちゃんと余震等によっても供給できるように、その送電のシステムを含めてきちんとチェックし、できるだけ余震等による停電が生じても電源が確保されるように、さらには送電線による送電ができない場合のバックアップについてもさらに万全を期す、確認をするように、との指示が総理から昨夜と今朝の閣議後の2度にわたって指示が出されている」

 【日米首脳会談、日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)】

 ――閣議前に防衛大臣と外務大臣が会っている。総理の訪米に関してだと思うがどういう内容だったのか。

 「総理の訪米については、具体的な時期はこれまでも申し上げていないが、本年前半に予定をしていることについては全く変更してない。本年前半に総理の訪米ということで具体的な時期について調整している状況だ」

 ――訪米前に2プラス2をゴールデンウイーク中にもやるとの話もあったが、現状は。

 「これも総理の訪米前に2プラス2が実現できれば望ましいということであるが、具体的な時期については調整中だ」

 【汚染水の排水】

 ――福島原発の汚染水排水をめぐり、韓国政府が日本政府に水質の共同調査を求めていると一部報道があるが、事実関係は。

 「一般的な話として、この海洋に関する問題については周辺諸国のみなさん含めて海外のみなさんが大変強い関心を持っている。政府としてはできるだけ前倒しで詳細にご説明をしていかねばならないことについて、申し上げてきているところ。そうしたことの一環として、できるだけ各国からご要望、ご要請があったことについては、特にその実態・状況をしっかりと把握していただく、共有していただくということについては、一般論として前向きに対応をしたいと思う。具体的なことについては外務省または経済産業省等におたずね頂きたい」

 【普天間返還】

 ――東日本大震災の日米協力が普天間返還に与える影響は

 「(返還合意から)15年という大変長い期間が経過してしまっている。この間、普天間の返還に期待をされている沖縄県民のみなさんの強い期待、そして、それに関連してその移転先等をめぐって沖縄の皆さんに大変なご心痛、ご迷惑をおかけしている。これが長期に及んでいることに対しては大変申し訳ないという風に思っている。できるだけ早期に普天間の返還、そして沖縄の危険を軽減をするということに向けて、今回の東日本大震災に対する対応、これには全力を挙げなければならないが、同時にこの長年にわたる大きな課題である普天間返還問題についてもしっかりと歩を進めていきたいという風に改めて決意をしている。また、日米同盟の重要性ということが今回の東日本大震災という大変残念な事態であるが、そのことによって改めて確認されたということはあると思っている。米軍の皆さんの今回の震災に対する様々なご協力は日本政府としても本当に大変感謝をするところだ。もちろん米軍だけではないが、各国のご協力があるが、特に米軍の活躍は我々にとっても大変大きな後押しになっている。そのことと普天間の問題というのは直接に関連させる問題ではないという風に思っている」

 【レベル7その2】

 ――福島原発事故のレベル7への引き上げはすでに報道されている。引き上げを認めてほしい。

 「もう間もなく11時ぐらいには正式に発表がなされると思う」

 【計画的避難】

 ――家庭菜園のものを食べないでくださいなど、避難地域へのアドバイスは計画的避難区域でも変わらないのか。

 「避難地域の問題と食品の話というのは、もちろん原因は共通しているが、別次元の話だ」

 【臓器移植】

 ――今朝、改正臓器移植法に基づき15歳未満の小児が脳死判定されたが、官邸に情報は。

 「厚生労働省にはあるのかもしれないが、官邸までは報告は別に来ていない」

 【沖縄の振興計画】

 ――沖縄の振興計画は東日本大震災の対応で先送りされる可能性があるのか。

 「これについては事務レベルの準備検討作業は私が振興の担当大臣でもあるので、しっかりと指示をして進めさせているところだ。ある段階からは政治レベルの所での相談等が必要だとは思っているが、もちろん東日本大震災への対応というのが重要であるが、この沖縄の振興策も重要な問題であるので、できるだけ事務レベルのところで詰められるところは詰めてもらいたい。ただ、政務レベルの必要があれば私も含めてきちっと対応するということで、作業は進めて頂いている」

 【計画的避難その2】

 ――計画的避難区域の発表が生煮えで発表されたのではないか、という指摘が地元からあるが。

 「まずこれは、地元の自治体の皆さんと具体的な、一定の時間をかけての、オペレーションが必要なので、あるいは地元の事情に応じた対応が必要なので、地元の首長等とのお話、こういう線で進めたいという話を進めて、そのなかで一定のそれについての整理がなされた上で発表したい。そのことが望ましいと思っていたが、すでにいろいろなところの報道が昨日なされてしまった。そうした状態で発表はなされず、しかし、報道はなされているという状況ではかえって住民の皆さんにより一層のご心配や混乱を招くことがある。報道等がなければ全部整理された上でまとめてしっかりと報告をすることが望ましいと思っているが、そうした状況を踏まえると、より大きな混乱を避けるためには、しっかりと政府としての方針そのものは昨日の段階で公表せざるを得なかったという状況だ。そうした意味では住民のみなさんに大変ご心配等をおかけするが、昨日私から発表した方針に基づいてそれぞれの自治体と県を含めて、国と具体的な内容については調整をした上で必要な指示は住民のみなさんに対してお伝えするので、大きな方針をご理解頂いた上で、それぞれの自治体からの連絡、指示にしっかりと注目をして、それに基づいて対応して頂ければと思っている」

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11/04 枝野官房長官の会見全文〈11日午後4時10分〉

2011年4月11日21時41分

 枝野幸男官房長官の11日午後4時10分の記者会見の内容は、次の通り。

 【新たな避難区域設定】

 「本日は、震災発生から1カ月ということで、この後午後6時前から総理によるみなさんへの発表と記者会見があるが、それに先だって2点重要な、みなさんの関心の高い件について報告したい」

 「まずは、原子力発電所周辺地域の避難のあり方の見直しについて。この間、周辺地域の放射線量などに関する情報が順次積み重なってきた。そうしたデータの分析に基づいて、周辺地域の避難について新たな決定をしたところだ。なお、当該地域のみなさんにあらかじめ申し上げたいが、今回の方針の決定は今すぐに緊急の避難行動をお願いするものではない。長期にわたって周辺地域におられることの健康上のリスクを考えて方針を固めたものである。現在、福島県および関係する市町村と具体的な相談をしており、具体的にどういう段取りでどういう対応をとって頂くのかについては、安全性を前提としつつ地域の事情を踏まえ、自治体のみなさんとのご相談に基づいて具体的に住民のみなさんにご指示をお願いするので、そのことをあらかじめ申し上げたい」

 「まず『計画的避難区域』を新たに設定することとする。これは半径20キロより外側の区域のなかで、気象条件や地理的条件によって発電所から放出された放射性物質の累積が局所的に高くなっている、積算の放射線量が高くなっている地域がある。こうした地域に半年、1年と居住を続けた場合には、積算の放射線量がさらに高水準になる恐れがある」

 「そこでこうした地域を新たに『計画的避難区域』とする。その基準は、国際放射線防護委員会(ICRP)、国際原子力機関(IAEA)の緊急時被曝(ひばく)状況における放射線防護の基準値、年間20~100ミリシーベルトという基準値を考慮して、事故発生から1年以内に積算放射線量が20ミリシーベルトに達する恐れがある、こうした地域を指定をしたいと考えている」

 「具体的には福島第一原子力発電所から20キロメートル以上離れた地域のうち葛尾村、浪江町、飯舘村、川俣町の一部、南相馬市の一部が該当する。この区域の住民のみなさんには大変なご苦労をかけるが、別の場所に計画的に避難してもらうことが求められる。計画避難は、おおむね1カ月をメドに実行されることが望ましいと考えるが、最初に言った通り、当該市町村と福島県と密接な連携をとって、できるだけ混乱などの少ないような段取り、やり方を今それぞれの自治体ごとに詰めさせて頂いているので、そうした自治体のみなさんとの調整を踏まえたご指示をお願いするので、いますぐ直ちに行動にうつる必要はないことをご理解下さい」

 「次に、現在『屋内退避区域』となっている半径20から30キロメートルの区域について、そのうち、ただいまの『計画的避難区域』に該当しない地域について。発電所の事故の状況が、まだ最終的に安定をしているものではない。最初の数日間あるいは1週間程度の状況と比べては、相対的には安定の方向に向かっていると思うが、今後なお状況が悪化をする可能性については否定できない。その際には、緊急的に屋内に退避頂いたり、あるいは避難をしてもらうことが求められる可能性が否定できない状況にある」

 「従って現在の『屋内退避区域』のうち、先ほどの『計画的避難地域』に該当しない区域については、『緊急時避難準備区域』とする。具体的には、福島第一原子力発電所から20キロ以上30キロメートル以内の広野町、楢葉町、川内村、そして田村市の一部、南相馬市の一部が該当する」

 「この区域のみなさんには、常に緊急事態が生じた時には屋内に退避をしたり、避難してもらうその準備をしておいて頂くことが必要だ。従って特にお子さん、妊婦さん、要介護者、入院患者の方などはこの区域に入らないようにすることが引き続き求められる。また原則的には、緊急の事態が生じた場合には、屋内退避そして自力での避難が出来るようにされることが求められる。そうした意味では緊急時において、自力での避難などが困難であるなどの状況をお持ちのみなさんにはぜひあらかじめ避難をされることが望ましい。こういった状況は変わっていない」

 「なお、こうした地域から避難をされているみなさんについても、避難指示などに基づいて避難をされているみなさん同様の政府としての支援、あるいは将来の補償の対象になるのだということは念のため申し上げたい。大変ご苦労おかけするが、当該地域では保育所、幼稚園、小中学校および高校は休園、休校してもらうことになる。勤務などのやむを得ない用務を果たすために区域内に入ることは妨げられないが、先ほど言った通りその場合も緊急の際は屋内退避、さらには自力での避難ができるようにされたうえで立ち入られるようお願いしたい。この区域における対応についても、当該市町村、福島県および国の密接な連携をとって、その具体的な段取りなどについて改めてそれぞれの地域ごとにご指示、ご連絡をするので、今の段階ではそうした指示が出るまでの間、新たな行動をとるよりもその指示をお待ち頂きたいと思う」

 「なお、この計画的避難区域および緊急時避難準備区域の設定のありかたについては、発電所からの放射性物質の放出が基本的に管理下における状況になったと判断される時点で見直しを行う。また、それまでの間も当該区域におけるモニタリングをさらに強化し、それらを集約分析を続けることで見直しなどの検討に資するものとしてまいる」

 「詳細はこの後、福山官房副長官からブリーフして、記者のみなさんに詳細をご説明する」

 【復興構想会議】

 「もう一つ。本日午後、持ち回り閣議によって、東日本大震災復興構想会議の開催について、閣議決定をしたので報告をする。未曽有の大災害である東日本大震災を受け、この国難といってもいい状況から復興を目指すのは並大抵なものではない。しかしながら被災地の方々だけでなく、オールジャパンで力を合わせてねばり強く取り組むならば、必ずや克服できる課題であると考えている」

 「そのために、それぞれの地域で住民の皆さんのご意見をふまえながら具体的な復興計画を策定していくことと並行して、被災者の方々が希望を持ち、国民全体で共有できる大きなビジョンを描くことが極めて重要であると考えている。この大きなビジョンを描いて頂くために、有識者からなる復興構想会議を立ち上げることはすでに総理から発表しているが、この会議では、従来の枠にとらわれず、歴史的評価にも耐えうるような大胆かつ骨太の復興ビジョンをつくってもらいたいと考えている」

 「このような会議の性格から、会議の人選にあたっては、被災地である東北地方ゆかりの方を軸に全国からの英知を結集する。災害復旧・復興への熱い思いと連帯感をお持ち頂ける。情報発信力に秀で、専門領域の中から新しい日本を見据えられる。この3点を特に重視して人選を行った。委員の方が15人、特別顧問が1人となる」

 「このうち、議長は五百旗頭真さんにお願いする。ご承知の通り、我が国を代表する政治学者であり、また、阪神淡路大震災の復興を後押しし、現在も『ひょうご震災記念21世紀研究機構』副理事長として21世紀の新しい街づくりなどの研究活動をリードされている。こうした経験を生かしてぜひに、とお願いしたところだ。また、同じく阪神淡路大震災の復興に尽くされた世界的な建築家である安藤忠雄さん、政治学者で関東大震災、阪神淡路大震災からの復興の過程に関する研究もなされている御厨貴さんに議長の補佐をお願いすることとした」

 「このほか、お手元の通り、各界の著名な方、被災自治体の首長のみなさん、あるいは東北学の第一人者のみなさん、あるいは東北の水産業などについて取材・調査をこの間積み重ねてきたみなさん、東北の被災地の地域事情に詳しい方と、まさにオールジャパンの専門家、有識者を網羅したメンバーになっている。さらに哲学者の梅原猛さんに特別顧問となって頂き、節目節目で大所高所からのアドバイスをお願いする予定だ」

 「なお、さらにこれらの方々では広範な地域が大規模に被災した今回の震災からの復興については全ての分野をカバー出来ていないことから、各分野について、さらに専門的な視点から掘り下げた検討をおこなっていただくために、気鋭の学者の方々などからなる検討部会を置き、専門的かつ多角的な検討をお願いしたいと思っている。メンバーはお手元の通り19人お願いしているが、今後、場合によっては議論の途中でさらに加わっていただくことも可能性としては想定している」

 「復興構想会議は今月中にとりまとめる予定の復興基本法案のなかで法令上位置づけることを考えているが、それまでの間はこの閣議決定に基づき開催することとする。第1回会合は今月14日午後2時から総理大臣官邸で開催することを予定している。復旧の段階から単なる復旧にとどまらず、将来を見据えた創造的復興を目指していきたいと考えている。復興構想についてはできるだけ早急に示して頂く必要があるので、夏ころまでには、できれば6月末をメドに基本的な提言をまとめてもらいたいと考えている。政府としては会議からいただく提言を受けて、速やかに復興基本方針に反映させ、一丸となって復興に取り組んでいく」

 「なお、福島第一原子力発電所、および第二原子力発電所の事故により、被災している地域の復興に関しては、事故の推移も見つつ、その状況を踏まえながら、改めて別途集中的に検討する体制を予定をしている。この復興構想会議はお手元の通り、佐々木官房副長官補を室長とする『被災地復興に関する法案など準備室』が事務局を担当する。人選などの詳細については、内閣総務官室に問い合わせてください」

 【原子力経済被害担当相の新設】

 「さらにもう1点。原子力発電所事故による経済被害対応本部の設置について申し上げる。先ほど開催された原子力災害対策本部で菅総理より、本日付で政府一体となって原発事故による経済被害についての対応の枠組みの検討などを行うため、原子力発電所事故による経済被害対応本部を設置する旨の方針が示された。本部長は内閣の担当大臣として、原子力経済被害担当大臣を置き、先ほど総理より海江田経済産業大臣に辞令が交付されたところだ。本部の構成員などは資料の通りだが、併せて本部の事務局として内閣官房に原子力発電所事故による経済被害対応室を設置した」

 「さらに原子力損害の賠償に関する法律第18条の規定に基づき、原子力損害の範囲の判定指針の策定などを行う原子力損害賠償紛争審査会を文部科学省に設置するための政令を本日午後の持ち回り閣議で決定した。詳細については内閣官房の原子力発電所事故による経済被害対応室にお問い合わせください。原子力発電所事故による避難をされている方、様々な経済的被害を受けたみなさんに対する対応をこうした体制で万全を期していきたい」

 【新たな避難区域設定その2】

 ――新たな避難区域の設定について。20キロ圏内はどうなるのか。また、計画的避難区域は実態は20キロ圏内と同様の形になるのか。さらに警戒区域の指定はするのか。

 「警戒区域の指定については午前に申し上げたとおり、色々検討しているが、現時点では決定していない。それから20キロ圏内については、これは避難指示という状況は変わらない。今回の計画的避難区域は、20キロ圏内の避難区域とは異なっている。なぜ避難をいただくかの事情が異なっていて、原子力発電所に近い地域の20キロ圏内については、事故そのものの当初、ある短い時間に、大量の放射性物質が出ている、そのことに備えての20キロ圏内の避難をお願いしているが、それに基づいて、それが原因になって一定のかなり高い放射性物質が地上などに残っている可能性もかなり高い地域だ」

 「原子力発電所が安定すれば、また詳細な土壌モニタリングなどをすることが出来るが現状ではこちらには基本的には立ち入らないでくださいという状況だ。今回、計画的避難区域に設定したのは、長期間にわたって将来地域にお住まいになるということについての安全性を考慮したものなので、一切立ち入らない、立ち入れない、ということが望ましいということで指示している20キロ圏内とはそうした意味ではかなり意味が違っている状況だ」

 ――実態としては20キロ圏内と同様、人がいずれは住めなくなるということか。

 「必ずしもそれは、そういうことには必ずしも確定しない。いったん計画的に外に出てもらう。当該地域の中は20キロ圏内のように基本的には一切立ち入らないでください、立ち入る場合も今、検討準備しているが、一時立ち入りという相当準備をして、という状況が20キロ圏内については想定されている事態だが、計画的避難区域については、これはもちろんそのなかでもモニタリングによって放射線量の程度はきちっと詳細を詰めて、この間も来ているが、一時的な立ち入りなどについて、20キロ圏内と同じような扱いとは基本的には想定していない」

 ――計画的避難地域については、現地点での避難先や自治体からの声は。

 「まず一点は、これは市町村によって状況が若干異なっていることもある。基本的にはきちっと受け入れ先とのマッチングは国のほうとして汗をかかせて頂く中でしっかりとした受け入れ先、しかも一定期間長くなる、1日2日とか1週間とかいうレベルを想定していないので、そうしたことについても住民を含めて、さほど申し上げたとおり、一時的に中に入ることについては、20キロ圏内とはだいぶ事情が、状況が違うので、そうしたこととの兼ね合いをどうしていくのか」

 「中にそこそこまとまった工場があるとか、畜産業の方についてどう対応するのか。このあたりを自治体との相談は詰めを始めているところだ。この間はこれまで蓄積されたモニタリングの数値などの分析によって、どうした地域はどのような地域が今回計画的避難区域という方になったが、こうしたことが必要なのか。そしてそれ以外の20~30キロの区域についてはどういう対応が安全性の観点から必要なのかについて、専門的な分析をもとに主に調整してきた」

 「そして昨日ぐらいからこうした考え方、自治体の皆さんともかなり具体的な話をしているが、できるだけ当該地域で、特に畜産業、工場などがあるなど、できるだけ従来の生活の基盤を動かさない中でできるだけ安全性を確保したいという要望が強く出ている。その点については当初から我々もそれを最大限できるやり方、なおかつ安全性を確保するやり方をとりたいと思ってきているので具体的なやり方について、調整をしている」

 ――放射性物質が管理される状況とは、何を指すのか。

 「原子力発電所からの放射性物質が、全くゼロにはおそらくならないだろうと思うが、無視できる程度に低い水準まで下がって、それが安定している状況というのが基本だと思っているが、詳細はさらに詰めて、準備をしておかなければいけない」

 ――計画的避難区域について、首相からどんな指示あったのか。

 「総理にはこの間、モニタリングの状況も分析も途中経過含めて適宜報告を入れている。基本的には安全性を最優先して考えてほしいと。その上で市町村の皆さんと意思疎通、情報交換を進めながら物事を進めてほしいという指示は受けている」

 ――それぞれの区域の対象人数は。

 「後ほど、副長官のほうからブリーフィングするが、その時に準備ができれば報告する」

 ――長期にわたるということで避難範囲を広げるのは理解できるが、基準を下げる理屈が分からない。

 「副長官のブリーフでも一定程度説明できる。さらに言えば、経済産業省原子力安全・保安院や原子力安全委員会にも尋ねてもらえれば、国際的動向や今の点についての専門的な分析については報告いただけると思う」

 ――一時帰宅については。

 「これもできれば実施したい。実施するにあたっても、できるだけ早く行いたい。正確には、一時帰宅というよりも一時立ち入りという表現をしたほうが言葉の受け止めとしては正しい。まさに安全性をどう確保してどういうオペレーションで進めれば安全性確保した中で要望に応えられるのかというのも実務的な詰めを急いでいる」

 ――緊急時避難準備区域の設定の狙い。

 「現在の20~30キロについては、基本的には屋内退避をお願いしたいと申し上げてきた。ただ、屋内退避であれば外にいるよりも放射線によって受ける影響は小さいが、それであっても長期間にわたれば影響は累積されていく。従って、屋内退避のままでいいということにならない。長期間にわたる累積が問題が起こる可能性がある地域については計画的に出てもらうことになるというのは屋内退避とは状況が異なっている」

 ――「管理できる状況」の見通しは持っているのか。

 「いま、まさに、東京電力などと具体的にどれぐらいの見通しで事態の収束に向かうのかということについては、関係者に出来るだけ説明が出来るようにということの検討を急がせているところだ。できるだけ早く、もちろんあらゆる事態を想定しながら進めなければならない状況だが、一定の見通しの状況はできるだけ早く示したい」

 ――1カ月以内にできるような検討段階にあるのか。

 「これをまさに期限を切って、はっきりとしないことをえいやっと言って示せる性格のものじゃない。まさに事実としてどれぐらいの可能性でいつ収束させられる可能性があるのかという事実の問題で、政治判断の問題でない。従って、いつごろ出せるということについても、出せるようになったらできるだけ早く。ただその作業を急がせているということだ」

 ――根拠法は何か。

 「広い意味で、原子力災害対策特措法に基づく指示だ。今日の段階で指示を出しているわけでないが、この方針で具体的なオペレーションが固まったら指示を出すということだ」

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11/04 枝野官房長官の会見全文〈11日午前11時〉

2011年4月11日14時25分

 枝野幸男官房長官の11日午前の記者会見は次の通り。

 【冒頭】

 「東日本大震災から今日で1カ月になる。改めて、この震災で亡くなられたみなさんのご冥福をお祈り申し上げるとともに、震災から1カ月になるが、今なお避難所生活をはじめとして、大変ご不便な生活でご苦労をおかけしているみなさんに、さらなる十分なご支援を進めていく決意を申し上げるとともに、ご不便をおかけしているみなさんにおわびを申し上げる次第だ。政府としてできるだけ早く、復旧そして復興へとつなげていけるよう、また原子力発電所の状況を収束させられるよう改めて決意を申し上げたいと思う」

 【避難地域】

 ――避難地域の設定について。最終調整しているというが、今発表できるものはあるか。

 「いろいろと新聞を読むと報道されているようだが、最終的に決定を何かしているわけではない。ただ若干、関係者のみなさんでご心配されている方が多いかと思う。一つは、これ何度か会見でも申し上げているが、今避難をお願いをしないとならないことは二つの意味がある。一つは、原子力発電所において事態が悪化して、大量の放射性物質が新たに出るという可能性は相当低くなっているが、当然のことながら今、普通に運転している原発の状況とは全く異なっている。これに対する備えとして、そうした事象、事故が起こった場合に、悪化をした場合に備えて原発に近い地域のみなさんには避難をしてもらわないとならない。これについては、震災発生当初の最初の1週間、2週間と比べて、相当程度そのリスクは小さくなっていると認識している。また、万が一悪化した場合でも、悪化をする前兆などをとらえながら、あるいは今避難をしていただいている状況を前提にしながら考えれば、これは20キロ圏内からの避難で十分対応できると判断をしている。従って、今20~30キロの地域については、こうしたリスクは全くゼロではないが、そうしたことを踏まえたうえで、どういった対応をして頂くのが原発の状況を前提にした時に、安全という観点から必要なものであるのかという方向で、最終的な詰めをしているところだ。正確にいうと、20キロ以内から出て頂いていて何か新たに悪化して放射性物質が出るという状況の場合には、それを踏まえて20キロから外のみなさんにはその時点で対応して頂ければ十分だということだ」

 「もう一つは、これはすでに放出されている放射性物質による影響、特に新たな放出がなかったとしても土壌などに降っている放射性物質から放射線がでるので、これが当該地域に長時間、長い期間いるとそれが累積をされて健康に影響を及ぼす可能性が生じてくる。従って、この累積された放射線量という観点から別の次元で安全確保のための措置が必要であろうということ。こちらについては、この間の放射線量のモニタリングの結果やあるいはこの期間の特に大量に放射性物質が出たと思われる時期の気候天候等を踏まえて、対応の最終的な詰めをしている。これについては、ご承知の通り、いわゆる同心円的な対応ではない。従って、モニタリングの結果に基づいて、今、精緻(せいち)な分析を進めて頂いたうえで、それぞれの地域の地形その他等によってどう対応をとるべきかについて詰めの作業をしているところだ。こちらについては、今言った通り長い期間そこにおられるということによる影響なので、むしろ地元の状況、事情等あるいはより詳細なモニタリングの数値を踏まえれば踏まえるほどより分析的に対応ができることになる。今そうした精査というか、より丁寧な対応を詰めている状況だ」

 【警戒区域】

 ――「20キロからの避難で十分な対応」とは、現在検討している警戒区域は、20~30キロのところは対象になることはないということか。

 「少なくとも今言った前者、つまり原発が急激に今後悪化をして大量の放射性物質が新たに放出されるということについて、あらかじめ離れていて下さいということは20キロまでの圏であるということは、専門家のみなさんの分析を踏まえてこの方向ははっきりしている。20~30キロについても、常時屋内退避の必要はないと思われるが、しかしここについては、もし大量の放射性物質が出るという悪化した場合に備えてどういう対応をとって頂くのが一番合理的か、ということの詰めをしている」

 ――同心円ではない、モニタリングの数値で精緻な対応をというが、基準となるモニタリングの数値は現時点で決まっているのか。20ミリシーベルトという報道もあるが。

 「専門家のみなさんのご意見を踏まえながら、最終的な判断をしているところだ」

 ――20キロ圏外の自治体に対して、政府から「計画避難区域になる」と説明があり、これを受けて飯舘村ではすでに午前中から避難が始まっているとの情報がある。そもそも「計画避難区域」とはどういう法律に基づくのか。

 「今言った通り、ここまでのモニタリングの結果を踏まえて関係する地域のみなさんとは、今お話を始めている。今言った通り、これ地形、風向きと地形等によって影響される。そうした状況等も地元のみなさんとしっかり相談をして進めているものだ。現地の状況について、もしそうした結果として、累積による放射線の影響について何らかの対応が必要だということでお願いする場合も、まさに半年・1年ということを当該地域にいた場合ということの影響を考慮しての対応をお願いするということで相談をしているので、ぜひ当該地域に関係すると思われるみなさんも、国や自治体から具体的な指示がもし必要なら必ずあるので、それを踏まえて対応して頂ければと思う」

 ――最終調整ということだが、そういう住民の動きもあるなかで今日中に何らかの指示が出せる状況にあるのか。

 「今言った通り、半年とか1年とかいうことでの蓄積を見通しての対応なので、そういう意味ではしっかりとした準備とかをしたうえで、ということが一方では望ましいが、しかし当事者のみなさんにとっては一刻も早く情報、判断を知りたいということもあろうかと思う。その両面のバランスというか兼ね合いを今調整しているところだ」

――20キロ圏内は警戒区域の指定でいいか。

 「最終決定はしていない。実際に指定をする以上は、指定をしたら実際にそれが担保できるような準備も必要だ。現実には、いまほとんどの皆さんは指示に従って退避していて、残っている皆さんも機動隊や自衛隊が安全対策をとった上で中に入って、説得などもして頂いた上で、残念ながらご理解頂けていないので、いまここにそういう指定する場合は、新たに入ることがないようになどの、しっかりした実効性あらしめる措置がある程度、準備がされないとあまり意味がない。その点についての調整をしている」

 【原子力損害賠償紛争審査会】

 ――明日の閣議で原子力損害賠償紛争審査会を設置されるそうだが、役割は。

 「この審査会は法律に基づき、文科大臣の下に原子力災害による補償についての考え方の基準を第三者的に決めて頂くという組織です。残念ながらこうした事故になっているので、法律に基づいて設置をするべくいま準備を進めている。できるだけ早いほうがいいだろうと思っているので、遅くとも明日の閣議には決めたいと最終準備をしている」

 【緊急災害対策本部会議】

 ――緊急災害対策本部会議と原子力災害対策本部会議が開かれるが、議題は。

 「昨日、全閣僚に加え、党幹部、国民新党も加えて長時間の議論をした。今日、1カ月のけじめ、節目なので、昨日は政務だけだったので対策本部は事実上、関係省庁も参加しているので、改めてここまでの様々な対応についての整理、当面の施策についての共有を目的としている」

 【避難区域】

 ――避難区域について2種類の考え方があると言っているが、1年間の累積を見た対応と強調しているが、従来の避難指示の基準となっている20キロの避難も50ミリシーベルト以上、これも累積となっている。どちらも累積の観点だが。

 「まさに原子力安全委員会や原子力安全・保安院とのディスカッションの結果、あるいは関係する専門家とのディスカッションの結果、いま日本で50ミリシーベルトの被曝(ひばく)を受ける可能性がある場合は避難して頂くことは、何度も言っている通り、原子力発電所の事故で短時間で大量の放射性物質が放出されて、大量の放射線を短い時間、1日、2日とかの単位で受ける場合の事故を想定して、この基準が作られていることだ。長期間にわたっての累積された被曝を想定して作ったものではないということだったので、安全委員会をはじめとして関係する専門家の皆さんに、その場合にはどういう基準で、避難などを指示する必要があるのか、安全性優先の観点から、しっかりと再検討して頂きたいと。なおかつ同時に、累積についての周辺地域のデータの整理というか、推測の部分すべてを、11日から放射線量を測っているわけじゃないのでどういう考え方に基づいて、ここまでの累積を見たらいいのか。ここから先の受ける可能性について見たらいいのかを、この間、専門機関、文科省などのモニタリングの結果を踏まえて分析している」

 ――そこで言っている長期的とは、避難生活が長期に及ぶという意味で言っているものではないのか。

 「そこの意味の違いではなく、どういう放射線の受け方をする場合にどういう基準が望ましいのか、適切なのかについては、短時間、事故による短時間の放射線の場合と長期間にわたって蓄積していく場合とで、異なった考え方をする必要があるのかないのかというところから、専門家に検討してもらい、意見を頂いている。基本的には必ずしも同じ基準であることは必然ではないという中で、いま最終的な詰めをしてもらっている」

 【1カ月の改善点】

 ――会議体が多いのではないか。この1カ月、政府の情報発信に問題なかったか。改善点はないか。

 「この1カ月、多くの国民が不便な避難生活をしている。様々な批判は真摯(しんし)に受け止めないといけない。ただ、会議体が多いという批判については、それぞれしっかりとした事務局体制をつくらないといけない。省庁横断的に生活支援者などで、生活支援の下にいくつかのチームをつくっているが、それぞれのテーマが一つの省庁では完結しない。複数の省庁から優秀な事務局のメンバーを出してもらい、一定の事務局チームを作らないと、そういったことを考えて、そういった事務局の体制をしっかりと作り上げて、それをしっかりと回していくためには、一定の本部なりをつくってそのもとの事務局として、各省からそれに適した人材を出してもらい、省庁横断的なチームを作ることが必要なので、そういったチームを次々と作っていった。実際、多くの場合はそうしたチームを作ることによって省庁間の連携がそれなりに機能するようになった。情報の提供については、とにかくある情報はしっかり国民に開示するという基本姿勢はこれからもしっかりと貫いていかないといけない。初期の段階、特に原発については、状況の変化が早い中での対応で、まずはそのスピードの変化に合わせて、できるだけ早い段階で情報提供するという要請があったので、政府と東京電力と保安院等で情報の出し方について、もうちょっと工夫をしなければならなかったという指摘は、ある意味当然だ。それは早い段階は状況の変化が早い中で、それぞれ一番早い段階で開示していくという必要性の中から、一定の落ち着きが出ているので、出来るだけしっかりそれぞれ関係する機関が情報発信を混乱しないようにさらに努めていく」

 【復興構想会議】

 ――復興構想会議の位置づけは。

 「構想会議はまさに復興についての考え方をある意味で英知を結集してもらい、それに向けた考え方を打ち出して頂いて、それを踏まえて政府として具体的に進めていく。それと各党間の政治的な相談、興味はまったく別次元の話だ。今存在する生活支援、救難救援、復旧というステージの問題だ。これから復興という段階に進んでいかないといけない。そこについての考え方を検討する会議体だ」

 【年齢などによる区分】

 ――累積の放射線量を考えた場合の避難指示の考え方について、年齢や妊娠なども考慮した細かい区分は検討しているのか。

 「そういったことをまず科学的にどこまで考慮する必要があるのか。それから、もう一つ、社会的にどこまで考慮することが望ましいのか、ということの両面がある。内部被曝でなければ、一般的には年齢等に必ずしも左右される必要はないのではないか、と大方の皆さんから意見もいただいているが、ただ、それだけはなくて、社会的ニーズも考慮しなければならない。そうしたことを地域の事情を踏まえながら最終的な詰めをしている」

 ――土壌汚染というと内部被曝を考えるという発想もあるが、可能性はあるということか。

 「土壌汚染の場合の内部被曝は、それが口に入ったりすれば内部被曝になるので、例えば、ほこりが舞って地面に落ちているものが舞い上がって、それが呼吸で入るという可能性をどのくらい見るかということ。そうすると、少なくともほこりが舞い上がっている時は外部被曝の線量も上がるということになるので、そこについては、例えば食べ物とか飲み物とはちょっと性格が違うと説明を受けている。私もそう思う」

 【統一地方選】

 ――統一地方選で、民主党が敗北した。

 「本来の平常時であれば、官房長官という立場は党で行う選挙等の党の活動についても政府の側の窓口として、一定の考慮とか配慮とかをしなければいけない立場なのかもしれない。しかしながら、率直に申し上げて、この1か月、政府の立場としては震災対応に全力を投入することが求められている状況だったし、私自身もそうで、その間、幹事長はじめ党の役員の幹部の皆さんに信頼してお任せをしてきているので、私から結果についてだけコメントするのは適切ではない」

 ――菅総理の責任論、政権への影響は。

 「国民の皆さんから震災前から様々な意見があることは十分に認識をしている。そうした声には真摯に耳を傾け、謙虚に受け止めながら、与えられている、特に今、震災対応についてしっかりと全力を挙げて進んでいくという責任を果たしてまいらなければいけない」

 ――あまり信認を受けていない政権が今後の復興に携わる弊害は感じないか。

 「しっかりとして、特に復興について、国民の皆さん、特に被災地の皆さんが求められる、期待される復興対策をしっかりと打ち出していくことが重要だ」

 ――野党側からは菅首相には復興は任せられないとの声も出ている。

 「それぞれ国民、各界各層にはいろんな意見があるのは当然だ。そうした意見も真摯に受け止めながら、しっかりと責任を果たしていくことが重要だし、野党の皆さんもだれがではなくて、何をどうやるのかということで判断をしていただけると思うので、しっかりとご理解をいただけるような復興に向けた政策作りを進めてまいりたい」

 ――統一選の結果は政府の震災への対応、原発への対応は影響したと考えるか。

 「選挙について私自身、この間の報道とか状況も含めて一切関知することができない状況のなかでやってきたので、結論についてだけコメントするのは適切ではないので、党の関係者におたずねいただければと思う」

 ――だれがではなくて、何をやるのかということなら、菅総理でなくても震災対応は乗り切れるのでは。

 「ただ、いま、この国の民主主義のルールに基づいて菅総理が総理という大変厳しいなかでの総理をいま、現にその職責を与えられているわけだから、菅内閣としては、その職責をしっかり果たしていくことに全力を挙げるのがまさに筋だと思っているし、責任だと思っている」

 ――選挙の結果が、今後の与野党協議に影響を与えると思うか。

 「私はこの震災に対しては、まさに党派にかかわりなく、国をあげてやっていくのだということは各党の皆さん、すべてこの間おっしゃってきておられる。大変ありがたいことだと思っている。従って、しっかりとした震災対策の中身になるよう様々なご意見をしっかりと我々が踏まえていくことが重要だと思っている」

 【政府の初動】

 ――政府の初動の遅れによって被災者支援が遅れた、原発被害が拡大したとの声も。

 「実際に多くの皆さんが今なお避難所で大変厳しい生活を送られている。原発については様々な避難されている方にとどまらず、影響を受けておられる。そうしたなかだから、様々な意見、特に批判については真摯に受け止めなければいけないと思っている。ただ、震災の被災者に対する支援についても、原発の対応についても、現状のシステムのなかで可能な最大限のことを我々としてはやってきたつもりであると思っている。ただ、実際に今も大変厳しいなかにおられる方がたくさんいらっしゃるから、そうした皆さんの思いをしっかりと受け止めていくことは重要だと思っている」

 ――インターネット上で、枝野長官が原発発生後に家族を海外にかくまったとの話も出ているが、事実関係は。

 「たぶん、記者の皆さんのなかでも議員会館等で見かけた人もいらっしゃるのではないかと思うが、震災発生以来ずっと東京の議員宿舎と、私が戻れない分、時々大宮の地方選の対応に動いているが、それ以外まったく動いていないし、私自身、国民の皆さんに、東京の皆さんに何か心配があるということを申し上げてきていない。家族に対しても同じことを申し上げているので、今日も幼稚園からは水筒に水をもってこいという指示があったらしいが、そんなもの必要ない、水道の水を入れていけば大丈夫だ、と言って出かけさせている」

 【統一地方選】

 ――統一地方選で、枝野さんの選挙区の埼玉の県議選で民主党が敗北した。

 「私の地元について言えば、4人の有為な候補者、仲間を当選させることができなかったが、改選前、地方議員5人だったところが7人に増えている」

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07/04 枝野官房長官の会見全文〈午前11時〉

2011年4月7日13時13分

 枝野幸男官房長官の7日午前の記者会見は次の通り。

 【ぶら下がり取材】

 ――総理が震災後になかなか応じないぶら下がりについて、政権内で廃止する方向で検討という話もあるが、事実関係は。

 「そういった報道がなされていることは承知しているが、特段の報告、相談はない」

 【避難地域の一時帰宅】

 ――今日の福島の地元紙によると、政府が11日をメドに一時帰宅を決めたとある。一方で、20キロ以内を警戒区域に設定することを決めたとなっているが、事実関係はどうか。

 「20キロ圏内の皆さん、もちろん、20~30キロの皆さんも含めて、原子力発電所の事故で大変な迷惑をかけ、大変な不便、苦労をかけていることを申し訳なく思っている。そうしたことの中で、一度自宅に戻って貴重品とか、生活にどうしても必要なものについて、持ち帰りたいという要望が強いことは従来から承っていて、政府としてはなんとかそれが実現できないか検討しているのは間違いない。できるだけ、実現できる方向でということで検討しているが、まずは安全確保が前提だ。いま原子力安全・保安院を中心にどういうやり方で、どういう地域、どういう方法なら可能なのかを詰めている。一方、原子力発電所の状況も一応の安定、数値的に見せているが、かといって予断を持って見られる状況ではないのも事実だ。そうしたことの兼ね合いの中で、安全性を確保しながら、一度自宅に戻って頂くことができないか検討しているが、具体的にいつならできるとか、こういうやり方でできるということが決まっているわけではない。そういったことができる場合でも、長時間ということでなく、自宅で最低限のものを取りに行って頂くということについてできないだろうか、と検討している状況だ。もちろん、できるだけ早く見通しなり、実現なりしたいと思うが、何しろ原子力発電所の安全状況を見ながらということで理解をいただきたい」

 ――警戒区域の設定は。

 「残念ながら、こうした20キロ圏内に入っている方もいるという報告が来ている。自衛隊、警察には、大変厳しい中、しっかりとした安全体制をとって、パトロールとか残っている方に対する避難のお願い、あるいは誘導をやってもらっているが、そうした安全対策なしに入ることはぜひ避けて頂きたいが、それを警戒区域ということでやるのかどうか、これについても詰めているところだが、現時点で決定したわけではない」

 【避難地域の拡大】

 ――原子力安全委員会が避難指示を出す際の基準について、現在の指針などの放射線よりも低い水準でも避難するようにとの見解を示したが、避難指示を拡大することは。

 「報道があったので、原子力安全委員会に確認したが、原子力安全委員会としての助言を政府に対して正式に行ったものではない。私もそう聞いていないので、報道を見て確認した。ただ、様々な検討を進める上で、原子力安全委員会の考え方、非公式な見解は聞かせてもらいながら、検討している。昨日もここで私から報告したが、現在の避難の基準は50ミリシーベルトを超える可能性がある場合は避難をして下さいと、10ミリシーベルトを超える可能性がある場合は屋内退避をして下さいと言った。こういう基準に基づいて、20キロ、30キロのそれぞれの避難と屋内退避をお願いしている。これは一時的に、短い時間に大量の放射性物質が出る事故を想定して設けられたもので、長期にわたって必ずしも、50とかに比べれば大きくない値だけども、それが累積していく場合の影響についての基準ではないので、当然いま累積の数値が高くなってきているところがあるので、そうした地域をどうするかについて、政府として、原子力安全・保安院としての検討を進めるとともに、原子力安全委員会に対しても、そうしたことを検討しているということを前提に、安全委員会としても検討をしている。そうした中では、国際原子力機関(IAEA)や国際放射線防護委員会(ICRP)の国際機関においてどういう考え方をしているのか、ということについての報告は頂いているので、当然そうしたことを参考にしながら、原子力安全・保安院としての考え方が整理されれば、原子力安全委員会にも、それで適切かどうか助言を求めることになる」

 【警戒区域】

――警戒区域は原子力災害特別措置法に規定はないが、政府としてそのような指示を出すことを検討しているのか。

 「今の現行制度でどういうやり方でどうできるのかという仕組みのことも含めて検討している」

 【1号機の窒素注入】

――窒素注入作業について、作業の安全性と福島第一原発1号機の危険度の評価は。

 「11日の震災、事故発生以来、特に原子炉容器、格納容器内での水素爆発を回避しなければならないということは、この間の対応策の一つ大きな柱だった。そうしたことの中で、現状において必ずしもそうした可能性が高いわけではないが、まさにそれを避けるための措置として窒素を注入するということは、ある段階からずっと検討されていたことと報告を受けている。そうしたことの中で当然、新たな行為をすればそれによるリスクもあるので、それについてもしっかりと検討頂き、現状でも必ずしも高くない水素爆発の可能性であるが、その可能性をさらに限りなくゼロにするために窒素を入れることとそのリスクをしっかり検討して頂いたうえで、窒素を入れる行為はリスクがさらに低いということなので、窒素注入に踏み切ったと理解頂ければと思う」

 ――作業を始めるに当たり、作業員を当初避難させたようだが。

 「そうだ。窒素注入を始めるにあたって予期しないことをことが起こってはいけないということで、始まりのところが若干のリスクがあるということで、そうした対応を取った。なおその場合でもあっても、今の20キロ、30キロの住民の皆さんに対する避難は、全く現状で変わりないということだったので、すでに作業員も入り始めた。注入ができているということで、周辺部での作業、他の炉についての作業にも入ってもらっているとの報告を受けている」

 【自民党への回答】

 ――自民党本部へ震災対応で回答を伝えに行ったが、協議の内容は。

 「これは自民党として総裁がわざわざ総理のところに、しかもかなり詳細で具体的な、建設的な提言をいただいたので、政府としてそれに対する対応状況をとりまとめたものを、総裁がおいでいただいたものなので、私が同行というか、私のもとで回答を申し上げに行った。詳細は非常に細部にわたるので、自民党からもブリーフがあろうかと思うし、詳細は生活支援の本部におたずねいただければと思っているが、大変細部、詳細な多岐にわたる要望、提言をいただいたので、それに詳細なお答えを申し上げ、それについては一定の評価をいただいた。さらにその回答内容を検討いただき、さらにやるべきことなどあれば、さらに指摘いただきたいということで、そういった精査をする。さらに、今回、回答した一時提言以外の項目、その他についても引き続き検討しているので、さらに提言をしていきたいということだったので、私からぜひそうした提言をいただきたい、ということでお願いした。大筋こういうやりとりがあった」

 【2号機の状況】

 ――米国の国会議員が2号機の中心部の一部が溶融したと発言しているが。

 「具体的な発言がどういう理由、根拠に基づいてされているのかについては承知していないが、原子力発電所の状況については、従来から残念ながら燃料棒の一部が、燃料棒に由来する放射性物質が一部炉外に出ている状況であるということは申し上げてきている。それに対してそれを一刻も早くなくしていく努力、あるいは、そのことによる影響を少なくする努力をしている」

 【原子炉の冷却】

 ――汚染水の排出と原子炉の冷却が大きな課題になっている。専門家の提案によると、外付けで放射性物質の影響をさほど受けずに作業ができ、汚染水を発生させずに原子炉を冷却できるという。4日にこの提案があったが、現在の進展は。

 「冷却をするための具体的、技術的な話については経産省、あるいは保安院、あるいは統合本部でおたずねをいただければと思っている。いまのような提言、提案があることは承知しているし、また、そのことも含めて、あらゆる可能な手段については、実現可能な手段については前例にとらわれず、取り入れられるものは取り入れるようにとの指示は出している」

 ――大きな設備を採用した理由や経緯について、国内外に情報の透明化を行う考えは。

 「それは必要なことだろうと思うので、原子力災害対策の統合本部に具体的なオペレーション、なぜそれを選択して、他のオペレーションを選択しなかったのか、そのつど、あるいはおたずねがあればしっかり報告、説明するようにという指示を出したい」

 【メア前日本部長】

 ――米国務省のメア前日本部長が6日付で退職した。米側から報告や説明はあったか。日本政府としての受け止めは。

 「直接的にはアメリカ政府の公務員の人事の話なので、直接的に日本として報告を受けるとか、あるいはコメント出す立場ではない。ただ承知の通りの経緯があったことから、彼が日米関係、あるいは特に沖縄に関する関係について米国政府のなかでしかるべき仕事をされることは沖縄県民の皆さんはもとより、日本国民の多くの皆さんもなかなか受け入れがたいことであろうと私自身思っていたので、そういう立場でないということはその通り受け止めるということかなと思っている。いずれにしても、アメリカ政府として彼が発言したとされる報道とはアメリカ政府の見解はまったく違うということを当初からおっしゃっていただいているし、そうした姿勢がしっかりと特に沖縄の皆さんはじめとして、日本国民の皆さんに伝わるよう、理解をされるような努力をアメリカ政府にもお願いをしてきているし、それについては、そうしたことが人事があったとしても全く変わるものではない」

 【クリントン氏来日】

 ――日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の開催とクリントン長官の来日については。

 「クリントン国務長官の訪日については、具体的に何か決まったものであるというふうには報告を受けていない。2プラス2については、従来の想定されていた日程、タイミングを前提にしながらアメリカ側と実務レベルですり合わせをしているところだが、震災の影響を踏まえて最終的な結論はいま出ているわけではない」

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06/04 枝野官房長官の会見全文〈6日午後4時40分〉

2011年4月6日22時58分

 枝野幸男官房長官が6日午後4時40分から行った記者会見の全文は次の通り。

 【冒頭発言】

 「本日午後、『被災地等における安全・安心の確保対策ワーキングチーム』の第2回会合が開催された。この会合に置いては、被災地等における安全、安心の確保対策が決定された。早急に被災地等における犯罪、震災に便乗した犯罪の予防取り締まり、避難所における防犯対策相談への対応、流言飛語への対応などを関係省庁が緊密に連携して推進することとした」

 【避難指示】

 ――年間被曝(ひばく)限度量の引き上げについて、午前中の会見で「別次元の安全性を確保する」と語った。基準を幾つも設定するのか。

 「若干、午前中の答えは問いとうまくかみ合ってなかったかもしれない。引き上げというよりも、今50ミリシーベルトからは避難をして下さいと。10ミリシーベルト以上になりそうなところは屋内退避をして下さいと。これがまさに緊急時の、突然大量の放射線物質が出る恐れがある時の退避の基準として、そういう意味では50ミリシーベルト以上になりそうなところはそこから避難して下さいというのが基準。それと、今20ミリという話がでているのは、むしろ一時的に大量の放射性物質が出るということについては50を基準でやっているが、しかし当該地域に長期にいることによる蓄積された、累積された放射線量についてどのあたりの線のところで安全性が確保されるのかについては、むしろ50に比べてより低い数値が必要ではないだろうかということでの検討で20というのが出てきた」

 「で、1(ミリシーベルト)というのは原子力発電所等の平時における周辺においても、まさに安全性を非常に強く考慮したあるいは原子力発電所の安全確保のための非常に高いハードル、目標として1ミリシーベルトというのが置かれてこれまでもきているなかで、現実にそこで生活されているみなさんの健康への影響の可能性との関係で、どれくらいの線が安全性をしっかりと確保できる線なのかということについては、国際機関の最新の知見もあるので、今専門家のみなさんに最終的な詰めをしてもらっている」

 ――「1ミリシーベルト未満は安全だ」と国民にアナウンスしておきながら、その基準を変更すれば安全性の信頼が揺らぎかねない。

 「むしろ意識としては、(年間被曝限度量ではなく)今50ミリシーベルトを超える放射線量になる可能性のあるところは避難して下さいという指示を出している。それを、20ミリシーベルトに蓄積された累計の放射線量になる可能性のあるところをどうしようかと検討しているところ。そういう意味では(基準値を)引き下げている。平時における原発の安全性について、高いハードルをかけるという意味での1ミリシーベルトという基準がある。そういう意味では、いくつもの基準があるなかで今この局面においてどの基準値が一番安全性の観点から、それぞれ実際に当該地域のみなさんはまさに生活の拠点であるところで生活したいという希望もある。しかし、安全性も確保しないとならない。そのなかで、どの線なら安全性が確保されるのかということを専門家のみなさんの知見を前提に調整しているということだ」

 【汚染水放出】

 ――福島第一原発の汚染水を海洋放出している件だが、放出の判断が東電任せになったのではないか。

 「東京電力からの申し出を踏まえ、まずは原子力安全・保安院、そして政府として原子力安全委員会にもおたずねして、そういう意味では原子力災害対策本部として一機関というか構成する原子力安全・保安院と、第三者機関だが広い意味では政府の原子力災害対策本部を事実上構成している安全委員会の専門家のみなさんの意見も踏まえて、政府として了としたということだ」

 ――放出の相談は東電からどの段階で政府に話があったのか。

 「これは原子力安全・保安院と東電との話のなかで、政府にということでは一番最初にきているので、原子力安全・保安院の方におたずね頂ければ。私のところには原子力安全・保安院での検討、それから原子力安全委での検討を踏まえて、会見で報告する少し前ぐらいにこういうことで安全委員会も了としているということで報告があって、安全性というか相対的な安全性の観点から、やむを得ない措置であるということで了とした」

 ――海洋政策担当の大畠国土交通大臣に事前の連絡はあったのか。

 「それは大畠大臣なりにお伺いして頂ければと思うが、事前の連絡が(鹿野)農水大臣になかったということは、海洋担当にもなかったと思う」

 ――東電や原子力安全・保安院の対応はどう見ているのか。

 「これは東電、保安院にとどまらず、政府として私ももっと目配りをして関係機関に対しての連絡、あるいは相談についての確認をするべきであったと思っている」

 【避難指示その2】

 ――確認だが、年間被曝限度量は現行の1ミリシーベルトを20ミリまで引き上げるという話ではない、ということでいいのか。

 「まず一つは、何も今決まっているわけではない。ただ、私が午前の会見の時に、若干質問の意図とずれていたかもしれないが、言ったのは今50ミリシーベルトになりそうなところは避難して下さい、別のところにうつって下さいということで20キロ圏内の方には外に出て頂いている。50ミリシーベルトというひとつの、短い期間で大量の放射性物質が出る場合の基準がある。それにもとづいて50ミリシーベルトを超える可能性のあった地域、20キロ圏内のみなさんには大変ご不便をおかけしているが、外に出て頂いている状況だ。今、さらに問題になっているのは、一時的に50ミリシーベルトのような大きな放射性物質が出る可能性があるわけではないが、ジワジワと累積された放射線量が高まっている地域があって、こうしたみなさんの安全性をどうやって確保していくのかということが、大きな課題の一つになっている。そのなかで、この場合に、一時的に大量の放射性物質が出ることの場合の安全基準としての50ミリシーベルトと同じでいいのかといえば、違う考え方もある。あるいは、国際機関でもより最新の考え方、知見もある。専門家のみなさんに、そうしたケースについてはどういった基準で、例えば退避、避難をして頂くことをすべきかということを検討頂いている」

 ――累積で20ミリシーベルトを超えた場合、避難地域を拡大する方向で検討しているということか。

 「まず具体的な数字自体が固まっているわけではない。様々な専門家、安全委員会と保安院のみなさん中心に、さらにはそれ以外の放医研(放射線医学総合研究所)の先生などにも意見を頂いて安全性の技術的な面での相談というか検討をして頂いているところ。確定的にどの数字でどうしようかということが今決まっているわけではない。ただ、そうした検討をしていると。そうした検討のなかに、確かに20という話も出てきているので、今朝ほどのおたずねはそういうことなのかなということで答えた」

 【海洋汚染】

 ――魚介類の安全について、消費者団体などは「市場に出回っているものがすべて安心だと認識するために政府としてより網羅的な態勢で観測をやって欲しい」と訴えている。

 「サンプリングポイントについては、この間も順次流出がされているという段階から順次拡大をしてきている。さらに、昨日も2カ所サンプリングポイントを追加するということを、文部科学省の方で実施している。さらには、近隣の周辺のかなり詳細な、より具体的な海流等の流れ等を把握して頂くための観測ブイの投入等も文科省というか海洋研究開発機構において観測をし、それの拡散帰着予測を進めることにも着手している。さらに、これは海産物に限らないが、できるだけの能力、その分析の能力を最大限活用し、できるだけ多くの農産物、海産物について、計測して安全性を確認するための、これは最大限の努力を進めているところだ」

 ――海産物そのもののチェックについては、引き続き漁協がやるというシステムなのか。

 「具体的には農林水産省と文部科学省でご相談頂き、どういうやり方が最も効果的で、安全性を確認できるのかということについては詰めながらやって頂いている」

 【避難指示その3】

 ――福島県飯舘村が乳幼児と保護者を、政府の避難指示とは別に独自に避難させる方針を決めた。

 「まず、先ほど答えた通り一瞬で大量の放射性物質が出るというケースではなくて、長期間にわたって放射性物質が一定程度出る、それが累積されて健康への影響の可能性を判断しないとならない。こういう事態、状況に現時点でなっている。それについての対応は、いま鋭意専門家のみなさんにも入って頂き、検討分析をしているところ。こうした専門家のみなさんのご意見も踏まえ、今のところ1日、2日で出ないとならないという状況にあるわけではない、という前提の上で今できるだけ詳細な分析をしている状況だ。ただ、当該可能性のある地域のみなさんにとっては、大変不安なことだろうという風に思うので、自治体の独自の判断として、そうした判断をされた自治体があるということは大変そうした意味では大変申し訳ない。出来るだけ早く、政府として保安院や安全委含めて専門家のみなさんの、国内の英知を結集した形で、ここまではご苦労ご不便をおかけする。ここからはこういうことで安全ですということについて、明確な姿勢、指針をだしていきたい。そうしたなかで、年齢等による線を引くのか引かないのかについては、これ専門的にいま検討して頂いている。具体的に、何らかの方向性がでているわけではない。そのこと含めて、それが必要かどうかも含めて、できるだけ早く結論をだしたいと思う」

 ――こうした自治体に対して政府は何らかの支援はするのか。

 「すでに屋内退避地域が避難を希望する場合について、早い段階から特に病院などの患者などについては対応してきたところから始まって、当然のことながら周辺地域の市町村に対する支援として、自主的な判断で避難する皆さんの受け入れとか生活支援について政府として村と相談して適切に対応したい」

 【海洋汚染その2】

 ――政府の海洋汚染に対する危機感は薄かったのではないか。

 「観測ブイの投入は昨日決めて実施に入った。まさに流出させるという判断と前後して行っている。むしろ、反省すべきは東電と保安院の調整の始まった早い段階から、こうなる可能性があるということで政府内の関係部局が想定した準備を進めておけば判断がなされた段階で速やかな対応ができたのではないんだろうか。その場合には、説明もより丁寧な説明もできたのではないだろうかということで、決定する前の段階から、準備に入るということが必要だったのではというのは反省している。海洋汚染に対する危機感はむしろ危機感が強かったからこそ、出来るだけ早く、昨日のようなことが必要であるならば、実行にうつすべきであるという判断が全体にあった。つまり、この間、どこから漏れているのか分からない、今回流出させることになったものと比べれば27万倍、高い濃度の水が現に漏れ続けていた。何とかこれを食い止めなければならないし、これを長期にわたって続けることのないようにしなければならないという緊急性のある深刻な状況を踏まえて、たまり水をどこかにキープして海に流れないようにしなければならないということが緊急性が高かったということがあったから、そこに向けた、もしそういった水が今朝ほど止まったとしても、いずれこのままいけば、いろんなところにたまっている水があふれて海に出てしまうことになる。そうなってしまってから慌てて水を抜いてということで後手に回る。そういったことにならないように非常により高度の水をキープする場所を確保するということを急がないと、ここまで流れ続けてきた高い水が流れ続けることになりかねないという強い危機感があったから、逆に丁寧な手順を怠ってしまったと反省している」

 【原発被害補償】

 ――法に基づかない自治体独自の判断でも、政府から指示を受けている自治体と同様の補償は受けられるのか。

 「これについては当然のことながら、原発事故に起因して取らざるを得なかった措置であるならば、もちろん国の避難指示あるいは屋内退避の指示があったところは当然だが、例えば、いま屋内退避区域の方で外に避難している方もそうだし、今回の飯舘村の判断もそうだが、原発に起因してやむなく対応したことに対する損害に当然含まれる。当然の事ながら、東電による補償や政府としての支援の当然の対象になる」

 【電力制限】

 ――政府として企業側に求めたい節電の具体例はあるのか。

 「まずは政府としては、第一にはそれぞれの自主的な判断、相談の中で、それぞれの事業、業種に応じて、一番事業に影響を与えない形での節電の工夫をしてもらうことが最優先だ。節電のお願いはせざるを得ない状況だが、そのことによる様々な影響、特に産業経済に与える影響を小さくするためには、それぞれの企業あるいは業界の中で、一番合理的というか影響の少ないやり方をそれぞれ判断してもらうことが一番重要だ。それぞれの事業の種類ごとによって、事業所の立場、状況によって、いろんなやり方があって、むしろ政府からこういうやり方がある、ああいうやり方があるといって押しつけのような形でやるよりも、それぞれの一番やりやすいやり方の中で協力いただきたいということで、まずはそういったお願いをしていくということが一義的に先行して行われるべきだ」

 【原発事故対応】

 ――福島第一原発で、原子炉に対する「石棺化」の検討状況は?

 「原発の状況を収束させるための手段については、複数の手段を同時並行で検討するとともに、同時並行で準備を始めている。それについてどれぐらいの可能性かということを数字で申し上げるのは逆に無責任である。いまあらゆる方法を同時並行で検討と準備を進めながら、最も迅速かつ効果的な方法をある段階で選択するということになる」

 【汚染水放出その2】

 ――汚染水放出の現場からのアイデアは、実施以前の4月3日よりも前に官邸側に伝えられたことはないということでいいのか。

 「官邸のすべての方について把握しているわけでないが、私はそうであったので、いま思うとその時点で関係省庁、あるいは関係各国との事前の相談とか報告とかの手配がどうなっているのかというようなことを私が指示すべきだったと反省している」

 【原子力安全委】

 ――原子力安全委員会の顔が見えないなどの批判が出ている。十分機能しているのか。

 「今回の事故については事態がある程度収束すれば、その時点で第三者的に客観的に様々に検証してもらい問題点あれば改善するべくしてもらいたいと思っている。ただ、安全委員会が外から見えにくいことについては、この間特に、事故発生当初は、まさに日々というよりも分単位で状況が変化する中での対応だった。安全委員会の専門家にある意味では情報の共有と分析を同時並行で保安院などともしてもらい、意見をもらうというオペレーションが数日、あるいは1週間程度続いていた。逆にその間、安全委員会としての動きという形で見えなかったのはある意味当然だろう。事態がある程度落ち着いて、時間単位とか半日単位とかという段階になったら、安全委員会としての独立した見解をその都度出してもらうことになっている。その上で、今回の対応が100点満点だったのかどうかということについては事後的に第三者に政府も含めて検証いただく必要がある」

 【汚染水放出その3】

 ――海への放出について(政府・東電の対策)統合本部にいる細野首相補佐官には情報が上がっていなかったのか。

 「その点については確認はしていないが、これも確認して、その点の共有については万全を期さなければいけない」

 【公務員制度】

 ――公務員人件費5%削減の報道について、民主党の岡田幹事長が完全否定したが、政府として検討しているのか。

 「いま少なくとも私の所に報告が上がるようなレベルではない。把握していない」

 【日米2プラス2】

 ――2プラス2の開催時期を遅らせる可能性はあるのか。開催場所は東京を検討しているのか。

 「いま日米間の事務レベルで、震災もあったので、そのことも踏まえてどうするべきなのか、どうできるのかということについては実務レベルでの話は始めているが、何らかの政治判断をしているわけではない」

 ――総理訪米に震災の影響はあるのか。

 「これについても、震災前の予定は予定としてあるが、変更するなどの決断、判断をしているわけではない」

 【復興構想会議】

 ――復興構想会議のメンバーなど進み具合は?

 「申し訳ないが人事についてのことなので、当日発表する段階で発表する」

 ――福島は原発を抱え、他県と事情が違う。別の会議体ということも考えているのか。

 「福島については原発事故による影響と復興については、時期もそうだが、様々な意味で他の被災地とは異なった事情がある。従って、もちろん福島県内でも原発とは関係ない復興の部分があるし、広い意味では、今回の復興会議においても原発の事故ということも一定の考慮には入っていくんだろうと思うが、ただ、この原発被害地の復興ということについては、何らかの形でしっかりと対応できるような態勢を考えなければならない。つくらなければならない。具体的にどういう作り方をするかというのはいま詰めている」

 【普天間問題】

 ――長官は「震災前後ではあらゆる問題について変わってくる」と指摘していたが、普天間問題についてもそうなのか。

 「私が言った通り、あらゆる問題について震災の前と後で前提となっている社会状況が大きく変わっている。だからといって、あらゆることが震災の前のことが全部かわるわけではない。震災の前と後で同じものもかなりたくさんある。ただし前提となっている社会状況が大きくかわってるということについては、あらゆることについて当てはまる」

 ――普天間問題について再検証する考えはあるか。

 「今の時点で、そういったことを考えているわけではない」

 【首相質疑】

 ――総理には記者団のぶら下がり取材に応じる考えが全くないのではないか。総理に、再開する気持ちはあるのか。

 「私からは、できるだけ震災対応などに影響を及ぼさない範囲で国民に総理から直接様々な総理から発すべきメッセージを発されることが望ましいと思いますということは申し上げている」

 ――総理の考えは?

 「それについて別に返事をもらっているわけではない」

 【細野氏発言】

 ――細野首相補佐官がテレビで原発収束の見通しを「数カ月」と語ったが、本来は総理や長官が言うべきことではないか。

 「番組は見ていないが、起こしたものを拝見し、会見でも言ったが、細野補佐官の元でいくつかの選択肢のオペレーションをみてもらっている。その中のある一番オーソドックスと思われるようなオペレーションでうまくいった場合にはこういう見通しだという趣旨で言ったと思っている。その限りでは一種技術的な説明をした。ただ、全体として、ほかの選択肢でより早くできる可能性はないのかとか、あるいはより安全なやり方でより時間がかかるケースを選択することはないのかとか、そういったことを含めて、現時点で具体的にではいつ頃収束させることができるのかという目標を設定できている状況ではない。そこのところを若干、誤解を招くような発言ぶりであったという点については本人にも留意するよう申し上げた」

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07/04 枝野官房長官の会見全文〈午前11時〉

2011年4月7日13時13分

 枝野幸男官房長官の7日午前の記者会見は次の通り。

 【ぶら下がり取材】

 ――総理が震災後になかなか応じないぶら下がりについて、政権内で廃止する方向で検討という話もあるが、事実関係は。

 「そういった報道がなされていることは承知しているが、特段の報告、相談はない」

 【避難地域の一時帰宅】

 ――今日の福島の地元紙によると、政府が11日をメドに一時帰宅を決めたとある。一方で、20キロ以内を警戒区域に設定することを決めたとなっているが、事実関係はどうか。

 「20キロ圏内の皆さん、もちろん、20~30キロの皆さんも含めて、原子力発電所の事故で大変な迷惑をかけ、大変な不便、苦労をかけていることを申し訳なく思っている。そうしたことの中で、一度自宅に戻って貴重品とか、生活にどうしても必要なものについて、持ち帰りたいという要望が強いことは従来から承っていて、政府としてはなんとかそれが実現できないか検討しているのは間違いない。できるだけ、実現できる方向でということで検討しているが、まずは安全確保が前提だ。いま原子力安全・保安院を中心にどういうやり方で、どういう地域、どういう方法なら可能なのかを詰めている。一方、原子力発電所の状況も一応の安定、数値的に見せているが、かといって予断を持って見られる状況ではないのも事実だ。そうしたことの兼ね合いの中で、安全性を確保しながら、一度自宅に戻って頂くことができないか検討しているが、具体的にいつならできるとか、こういうやり方でできるということが決まっているわけではない。そういったことができる場合でも、長時間ということでなく、自宅で最低限のものを取りに行って頂くということについてできないだろうか、と検討している状況だ。もちろん、できるだけ早く見通しなり、実現なりしたいと思うが、何しろ原子力発電所の安全状況を見ながらということで理解をいただきたい」

 ――警戒区域の設定は。

 「残念ながら、こうした20キロ圏内に入っている方もいるという報告が来ている。自衛隊、警察には、大変厳しい中、しっかりとした安全体制をとって、パトロールとか残っている方に対する避難のお願い、あるいは誘導をやってもらっているが、そうした安全対策なしに入ることはぜひ避けて頂きたいが、それを警戒区域ということでやるのかどうか、これについても詰めているところだが、現時点で決定したわけではない」

 【避難地域の拡大】

 ――原子力安全委員会が避難指示を出す際の基準について、現在の指針などの放射線よりも低い水準でも避難するようにとの見解を示したが、避難指示を拡大することは。

 「報道があったので、原子力安全委員会に確認したが、原子力安全委員会としての助言を政府に対して正式に行ったものではない。私もそう聞いていないので、報道を見て確認した。ただ、様々な検討を進める上で、原子力安全委員会の考え方、非公式な見解は聞かせてもらいながら、検討している。昨日もここで私から報告したが、現在の避難の基準は50ミリシーベルトを超える可能性がある場合は避難をして下さいと、10ミリシーベルトを超える可能性がある場合は屋内退避をして下さいと言った。こういう基準に基づいて、20キロ、30キロのそれぞれの避難と屋内退避をお願いしている。これは一時的に、短い時間に大量の放射性物質が出る事故を想定して設けられたもので、長期にわたって必ずしも、50とかに比べれば大きくない値だけども、それが累積していく場合の影響についての基準ではないので、当然いま累積の数値が高くなってきているところがあるので、そうした地域をどうするかについて、政府として、原子力安全・保安院としての検討を進めるとともに、原子力安全委員会に対しても、そうしたことを検討しているということを前提に、安全委員会としても検討をしている。そうした中では、国際原子力機関(IAEA)や国際放射線防護委員会(ICRP)の国際機関においてどういう考え方をしているのか、ということについての報告は頂いているので、当然そうしたことを参考にしながら、原子力安全・保安院としての考え方が整理されれば、原子力安全委員会にも、それで適切かどうか助言を求めることになる」

 【警戒区域】

――警戒区域は原子力災害特別措置法に規定はないが、政府としてそのような指示を出すことを検討しているのか。

 「今の現行制度でどういうやり方でどうできるのかという仕組みのことも含めて検討している」

 【1号機の窒素注入】

――窒素注入作業について、作業の安全性と福島第一原発1号機の危険度の評価は。

 「11日の震災、事故発生以来、特に原子炉容器、格納容器内での水素爆発を回避しなければならないということは、この間の対応策の一つ大きな柱だった。そうしたことの中で、現状において必ずしもそうした可能性が高いわけではないが、まさにそれを避けるための措置として窒素を注入するということは、ある段階からずっと検討されていたことと報告を受けている。そうしたことの中で当然、新たな行為をすればそれによるリスクもあるので、それについてもしっかりと検討頂き、現状でも必ずしも高くない水素爆発の可能性であるが、その可能性をさらに限りなくゼロにするために窒素を入れることとそのリスクをしっかり検討して頂いたうえで、窒素を入れる行為はリスクがさらに低いということなので、窒素注入に踏み切ったと理解頂ければと思う」

 ――作業を始めるに当たり、作業員を当初避難させたようだが。

 「そうだ。窒素注入を始めるにあたって予期しないことをことが起こってはいけないということで、始まりのところが若干のリスクがあるということで、そうした対応を取った。なおその場合でもあっても、今の20キロ、30キロの住民の皆さんに対する避難は、全く現状で変わりないということだったので、すでに作業員も入り始めた。注入ができているということで、周辺部での作業、他の炉についての作業にも入ってもらっているとの報告を受けている」

 【自民党への回答】

 ――自民党本部へ震災対応で回答を伝えに行ったが、協議の内容は。

 「これは自民党として総裁がわざわざ総理のところに、しかもかなり詳細で具体的な、建設的な提言をいただいたので、政府としてそれに対する対応状況をとりまとめたものを、総裁がおいでいただいたものなので、私が同行というか、私のもとで回答を申し上げに行った。詳細は非常に細部にわたるので、自民党からもブリーフがあろうかと思うし、詳細は生活支援の本部におたずねいただければと思っているが、大変細部、詳細な多岐にわたる要望、提言をいただいたので、それに詳細なお答えを申し上げ、それについては一定の評価をいただいた。さらにその回答内容を検討いただき、さらにやるべきことなどあれば、さらに指摘いただきたいということで、そういった精査をする。さらに、今回、回答した一時提言以外の項目、その他についても引き続き検討しているので、さらに提言をしていきたいということだったので、私からぜひそうした提言をいただきたい、ということでお願いした。大筋こういうやりとりがあった」

 【2号機の状況】

 ――米国の国会議員が2号機の中心部の一部が溶融したと発言しているが。

 「具体的な発言がどういう理由、根拠に基づいてされているのかについては承知していないが、原子力発電所の状況については、従来から残念ながら燃料棒の一部が、燃料棒に由来する放射性物質が一部炉外に出ている状況であるということは申し上げてきている。それに対してそれを一刻も早くなくしていく努力、あるいは、そのことによる影響を少なくする努力をしている」

 【原子炉の冷却】

 ――汚染水の排出と原子炉の冷却が大きな課題になっている。専門家の提案によると、外付けで放射性物質の影響をさほど受けずに作業ができ、汚染水を発生させずに原子炉を冷却できるという。4日にこの提案があったが、現在の進展は。

 「冷却をするための具体的、技術的な話については経産省、あるいは保安院、あるいは統合本部でおたずねをいただければと思っている。いまのような提言、提案があることは承知しているし、また、そのことも含めて、あらゆる可能な手段については、実現可能な手段については前例にとらわれず、取り入れられるものは取り入れるようにとの指示は出している」

 ――大きな設備を採用した理由や経緯について、国内外に情報の透明化を行う考えは。

 「それは必要なことだろうと思うので、原子力災害対策の統合本部に具体的なオペレーション、なぜそれを選択して、他のオペレーションを選択しなかったのか、そのつど、あるいはおたずねがあればしっかり報告、説明するようにという指示を出したい」

 【メア前日本部長】

 ――米国務省のメア前日本部長が6日付で退職した。米側から報告や説明はあったか。日本政府としての受け止めは。

 「直接的にはアメリカ政府の公務員の人事の話なので、直接的に日本として報告を受けるとか、あるいはコメント出す立場ではない。ただ承知の通りの経緯があったことから、彼が日米関係、あるいは特に沖縄に関する関係について米国政府のなかでしかるべき仕事をされることは沖縄県民の皆さんはもとより、日本国民の多くの皆さんもなかなか受け入れがたいことであろうと私自身思っていたので、そういう立場でないということはその通り受け止めるということかなと思っている。いずれにしても、アメリカ政府として彼が発言したとされる報道とはアメリカ政府の見解はまったく違うということを当初からおっしゃっていただいているし、そうした姿勢がしっかりと特に沖縄の皆さんはじめとして、日本国民の皆さんに伝わるよう、理解をされるような努力をアメリカ政府にもお願いをしてきているし、それについては、そうしたことが人事があったとしても全く変わるものではない」

 【クリントン氏来日】

 ――日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の開催とクリントン長官の来日については。

 「クリントン国務長官の訪日については、具体的に何か決まったものであるというふうには報告を受けていない。2プラス2については、従来の想定されていた日程、タイミングを前提にしながらアメリカ側と実務レベルですり合わせをしているところだが、震災の影響を踏まえて最終的な結論はいま出ているわけではない」

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30/03 枝野官房長官の会見全文〈30日午前9時50分〉

2011年3月30日13時57分

 枝野幸男官房長官の午前9時50分からの記者会見の内容は次の通り。

 【子ども手当】

 ――今朝の臨時閣議で子ども手当法案の取り下げを決めたのか。

 「いや、今日の臨時閣議ではなかった。党の国会対策委員会の方で、院の方で、野党と相談している。必要あれば、持ち回り閣議になる」

 ――政権の看板政策を取り下げることについてどう考えるか。

 「ひとつには、実際に年度がまもなく替わる。現在の法律が切れる。そのことで実際に子ども手当の給付を受けている皆さん、給付事務をしている地方自治体の皆さんに、このままでは多大な迷惑をかける。そのなかでそうした皆さんに迷惑をかけることなく、しっかりと新年度を迎えるのは大変重要なことだ。なおかつ、今の国会状況のなかで、その先のことについては、しっかりとさまざまな意見を踏まえた議論を進めないといけない。こういった状況を踏まえ、党の方で各党と相談している」

 ――子ども手当見直しで前より負担が増す世帯も。その対応は考えているのか。

 「まずは新年度を迎えるにあたって、混乱を最小限に抑えること。そのうえで、いまのような側面も含め、これは政府としては、今国会に出している案が望ましいものだとの思いで出している。決定するのは国会なので、国会における様々な議論を踏まえ、最終的に結論が得られると思う」

 【原発事故】

 ――放射能対策で布を原発の建屋にかぶせて飛散を防ぐとか、汚染水をタンカーで回収するとかいった案を検討しているとの報道がある。事実関係は。

 「原発の状況を収束に向かわせるため、あるいは原発による周辺地域への放射能汚染を最小限に食い止めるため、健康への被害を阻止するために、専門家の皆さんを含め様々な可能性、手法について検討を頂いている。そうした検討のなかに、報道されていることも含まれているのは間違いないが、最終的にどういう手法が可能でかつ効果的であるのかという結論が出ている段階ではない」

 ――原子力安全委員会の昨日の記者会見で、原子炉と燃料プールの冷却に年単位の時間がかかるとの見通しが示された。その見通しの妥当性は。

 「まさに私どもは専門家の皆さんの知見に基づいて政策的、政治的判断をしている。原子炉の中にあった燃料棒、あるいは使用済み燃料棒の温度が、ある程度安定的に下がるまでには相当な時間がかかる。だからこそ一義的には従来の原発と同じように、安定的に冷却させるということを模索、検討している。もちろんそれ以外の場合についても、様々な検討は専門家の皆さんにして頂いている」

 【農産物の出荷制限】

 ――出荷制限、摂取制限の農産物について。制限の対象になっていても、いまは規制値を下回っているものもある。制限の解除について、どう考えるか。

 「当然、安全なものについては出荷制限などをかけず、逆に出荷制限などがかかってないものについては安全なので、ぜひ流通関係の皆さん、消費者の皆さんも、そこはしっかり受け止めて頂いて、風評被害などで農業者の皆さんはじめ、影響の出ないようご協力頂きたい。そのうえで、一度基準値を上回ったなどで出荷制限などの指示が出されているものについては、しっかりしたモニタリングに基づき安全性が継続的に確保されるということが確認されたら、その時点でできるだけ速やかに出荷制限などの指示を解くということになる」

 「しかし、これ何度も言っている通り、気候・天候などによって影響を受けうるものである。そのなかで、そうした状況も含めて、いったん基準値が下がったものについて、どの段階で判断するかは専門的なモニタリングや分析も踏まえて常に検討している状況だ」

 ――首都圏の知事が解除の仕組みを明確に示すようにと申し入れた。可能か。

 「それはこういう仕組みで解除するということはできるだけ整理された形で、特に関係者の皆さんにとっては大変強いご関心だと思うので、できるだけ早く整理して、なおかつ分かりやすい形でお示ししたい」

 【避難指示】

 ――原子炉の冷却に相当の時間がかかるということだが、避難指示や自主避難を見直す考えは。

 「これについては、その時点で当面考えうる状況を踏まえて、国民の皆さんの健康を守るという観点から、避難などの指示を出させていただいている。当然のことながら、例えば長期化という状況も、時間の経過とともに、それに基づいて安全性の観点などを踏まえた対応が必要になることは可能性としてはあるわけで、逆に、数日前から申し上げている通り、放射線量の状況が安定していることがあれば、ご要望の多い一時帰宅などができないかどうかという方向の検討もしている。そういった意味では、客観的な放射線量、あるいは大気中の放射線物質の量などのモニタリングに基づいて安全性を確保するという観点から、様々な選択肢を常に検討しているという状況」

 【原発事故その2】

 ――福島第一原発の2号機、3号機の圧力容器の損傷について。

 「これについては従来から申し上げている通り、何らかのルートで原子炉から放射性物質が出ていることについては、従来から申し上げてきている。残念ながら特に水に高い放射線濃度の水が、2号機だったでしょうか、出ていることを含めて、どの部分からどういう形で出ているのかということを確定できないかという努力を現場で進めて頂く一方で、専門家の皆さんの様々な分析で確定はできないが、様々な可能性、特に健康被害という観点では、できるだけ悪い方の可能性に基づいて対応してきている」

 「今後とも測定に向けた努力と常に周辺のモニタリングの数値に基づいて、特に周辺の皆さんに影響を与える可能性が高まるのであれば、それについて遅れることのないようにという緊張感を持った対応を進めていきたい」

 ――圧力容器の損傷を示すデータの報告はあるのか。

 「これは保安院などに改めてお尋ねをいただければと思うが、圧力容器と格納容器の圧力の関係などで、専門的な分析はそれぞれ保安院や東京電力からされているかと思っている。もう一つは、燃料に由来すると思われる放射性物質が外に出ているので、少なくともどこかの炉なりプールなりの所から、もしそれが炉だとすれば圧力容器の中に燃料があるから、そこから何らかの形で放射性物質が外に出る状況があったのか、いまもあるのか。そういう状況であることは認識している」

 ――福島第二原発の状況は。

 「第二原発についても、この間、連日というか、時々刻々状況についてはしっかりと報告させているところ。現状では第二原発については、それぞれ冷却がしっかりとできる状況になっているということ。原子炉もそうだし、燃料プールについてもだが、基本的には運転している状況と同じように、しっかりとした冷却ができている状況。そうしたなかで、運転は停止している。ただ、通常の原子力発電所では、冷却などのシステムについてはバックアップがいくつもの系統にあって、一つが不具合が生じた時でもすぐ別のものに切り替えられるという複線的な対応をとっているが、その部分には損傷があるので、いま、燃料棒などの状態については問題ない状況だが、そうしたバックアップ、二次的、三次的なシステムについての復旧を急がせている状況」

 【農産物の出荷制限その2】

 ――野菜の出荷制限の区域を細分化する検討はしているのか。

 「できるだけ細分化できた方が望ましいと思っているが、一方で安全性も確保しなければならないというなかで、どの程度きめ細かくモニタリングができるか、調査、データを収集できるかということとの相関関係のなかで、安全性に問題を生じない範囲内で、できるだけ細分化できないかという検討と努力は進めていただいている」

 【ロシアの戦闘機】

 ――ロシアの戦闘機が29日に日本上空で、放射性物質の採取を行っていたのではないかとの報道がある。

 「具体的な話については外務省、防衛省にお尋ねをいただければと思う」

 【原発事故その3】

 ――原発の布とタンカーの件だが、実現性と、まだ実現できていないことによるリスクについて、どう考えるか。

 「その二つのことが報道されているが、あらゆる可能性、あらゆる選択肢について専門家を含めて検討していただいているということであって、そのなかに報道されているものも検討の選択肢の中に含まれているということなので、まさにあらゆる選択肢の中で原子力発電所の状況を収束させる、あるいは周辺への影響を防いでいくことについて、いまはあらゆる選択肢を検討していただいて、その実現可能性や効果の点を含めて、ある段階では政治的な判断を求められるだろうと思っている。いまは実務的な検討をしている状況だ」

 【原発事故対策チーム】

 ――原発事故の官民合同の対策チームができ、「遮蔽(しゃへい)PT」など三つの班に分かれているとの報道あるが事実関係は。

 「具体的に班という形なのかどうかまでは私の立場では承知はしてないが、様々な手法、様々な部分についての検討、それぞれについて専門的な担当者、あるいは場合によっては外部の有識者を含めて様々な検討をしているという報告は受けている。当然、それはあらゆる可能性とあらゆる対応策について、それぞれ専門的に検討いただくのは当然のことだと思っている」

 【駐日中国大使の発言】

 ――程永華駐日中国大使が昨日の記者会見で、支援物質受け入れでもう少しスムーズにやってほしいとの苦言を呈した。

 「中国を含め、多くの国々から今回の大震災、原発事故に対してご協力支援を頂いている。そのことについては大変感謝しているところ。中国に限らず、各国からの申し出については現場の状況からニーズをふまえ、一番効果的なやり方で支援して頂けるやり方を、それぞれ実務ベースでご相談しながらきているところ。そうしたことのなかで、申し出と現地の状況が、なかなかマッチしないというケースも、中国との関係に限らずこの間、あるところ。そうしたことについては実務ベースではしっかりと意思疎通して、こういう事情なので違うご支援を頂けないかということはやって頂いていると思うが、必要に応じて、実務ベースに限らず、そうした事情は各国とも、さらに丁寧にお話をしていきたい」

 【政府の復興本部】

 ――全閣僚による復興本部をつくるとの報道があるが、事実関係は。

 「復興に向けては、特に被災地の皆さんの明日への希望を持って頂くということも含めて、しっかりとした方向性を出していかなければならないと思っている。これについては閣内に限らず、様々な皆さんが様々な有意なアイデアを提起していただいているところ。そうした様々なアイデアというか、意見というものを、いまいろいろと集めながら、政府としてどういった形で提案していこうかという作業に入っている段階なので、現時点でどこか方向性が確定的に決まっているわけではない。様々な提案ご意見というものを集めて整理している」

 【原発事故その4】

 ――プルトニウムについて原発の敷地内で調査しているということだが、もう少し広い範囲で調査する考えは。

 「昨日だったが、一昨日の夜だったか、周辺で原子力発電所の敷地内で検出をされて、そのプルトニウムが原子力発電所由来の可能性が高いという報告を受けたので、それに基づいて原子力発電所内におけるモニタリングをしっかりと定期的に行っていくことの指示を出した。同時にそれ以外のより広い地域における検討が必要なのかどうかは、これは専門家の皆さんのご意見を頂いているところだ。一般的には非常に重い物質だということで、周辺地域のモニタリングがしっかりできていれば、それより遠いところについてのリスクは小さいと、一般的にはご報告受けているが、しかし、国民の皆さんのご心配も大きい点だと思うので、念を入れて関係専門家の皆さんにご意見をいただいているところだ」

 ――ある時期、政治的な判断が必要というが、国民からは原発事故が収束する見通しが立たないことに不満が強まっている。政治的判断のメドを改めて。

 「原子力発電所の事故については周辺の退避、避難されている方はもちろんだが、出荷規制がかかっている農業関係の皆さん含めて、大変多くの皆さんにご不便ご迷惑をおかけしており、政府としても大変申し訳なく思っている。当然のことながら、できるだけ早く収束させたいということで全力を挙げているところ。いつごろ収束できるのかという見通しについても、できるだけ早く申し上げたいと思っている」

 「ただしかし、客観的な状況としては、まさに様々な事象に対して様々な対応策を検討はしているが、今の段階で関係者の皆さんに対して責任を持って『この時期には収束できます』という見通しを申し上げられる状況ではないというのが率直なところで、できるだけ早く時期の見通しが得られるように、そして収束もできるだけ早くできるようにということで、先ほど来、出ている様々な、覆うとかですね、いろんなこと含めて様々な検討を、様々な専門家の皆さんに同時並行で進めていただいているというのが今の状況だ」

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31/03 枝野官房長官の会見全文〈31日午前11時〉

2011年3月31日13時57分

 枝野幸男官房長官の31日午前11時前からの記者会見の内容は次の通り。

 【国際原子力機関(IAEA)の土壌調査】

 ――IAEAが福島県飯舘村で放射性物質の濃度を調査した。IAEAの基準で避難が必要な数値を上回り、避難勧告を出すように日本政府に伝えたということだが、この勧告をどう受けとめ、どう対応するつもりか。

 IAEAの土壌の調査の中に、IAEAの基準の一つを超過するものがあったという報告と、その状況を踏まえて、この状況を慎重に把握するよう助言があった。当該周辺含めて、この間、大気中の放射線量についての継続的なモニタリングも行ってきているので、今回の土壌についてのIAEAのモニタリングの結果も踏まえながら、さらに精緻(せいち)なモニタリングを行っていかなければならない。

 土壌の放射線量が基準値を超えていることについては、長期間、そうした土壌の地域にいると、その蓄積で健康被害の可能性が生じるという性質のものなので、大気中の放射線量、周辺地域、継続してモニタリングを行っているので、今の時点で健康被害の可能性というよりも、こうした状況が継続する、長期にわたるという場合の可能性について、しっかりと把握をして、対処をしていかなければならないと、そういう性質のものだと認識している。

 ――勧告を受け、現時点で避難地域を拡大する考えは。

 ただちにそういったことではない性質のものだと思っているが、当然、土壌の放射線値が高いということは、長期的には影響を与える、蓄積をしていけば、可能性はあるので、さらにしっかりとモニタリングを行って、必要があれば対応してまいりたい。

 【海洋汚染の調査】

 ――土壌調査に関し、農林水産省が周辺の土壌調査をこれからやると発表した。海水汚染の調査については、どのように考えているのか。

 これについても、放水口の所で高い数値が出ているから、海水で拡散されると、薄まるということは想定されるにしても、万が一にも影響が出るようなことがあってはいけないので、しっかりとより広い地域でのモニタリングを強化して参りたいということで、すでに指示をしている。

 【土壌汚染】

 ――土壌の汚染について、除染で対応できるのか。

 まずはそれが人体に影響を及ぼすような可能性のある長期間になれば、あるいはなりそうであれば、退避などのことを検討しなければならないということだと思っていて、それについては大気中の放射線量のモニタリングも含め、万全を期して、そういった必要が生じた時にタイミングが遅れることがないように、万全を期して参りたいというのが現状だ。

 【避難指示地域外での健康被害の可能性】

 ――飯舘村は福島第一原発から約40キロ離れているが、長期間いると健康被害がありそうな場所はどの程度あるのか。

 現状では、そういった状況ではないということだ。土壌の放射線量が多くても、半減期の短い放射性ヨウ素の場合と、長いもので当分、土壌の放射線量が変わらないものとの場合とでは違ってくる。そうしたことは原子力安全委員会をはじめとして、専門家に分析してもらい、健康被害の可能性があれば、必要な措置をとらなければならないということで、慎重に分析をしてもらっている。

 これについては、できるだけ広範な地域で、一番量的にできるのが大気中の放射線量のモニタリングで、これについては周辺地域も、それから逆に20キロ圏内地域も、両面においてできるだけ広範に、詳細に行っている。さらに長期的な影響ということでの土壌の調査もできるだけ場所を増やして、しっかりと把握をして参りたいということは、この間、鋭意進めている。

 ――長期的というのはどれぐらいのスパンを指すのか。

 まさにそれぞれの放射線量の数字が出ているが、そこに含まれている放射性物質の、主に半減期の長い、短いということがある。それがその後増えているのか、新たに例えば土壌に降っている状況なのか、それともかつて降っていたものが、例えば、放射性ヨウ素であれば半減期が短いから、減っている状況なのか、そうしたことによって影響がどの程度の期間及ぶのか、長く及ぶのか、それとも短いものなのか、そういったことを含めてきちっと分析して、万が一にも、安全性の観点から必要な措置が遅れることがないように専門的な調査、分析を進めてもらっているということだ。

 ――長期にわたるということだが、すでにこれまでの間でも長期にわたっているという認識はないのか。

 そのことも含めて、この間、例えば放射線量のモニタリングがなされている地域、それからこれはどの程度の確かさがあるかは別としても、スピーディーによる分析などに基づき、専門家の皆さんに長期間、そこにいることによる放射線の影響の可能性については、分析し続けてもらっている。ここまでの期間も当然考慮に入れて、様々な判断を専門家に仰いでいる状況だ。

 【原発事故】

 ――福島第一原発の圧力容器の損傷状況について。専門家から周辺の水が高濃度の放射性物質を含んでいるので、圧力容器の底の制御棒の差し込み部分が損傷しているのではないかとの指摘が上がっている。現状認識は。

 燃料棒に由来する放射性物質を含んだ高濃度の水がタービン建屋などに出ているから、何らかの形で水が出ていることは間違いないが、その部分がどこかであるかについて現時点で特定ができているとか、あるいは、どの可能性が有力であるというような情報は、まだもらっていない。現場において、なかなか困難だとは思うが、直接、間接、様々な状況を分析して、できるだけ特定してもらいたいとお願いしている。

 ――圧力容器の密閉性は100%ではないという認識はあるのか。

 それは当然、燃料棒に由来する放射性物質が出ているから、残念ながらそれは間違いない。

 ――IAEAの昨日の会見で再臨界の可能性を指摘する声が出た。政府の認識は。

 IAEAのブリーフでも、こういった状況だから、あらゆる可能性を想定して日本政府としても、特に良くない事象が起きないようにやっているが、あらゆる事象について可能性を否定できない、そういったことは共有しているが、同時にそうした事態が生じているという明確な兆候があるわけではないということも言っている。また、原子炉が爆発するようなことはないことは強調したいということも言っていて、そういった意味では認識に大きなずれはない。

 ――東京電力に事故収束に向けたロードマップの作成は要請しているのか。

 東電に要請すると同時に政府としても早くロードマップを示したいと思っている。当然、周辺住民の皆さん、あるいは風評被害も含めた様々な影響を受けている皆さん、たくさんいるから、できるだけ早くにロードマップを示したいと思っているが、しかし同時にかなりの確率を持ってその方向で進めることができるんだという確証がない段階で、あまり軽々なことを申し上げるべきではない。それも一つの責任だ。現時点においては、どういう段取りで、どう収束できるのかについて、様々な手段については各国の協力も頂いて、ある意味では同時並行的に進めているが、それがどれくらいの時間でどう収束できるのかということを責任を持って報告できる段階ではない。できるだけ早く、それができるよう努力している。

 ――汚染水処理の施設を原発の敷地内につくるという話が出ているが、対応状況は。

 いろいろな可能性、いろいろな手段を同時並行的に検討し、あるいは同時並行的に模索の作業を進めているが、現時点で、このやり方でとりあえずは何とかなるという具体的な報告はない。あらゆる可能性、あらゆる方法を同時並行的に進めている。

 【政府の復興委員会】

 ――首相が有識者、財界人を含めて復興委員会を立ち上げ、復興のビジョンをつくるという報道がある。

 最終的には総理が判断されることだろうと思うが、それは皆さん、有識者の皆さん含めて色々な方から、ひとつには阪神淡路の時のやり方は、ひとつの有力な参考材料であるということは当然認識しているが、最終的にはまずどういう枠組み、段取りで進めていくのかということについて、総理のもとで検討している段階だ。まだ具体的にどういうやり方にするかということを決めたとは総理から報告を受けていない。

 ――スケジュールは。

 そのことも含めて、総理のところで最終的な検討をしている。

 【避難指示地域内の企業への対応】

 ――原発周辺の30キロ圏内には会社、事業所がたくさんあり、避難で営業できない。政府としての対応は。

 当然のことながら政府の指示に基づいて退去いただいているわけだから、それは個人であれ、事業者であれ、結果的に事業者が被っている損害はそこで働いている方などの損害になるから、これについてはしっかりと補償をしていくと。この姿勢は明確。なおかつ、例えば年度末を迎えたりすると、特に事業関係だと年度末の決算とかいろんなものがあるでしょうから、関係各省において事実上の仮払い的な、一時的なつなぎ融資を含めて、様々柔軟な対応をとるようにということは、各省対応して頂いている。

 【福島第二原発】

 ――昨日の会見で枝野さんは福島第一原発は1~4号機にとどまらず、5号機、6号機も廃炉との見解を示した。福島第二原発の1~4号機についてはどのような認識をもっているのか。

 昨日、私はそうは申し上げていないと思う。社会的、客観的状況は明らかだと思っているので、私が何らかの判断を申し上げる必要はないと申し上げた。それ以外のことについても、私は社会的あるいは広い意味で言えば、科学的な客観状況を踏まえたなかで、判断は必然的についてくるものだと思っている。

 ――第二原発についても、そう思っているということか。

 それぞれを取り巻く科学的な面、あるいは社会的な面、それぞれに事情は違っていると思う。それぞれ社会的、科学的、客観的事情が大前提になって判断は事実上それに必然的についてくるものだという認識を、一貫して申し上げている。

 ――第二原発も、第一原発の5、6号機と同じような認識を持っているということか。

 それは社会的な状況や科学的な状況というのは、私は今の段階で直接的に申し上げる段階ではない。

 【復興財源】

 ――復興財源確保のため、2011年度予算の一部の執行を留保し、復興財源に振り向けるとの報道がある。事実関係は。明日、閣議了解するとの報道もあるが。

 予算案を提出して、明日から新年度がスタートする。当然ながら、予算編成時点では生じていなかった大震災対応が生じている。当然、これについては今後補正予算などで対応していくが、予算執行にあたってもそのことを一定程度考慮するのは、ある意味当然だと思っている。その具体的な内容については、財務省において検討していると聞いている。

 ――経団連が復興財源をめぐり、マニフェスト見直しによる捻出と時限増税などを提言。受け止めを。

 もちろんこれから新しい年度が始まって復旧・復興に向けた本格的な財政措置を進めていくわけだが、それについては様々な財源確保の手法というのは、例外なくあらゆる可能性について検討しなければならないと思っているが、現段階でどういう財源捻出が有力であるとか、ましてや、こういう方向で固まっているとかいうことを申し上げる段階ではない。

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01/04 枝野官房長官の会見全文〈1日午前〉

2011年4月1日13時7分

 枝野幸男官房長官の1日午前の閣議後会見は次の通り。

 【冒頭】

 「本日の閣議について報告する。一般案件など8件、政令、人事を決定した。大臣発言として江田法相、中野拉致担当相から人権教育啓発に関する基本計画の一部変更について、人権教育啓発のなかに拉致問題も含めると決めた。外相から平成23年版外交青書について発言があった。蓮舫行政刷新相から公文書管理に関する法律の施行について、関係省庁においてしっかりとした文書管理をするようにと発言があった。片山総務相から平成23年度の普通交付税の6月分の繰り上げ交付について発言があった。今回の大震災を踏まえ、7月分の交付と、それから6月分の繰り上げ交付を震災関連自治体に対して前倒しで行い、1兆円弱をすみやかに交付する。野田財務相からは平成23年度予算の成立にあたって発言があった。公共事業等の復興に当たって、5%程度を震災に向けられるよう執行で工夫をする」

 「閣僚懇談会では、私から閣僚の給与一部返納について申し上げた。これまでも閣僚については俸給の10%返納をしている。これに加えて、昨日、国会議員の歳費を50万円ずつ6カ月間減額するという法律が成立した。これをそのままにすると、国会議員である閣僚などの俸給は、国会議員の歳費との差額分が支払われることになって、国会議員としての歳費の減額の効果が国務大臣には及ばないことになってしまうので、それに相当する毎月50万円分を自主返納のかたちでしっかりそろえる。同様の趣旨から、副大臣、政務官、あるいは補佐官などについても同様の措置を順次とって、食い違いのないようにする」

 「それから、総理の被災地訪問について申し上げる。菅総理大臣は明日4月2日午前中に、自衛隊のヘリコプターで官邸を出発し、日帰りで岩手県陸前高田市の被災地、避難所を訪問するとともに、福島県双葉郡のJヴィレッジを訪問し、原発事故の対応にあたる自衛隊、消防、東京電力関連職員の激励をする予定だ。なお、天候によって自衛隊ヘリが飛行できない場合には、翌4月3日に順延する」

 【地下水の放射能汚染】

 ――福島第一原発について、東電が昨晩、地下水から高濃度の放射性物質を検出したと発表したが、その後、数値が間違っているかもしれないと改めて発表するとしている。これについての経緯と対応は。

 「私も今回の原発事故以降、こうした照会をしたが、それぞれの水の中に放射性物質がどう入っているのかというのは、直接的に何がどれぐらい入っているというふうに機械的にでるのではなく、さまざまなデータを分析するなかで、どういった物質がどれぐらい入っているかで判断される。全体を見たときに、他の放射性物質との比較の上で必ずしも自然ではない数値のものが含まれていたということで、きちっと再計算ということで再度、東京電力で精査していると報告を受けた。ただ、いずれにしても地下水に一定の放射性物質が含まれているという状況になっているということなので、当然のことながら、海水、周辺地域に対する影響について、今後ともしっかりとモニタリングをしていかなければいけない」

 【避難解除の時期】

 ――原発事故の中長期対応について、いつごろまで冷温停止を目指すか、いつまで避難を余儀なくされるのか、政権としての目標は。

 「目標は、できるだけ早くということに現時点ではつきる。様々な状況が日一日とある意味では明確になっている状況だ。当然、避難されている皆さんにはできるだけ見通しの可能性についてお示しをする必要があると思っている。政府の対応としてどれぐらいの期間、避難が必要であるかを踏まえ、避難される皆さんへの支援について対応していかなければならないと思っている。ある程度の見通しが立てられれば、できるだけそれを示したいと思っている。ただし、現状では具体的な期間を言える状況ではない。一定程度、長期になるというのは残念ながら見通せる状況なので、お子さんたちの就学の関係、学校の関係、それから仕事などの関係については、そうしたことをふまえ対応するよう経済産業省に指示している。あるいはこの間、地元自治体の皆さんと相談しつつ、一時帰宅ということについて模索・検討しているのも、一定程度の長期に及ぶであろうという想定の下で、こういったことの可能性について模索している状況だ」

 ――一定程度というのは、数カ月なのか、数年なのか。

 「原子力発電所の状況をどう収束できるかによって当然それは変わってくる問題だ。現状ではできるだけ早くと全力を挙げている。これはあらためて原子力安全・保安院を中心に一定の見通しをつけなければならない段階だとは思っているが、数日とか数週間で避難を全面的に解除できる状況ではない、ということは間違いない。従ってお子さんの就学、仕事にしっかりと対応する」

 【東電への政府支援】

 ――東電への政府の支援策について。一部報道では国が関与のため出資を検討しているとあるが、事実関係と検討状況は。

 「現時点で政府として方向性としてはっきりしているのは昨日私が申し上げたとおり、東京電力には事態の収拾の上でも、現場の作業員を中心に全力を挙げていただいている。そして避難されている皆さん、影響を受けている皆さんに対する責任をしっかり果たしていく。さらには電力の供給を受けている多くの東京電力管内の皆さんに対する電力供給の責任を果たしてもらう。大きな責任があるので、それについては政府としてもしっかり支援をしていく。支援の具体的なやり方について、いまの時点で、こういうやり方をやるということを決めていることはない」

 ――いつごろまでにスキームを決めるのか

 「様々な客観状況をみながら、詰めていかなければならない。一つはやはり原子力発電所の事態の収拾を急がなければならない。このことに、東京電力もある意味では計画停電などのことあるが、総力をあげてやっていただいている。原子力関連の部局も総力をあげてやっている。そうした状況の中で、たとえば、様々な状況の落ち着き方、進行の仕方をみながら、色々なことは検討、具体化をしていかなければならない。もちろん当然、現時点でも、関係部局においては様々な可能性についての検討はしているが、それを政治的に方向性を決めていくというのは、そうした状況をみながら進めていくことになろうと思う」

 ――その選択肢の中には出資も入るのか。

 「逆にこの間、この場では何かの可能性について『可能性がある』と言えば、それが有力であるかのような報道がなされる経験を何度かしてきている。そういった意味では正確に申し上げると、否定された選択肢の中には入っていないというのが正確な言い方かもしれない」

 【防災服】

 ――防災服を脱いだのはどういった狙いか。

 「今日現時点においても、現場、被災地の現場においては様々な作業にあたっていただいている方々がたくさんいらっしゃる状況だ。一方で、政治全体あるいは私どもの役割としては、そうしたみなさんをしっかり支援、応援していくと同時に、被災地の復旧そして将来の復興へと向けた、様々な次に向けた作業というか仕事も進めていかなければならない段階に入っている。作業している現場のみなさんと一体となってやっているという部分と、さらにその次を見据えてしっかりと役割を果たしていく部分と、両面があると思っているが、いつまで現場のみなさんと同じ姿勢で服装でということと、一定の次に向けた政治、行政の責任だと思うが、そうしたことに向けて進んでいるんだという姿勢と、どこかでばしっと切れるものではないわけだが、復旧復興という次に向けた政府としての役割、しっかりとそういった部分にも歩を進めつつあるんだという段階には入っているというようなことで、平常時の服装に替えたということだ」

 ――閣議で大半は防災服を着ないようにと意思統一したのか。

 「逆に国交相や経産相などは現場と同じ服装姿勢で臨んでいる。私なり総理なりは今日からこうする予定です、ということは昨日お伝えしている」

 【復興関連法案】

 ――復興庁の設置や特別法案の提出予定。具体的に決まっているものはあるか。

 「色々な報道がなされているし、この間、当然こうした大きな事態に対しては、与党はもとより野党のみなさんも、あるいは様々な民間のみなさんも政府においても、関係すると思われる各部局においては様々な検討、知恵、アイデアなどを議論あるいは整理いただいてきている、と理解している。ただそれを政府として、日本国としての方針で整理して固めていく作業はこれからいよいよ本格化していくという状況であり、現時点において何か確定的なものがあるかということはない。これについては内閣官房で、私の元で基本的に整理し、とりまとめることになっているので、私のところで決まっていることがないということは、決まっていることはないということで間違いない」

 【補正予算】

 ――補正予算の提出はいつごろを目指すのか。

 「財務大臣、あるいは党の政調会長などと私も若干の相談は始めているところだが、現時点で確定的な時期を申し上げる段階ではない。もちろん必要性があるのは間違いないわけで、これはみんなで共有しているところだ。できるだけ速やかに、ということについては共有している」

 【首相の被災地視察】

 ――総理の視察の場所を二カ所選んだ理由は。

 「広範な被災地がある。それぞれの被災地ごとにそれぞれの事情、状況があるということの中で、かといってすべての被災地を回ることはできない状況の中で、どこか一カ所を選ぶというのはなかなか難しいことで、なおかつそれについて明確な基準があって選べるものでもないので、総合的な考慮・判断に基づくとしか申し上げることができない」

 【被災世帯への一時金】

 ――津波で家を失った世帯に一律100万円を支給するとの報道は。

 「津波などで被害を受けられたみなさんは、広範にわたって広い地域にわたっていて、なおかつ自宅などの復旧とか仕事とかが従来の仕事に戻られるのは過去の阪神などの震災と比べても相当長期にわたることが残念ながら予想される状況にあるので、そうしたみなさんの当座の生活をこの避難所とは別に考えていかなければならない、ということは鋭意、検討進めているところだ。最終的にそれをどれくらいの金額でどういうやり方でということについてはいままだ検討している途中という状況だ」

 【牛肉から放射性物質】

 ――福島県産の牛肉から放射性物質が検出された。

 「牛肉についてもしっかりと検査しているということをまず理解いただきたい。そして今回一件だけ検査の中で数字がでてきているので、その詳細、どういったところでどういう育ち方をした牛肉なのかを含めて、健康への被害などを広範に考慮しなければいけないということについて、いま分析をしているところだ。ただ、現時点で出てきている数字そのものは、万が一、それが食に供されても健康に被害を与えるものではない」

 「これはよくこの場で申し上げているが、放射線による影響というのは、一瞬に大きな放射線を受けて、そのことが健康被害につながるケースと、決して多くない放射線量だが、長期にわたって体内に取り込まれ、あるいは放射性を浴びるということで健康に影響を及ぼすケースと二つのケースがあるが、少なくとも一瞬受けることによって健康に影響を及ぼすということとは全然異なった数値である。ただそれを長期にわたって継続して摂取した場合には、健康に影響の出る可能性があるということで、それについてしっかりと精査しているという状況だ。現時点で流通されている食肉等については、不安なく対応していただいて大丈夫だと認識している」

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29/03 枝野官房長官の会見全文〈29日午前9時50分〉

2011年3月29日13時25分

 枝野幸男官房長官の午前9時50分からの記者会見の内容は次の通り。

 【冒頭発言】

 原子力発電所事故への対応などについて総理に対して情報提供や助言を行うため、本日付で、多摩大学大学院教授の田坂広志氏を内閣官房参与に任命することとし、先ほど総理より辞令交付した。田坂氏は、原子力工学の分野においてすぐれた知見を有しているので、安全対策に関して助言などを行う。

 【原発事故】

 ――福島第一原発について。敷地内から微量のプルトニウムが検出された。危険性と、過去の水素爆発などで敷地外に拡散した可能性は。

 「東電の報告では、土壌5検体、5カ所から採ったものについて、プルトニウムが確認された。検出されたプルトニウムの濃度は、環境中に存在するフォールアウト、大気圏内核実験による放射性降下物の影響と思われる程度と同程度、濃度は同程度だ。ただし、そのプルトニウムの種類は、フォールアウトと異なるものが入っている。そういう濃度比率になっている」

 「今回の事故の影響が考えられる。引き続きこの事故の影響によって、高い濃度のプルトニウムが検出されるということになると、それは対応が必要になるので、引き続き継続的にモニタリングを続けていく」

 ――これまでも広範囲でモニタリング検査してきたが、プルトニウムについても広範囲で強化するか。

 「ここは専門家のみなさんの助言を頂きながら進めないとならない。ここまでのところは、プルトニウムは相対的に重いので、周辺地域のモニタリングをしっかりと行っていくことで、広範な地域でのモニタリングの必要性についての一定の判断はできるという種類の説明は受けている。実際に、濃度としては高いものではないが、原子力発電所に由来するプルトニウムが出ていると考えられる状況なので、さらに専門家のみなさんに助言を仰いで、どうした地域でモニタリングを行うべきかということは、常にチェックして参りたい」

 ――建屋外側から高濃度の汚染水。注水すればするほど汚染水が出る。原子力安全委員会の班目(まだらめ)委員長は「どう処理できるか知識を持ち合わせてない」と発言した。現状は手詰まりなのではないか。

 「原子力安全委の委員の先生も、原子力関連の専門家の皆さんといってもそれぞれ分野があるわけで、班目委員長の専門はそういった分野ではないと思う。なので、委員長としての認識ではないと思う、個人として。今、安全委員会の助言を頂きながら、原子力安全・保安院と東電中心に、出てきている水をどうやって安全に排出するか、それをキープ、確保するかについてはさまざまな検討作業を進めている。現時点で、こういうやり方をしますと確定的なことを報告する段階ではないが、様々な検討、手段についての精査が行われている現状だ」

 ――様々な方法を模索ということだが、注水と排水のバランスが困難ではないか。作業を開始するメドは。

 「注水については原子炉、あるいは燃料棒の温度が高熱になって空だきになるのは避けないとならない。この冷却は優先して進めないとならないと思う。一方で、水についてはできるだけ早いほうがいいということで、検討と作業を進めている状況だ。本当に可能な限り早くというのが今の状況だ」

 ――排水が必要だからといって、注水を止めることはないということか。

 「少なくとも両方の状況を見ながら、注水の方を必要あればやらざるを得ないだろうとみている」

 ――やらざるを得ないとは。

 「つまり、注水を止めることで燃料棒が高熱になる、空だきになるような状況は、これは全体の状況からみれば優先的に阻止しないとならない状況だろうと思う。ただ、できるだけ注水量が少ないなかで、燃料棒の温度が上がらない状況をキープするというための努力は進めている。ただ、やはり抜本的には水を抜いていくということを、できるだけ早く進めていかないとならない状況だというのは間違いない」

 ――プルトニウムが出たということは、核燃料の損傷が進んでいるのではないか。

 「核燃料に由来すると思われる濃度比率のものが検出されている。燃料棒から出ている可能性が高いというか、ほぼ間違いないだろうという状況だろう。これは、周辺のたまり水の濃度が非常に高いこととあわせて、燃料棒が一定程度溶融したと思われることを裏付けるものである。このこと自体は大変深刻な事態だが、そのことによる周辺部への影響をいかに阻止し、収束させるかということに、いま全力を挙げている」

 【首相の情報発信】

 ――震災前には毎日、首相発言があった。震災後は数回しかない。国民には違和感がある。危機的状況が長期化、日常化していくなかで、今後首相は日々どうメッセージを発信し、リーダーシップをとるのか。

 「ここは震災に対する対応、原子力発電所に対する対応、最高責任者としてしっかりとその対応に万全を期しないとならないという、これが最優先課題だと思う。と同時に、内閣総理大臣として国民の皆さんにしっかりとしたメッセージを発信していくということも、それに次いで重要な役割があることは間違いないと思う。できるだけ、国民の皆さんへの発信については、関係大臣、あるいは私が代われるところは、この間代わって、そのことで最高指揮官としての総理の業務をできるだけ優先できるようにとやってきているところだが、いまご指摘のように、長期にわたっているという状況のなかで、どう総理としての国民へのメッセージというものの時間というかエネルギーを確保するかは、この間も検討してきているところだ。いまの指揮官としての判断、指揮との兼ね合いのなかで、ある程度の時間とエネルギーを国民へのメッセージに注がなければならない必要性は、日々高まっているとは認識している」

 ――国際社会からの支援やメッセージに対し、首相としてメッセージを発信する必要があるのではないか。

 「この間も、オバマ米大統領はじめ、幾つかの国の首脳とは電話会談などで、直接、支援への感謝などを含め、コミュニケーションをとっているが、さらに外務大臣と役割分担しながら、国際社会とのコミュニケーションをしっかりとっていかなければならない」

 【東京電力】

 ――一部の報道で東京電力の国有化を政府が検討とあるが、事実関係は。

 「現時点で、そういった検討を政府の機関で行っていることはないと認識している。まずは東京電力として事故の収束に全力をあげ、その上で事故の影響を受けている皆さんに対する対応をしっかり行って頂く、まずはそのことに全力を尽くして頂くということについて、政府としてしっかり指示をする段階だ」

 【田坂広志内閣官房参与】

 ――内閣官房参与になった田坂氏だが、大学で原子力の講義をされていないが、なぜ選ばれたのか。参与はどういう基準で、誰が選んでいるのか。

 「原子力工学の分野に識見を持たれた上で、様々なリスクコントロールなどについての知見をお持ちであるという総合的なところでお願いをしたと聞いている。原子力に関する分野は専門性が分かれていて幅広いから、炉の専門家とか放射線の専門家とか、様々な分野の専門家とそれを横断的に一定の知見を持っている方、両面が必要だと私も思っている」

 「どなたをどうお願いするかという基準は、なかなかひと言で抽象的に申しあげるのは難しいが、民間の方を含めて、様々な方にこの間、意見、助言は頂いているが、政府の立場をしっかりと持って頂くことで、公務員としての様々な責任と同時に公務員だからできる部分があるので、そういう身分を持って頂いたほうが、助言を頂く上でプラスであるという状況ならば、そうした参与などの立場を持って頂いた上で、助言を頂くと。それ以外の立場の皆さんからも、純粋に民間の方からも、助言はたくさん頂いている、そういうところに違いがある」

 【被災者の被害認定】

 ――被災者の被害認定の基準。被災地で半壊にとどまっている世帯が避難所に入れず、ガス、水道もない自宅での居住を強いられているケースがある。半壊世帯をどうするべきか。被害認定基準の弾力的な運用をどう考えているか。

 「被害認定基準がそもそも直接避難所で受け入れてサポートする、しない、できる、できないということとダイレクトにつながっているとは私は認識していないが、家屋の損壊による事実上の補償のような話があるが、そういうところは全壊と半壊で、従来から制度があるが、それについての全壊の認定については、昨日申しあげたが、かなり柔軟にやっていこうという措置はとっている」

 「避難所に避難頂くうんぬんについては、その全壊か半壊が直接の基準ではなっていないと理解しているが、その点が現場の市町村で誤解、徹底がされていない、あるいはこの間の、色々と大きな動きがある中で、もしどこかの部局から誤った指示がなされているとすればいけないので、それは確認して、全壊半壊にかかわらず、当面の避難のことについては事実上、それぞれの自宅で生活できないという事情に基づいて、対応すべきであると思うので、確認をした上で徹底したい」

 ――現場では、ヒアリングの段階で、被災状況をみて重い方を優先するという運用がされているようだ。

 「それはそれぞれの地域ごとの避難所のキャパシティーとの問題で、現場の判断でそういったことはあり得るだろうと思う。ただ、それについては避難所のキャパシティーそのものについて、国の支援でより広範に、必要な方が受けられるように、こういう支援はさらに強化しなければいけないだろうと思う」

 【池田経済産業副大臣の発言】

 ――池田経産副大臣が原発事故の行方について、「神のみぞ知る」と発言したことについて。

 「私はとにかく菅総理を先頭に全力を挙げて、これ以上悪化させないための努力を最大限努めていくのが、政府の役割だと思っている」

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29/03 枝野官房長官の会見全文〈29日午後4時〉

2011年3月29日19時24分

 枝野幸男官房長官の午後4時からの記者会見の内容は次の通り。

 【冒頭発言】

 「原発事故に関する周辺地域のみなさんへの生活の支援について、被害の拡大防止策とともに、周辺地域の方々への避難措置など、緊急的な対応に全力で取り組んできた。被災者の方々、大変な環境のもとで生活されており、特に情報を正確・迅速に知りたいというニーズは極めて強いと認識している。この被災者の方々への生活支援、情報提供についてはこれまでも充実に努めてきたが、さらにこの体制を強化するべく、本日原子力災害対策本部のもとに原子力被災者生活支援チームを特別チームとして立ち上げ、海江田経産大臣をチーム長に、福山官房副長官をその代理に、松下経産副大臣を事務局長とし、その下に経産省を中心にして関係各省の事務方に結集をしてもらい、被災者の避難受け入れ体制、除染体制の確保、被災地への物資などの輸送補給、被曝(ひばく)にかかる医療の確保、環境モニタリングと情報提供など生活支援の充実に総合的に取り組む」

 「今日午前中の会見で、半壊した被災者が国の定めた被害認定基準により避難所に入れないことがあるという情報がある、という指摘があった。改めて確認したが、国として住宅の被害認定結果によって、被災者が避難所に入居できないなどの基準は設けていないと確認した。それぞれの自治体において、被害認定結果にかかわらず、救助を必要とする人を適切に避難所に受け入れて頂きたいと考えるが、もちろんキャパの問題などあるので、生活支援本部の方で様々な支援を行って避難所に適切に必要な方が入って頂けるよう、さらに自治体との連携を強化したい」

 【クリーンエネルギー】

 ――今日総理が参院予算委で、原発事故を受けて太陽やバイオなどクリーンエネルギー開発を日本の新たな柱にしたいと述べたが、復興ビジョンの柱になるのか。

 「復興ビジョンをとりまとめるのは本部長たる総理であると思う。今、そこに向けた準備段階、助走段階の様々な検討をしているが、今回の被害などを踏まえたら、一つの大きな柱になるであろうという検討を進めているのは間違いない」

 ――原子力政策の見直しが一つの柱になるということか。

 「いや、むしろ、太陽光やバイオであるとか、いわゆるクリーンエネルギーを強化していく、今回の被災の被害を乗り越えて未来に向けて希望の持てるビジョンを描いていく一つとして、クリーンエネルギーをさらに強力に推進していくということが、一つの大きな柱になりうるのではないかと検討している」

 ――玄葉大臣が閣議後会見で、エネルギー基本計画の見直しは避けられないと述べた。国民感情からして、核エネルギーは見直さざるを得ないのか。

 「原子力発電所の計画、あるいは政策の基本的な考え方については、今日の午前中の会見でも言ったが、まずは今の事態を何とかこれ以上被害を拡大させないよう収束をさせていくということが、まずは全力をあげて取り組まねばならない課題だ。これが何とか収束できたあかつきには、当然今回のことについての検証も必要だと思っているし、そうした検証も踏まえて、その時点でしっかりと考えていかねばならない」

 【各県の復興ビジョン】

 ――宮城県知事が県の復興計画基本方針を4月中にとりまとめたいと述べた。被災地との復興ビジョンとの連携ははかられるのか。

 「今回、この復興に向けてまだ助走段階ではあるが、今回の震災の一つの大きな特徴は、被災地が非常に広範にわたっている。岩手・宮城・そして福島、さらには茨城や千葉でも被災している。あるいは青森でも受けている状況だ。もちろん、東京でも亡くなられた方がいた。復興という意味では、今言ったような地域が対象になろうかと思うが、相当それぞれの自治体ごとの意見や希望は当然復興にあたって重視しなければならない」

 「それぞれの県ごとにおいても、何度か言ったが、仙台市のような政令市、大都市の海岸沿いの地域から、非常に小さな村の集落まである。それぞれ地域の事情や要望、希望は非常に多様性があるだろう、多岐にわたっているだろうということは、今回の震災の大きな特徴であろう。それをしっかり踏まえたうえで、国としてできることをしっかりやっていく、こういう視点が重要であるということは、この間復興に向けた助走段階での検討では出てきている」

 【原発の津波対策】

 ――今日の参院予算委で菅総理が福島原発事故で、津波に対する認識が大きく間違っていたのは否定しようがないと述べた。全国で稼働中の原発について、津波への安全性はどう認識してるか。

 「当然、今回の事故を受けて全国の原発の安全性の確保については、今しっかりとチェックし、必要な施策があるならそれを実施させるということについて、経産省において早急な検討を進めている。そう遠くない段階で、まず第一弾としての考え方は示せるのではないかと思う」

 ――完全に安全だとは言い切れないのか。

 「従来の想定を超える、従来の対策では十分ではなかったという事態が発生している中、しっかりともう一度改めてチェックをしなければならない状況にある。それを鋭意進めさせているところだ」

 ――過去に仕分けで事業仕分けでスーパー堤防が対象に。堤防の重要性、今後の堤防の強化についてどう考えるか。

 「まさに今回の津波の規模と被害の状況、それに対してこれまでの防災対策として行われてきたさまざまな施策の効果は、これはしっかりと検証しないとならないと思う。その検証を踏まえ、どういった形で津波に対しての防災を充実させるのかは、まさに今回の被害をしっかりと検証したうえで打ち出していかねばならないと思っている」

 ――女川原発は最高9.1メートルの津波を想定して被害を免れた。一方で、1メートル前後しか想定していない原発もある。国として一定の津波基準を設けるよう指示する考えはあるか。

 「今、具体的にまさに様々な事態にどんな事態が生じても、事故につながらないような対応策というのは、それぞれの原子力発電所の置かれている状況、事情によってもとるべき施策は違いがあると思う。そうしたことを含めて全国の原発の状況についての再確認と、さらに今回のことを踏まえて必要な施策があれば、それについての検討を進めていく」

 【原発作業員の労働環境】

 ――原子力安全・保安院が昨日の会見で、福島原発の最前線で働いている人の過酷な労働環境を明らかにした。

 「本当に原発の現場において、様々な対応・作業にあたっていただいているみなさんには大変な危険のなかでの作業でもあるし、過酷な条件のなかでの作業ということで本当に頭の下がる思いだ。政府としても、あるいは東電を通じても、まずそうしたみなさんの様々なバックアップというかフォローアップについてはこの間も指示をしてきたし、我々自身のできることについてはやってきたつもりだが、必ずしも十分ではない」

 「当然のことながら、事故の拡大を防ぐことが優先されざるを得なかったという経緯もあるが、それにしても長期にわたっているので、さらにこれを強化したい。特に国としては、交代しうる方については交代しながら、この間も海保、国交省だったかの船なども出して、そこで休息がとれるような状況を部分的ではあるがやった。さらにこれを強化し、できるだけ多くのみなさんに交代で対応できる部分については、交代で対応してもらう。当然現地における様々な物資などについても対応する。それから交代で休息をとってできるような状況については、できるだけそれのサポートをする」

 【新年度予算】

 ――新年度予算が参院で否決されたが、事実上、成立する見込みだ。

 「政府としてはベストのものという思いで国会に提出した予算案なので、それがこういう形ではあるが成立することは前向きに受け止めたいと思っている。同時に今回は国会での審議の途中で、歴史的にも過去に例のないような大きな災害に直面している状況なので、むしろ予算を成立させていただき、そのうえで震災に対する対応をしっかりやっていくというさらに大きな課題が目の前にあるので、そちらに向けて努力を明日以降してまいりたい」

 【与野党協議】

 ――総理が復旧・復興の補正予算に関して、何を優先するかは与野党で議論したいと述べた。マニフェストの見直しも含めた協議はどうするか。

 「まさに総理が言った通りで、まず最優先で復旧復興にあたらなければならない。そこには相当なエネルギーを要するということは間違いないことで、最優先でやらなければならない大きな仕事、大きな課題を最優先にして、その上で、その財源やそこに振り向ける様々な資源、お金以外のことも含めて、必然的に議論のなかで固まってくるものだと思っている」

 ――野党との協議はどうなるのか。

 「具体的には各党間の協議なので、党の側ともご相談しながら組み立てていかなければいけないと思っているが、この間も震災に対する救命、救援、あるいは原子力発電所の対応についても、政府のみならず、与党のみならず、野党の皆さんからも様々な有効なご提言をいただいたり、あるいは有意な情報をお寄せいただいて、そのことが政府としての対応に生かさせていただいているので、その延長線上でさらに様々な機会を通じて野党の皆さんの知恵や情報を十分に生かせるような対応を与党と相談をしつつ組み立ててまいりたいと思っている」

 【閣僚の増員】

 ――閣僚数を増やして野党に入ってもらうという話もあったが、現状は。

 「様々な経緯のなかで、いったんは保留になっているというか、ペンディングになっているという状況だと認識している。今後、もし可能であるならば、そういったご相談ができる状況があれば、そういった相談をさせていただければ、政府としてはありがたいということだが、まさに与野党間で一致できることからやっていくことが必要だ」

 【特例公債法案】

 ――本予算の財源の特例公債法案は成立の見込みがない。成立に向けてどう考えるか。

 「これから復興に向けた補正予算をはじめとした様々なご相談をさせていただかなければならないということも含め、これは国会に出している法案についての扱いなので、党が中心になって、この部分に限って言えば、様々、野党の皆さんとご相談をしていただくことになろうと思う」

 【福島第一原発】

 ――福島第一原発について、東電に任せても有効な対策、抜本的な対策がとれていないのでは。

 「原子力発電所の対応については、政府としても万全の態勢は組んできている。結果的にまだ収束の方向に向かう状況になっていないのは大変残念だし申し訳ないと思っている。決して東電に任せているということではなくて、制度的には東電が事業主体だったり、様々な主体であることはあるが、政府としては細野首相補佐官、時には海江田経済産業大臣が東電に出向いて東京電力とのコミュニケーションをできるだけしっかりとさせ、なおかつそこにしっかりと政府としての考え方などを伝えながら進めてきている」

 「政府としても原子力安全委員会、あるいは原子力安全・保安院のみならず、一部批判もあるが、様々な専門的な知識をもっている方の知識も借りながら対応策について政府としての姿勢、方針をしっかりと示しながら、東京電力に対して、直接政府ができない部分については強く指示をしながら進めてきている」

 【日米協力】

 ――原発の対応について。日米両政府で合同連絡調整会議を設置し、その下に課題ごとの検討作業チームを設置するのか。

 「この間、アメリカ軍、NRC(原子力規制委員会)などアメリカの関係する機関の皆さんには物の面ではもちろんだが、様々な知見、知識含めて協力いただいている。これについてはほぼ連日、日本政府の側の関係者とアメリカ側の関係者の皆さんとコミュニケーション、ディスカッションの機会をしっかりともって、専門家レベル、あるいは我が方では福山副長官や細野首相補佐官なども含めてしっかりとコミュニケーションをとっていることは間違いない。チームがどうこうなっているというよりは、そうしたことのなかでいろいろ多岐にわたる様々な議論をしている。そうしたところでの議論を踏まえて、我が国と政府としての対応を参考にさせてもらったり、その場の議論を踏まえて様々なアメリカからの支援もそこからつながっているという部分も生じている」

 ――今後、どういうサポートを期待するか。

 「アメリカには日本にはない知見や経験があるから、それを踏まえた日本にはない能力をもっている部分もあると思っている。どこということに限らず、この事態の収拾と国民の安全確保に向けて、アメリカ側の知識、経験、能力の点で活用させてもらえる部分については最大限生かさせてもらいたいと思っているし、アメリカ側からもそうした大変ありがたい姿勢を示してきてもらっていることについては大変感謝している」

 【税と社会保障】

 ――総理は一体改革について改めてスケジュールを検討したいとの認識。与謝野大臣はスケジュール通りということで、閣内で認識が一致していないのではないか。

 「決して矛盾をしていることを2人が言っているわけではなくて、一方で一体改革については、今回の震災があったからといって高齢化や少子化が待ってくれるわけではない。従って、本来のスケジュール通りできるならばそれが望ましいことだ。特に担当大臣である与謝野大臣としては当初の計画のスケジュールを踏まえながら様々な作業を進めていただく。これは一方で当然のことだろうと思っている」

 「しかしながら、まさに総力をあげて取り組まなければならない震災と原子力事故に政府全体としては直面しているわけだから、スケジュール通り進めたいということの一方で、そのことが震災、事故対応に遅れをきたすことがないように優先順位はしっかりとその都度見ながら進めていくということで、総理は後者の方の趣旨を言ったんだと思う」

 ――震災が長期化するなかで、6月の実現可能性はどうみるか。

 「簡単ではないだろうというのは当然のことだろうと思っている。ただ一方で、だからといって震災対応や原子力発電所事故対応に影響を及ぼさない部分については当初の目標があるわけだから、それに向けた作業はできるだけ進めていただくことも一方ではきちっとしておかなければならないことではないかと思う」

 【被災者の雇用支援】

 ――被災者の雇用について、来週中に支援策をまとめるということだが、どう考えるか。

 「短期の話と長期の話と両面をしっかりと考えていかなければならない、対応していかなければならないと思っている。まずは短期の問題については、なかなか現に事業そのものができない地域が多々ある。そうしたことのなかで、一方では例えば仮設住宅の建設をはじめとして、震災に対する対応で何らかの仕事をしていただかなければならない、していただくことが必要な部分がある。そうしたことを進めていくうえでは現に震災によって仕事が失われている方々が少なからずいるわけだから、当然、その部分について配慮、考慮をする形で物事を進めていくということは当然必要なことだと思っている」

 「一方で、大きな被害を受けた地域については、中長期的にそこで復旧、復興をしてそこで暮らしていくうえでの将来的な雇用の確保ということは復興計画をつくっていくうえでも大きな柱、重要な視点として考えていかなければならない」

28/03 枝野官房長官の会見全文〈28日午後4時〉

2011年3月28日19時42分

 枝野幸男官房長官の午後4時前からの記者会見の内容は次の通り。

 【原発事故】

 ――原子力安全委員会が福島第一原子力発電所からの水漏れの原因について、格納容器損傷の可能性に言及。一方で東京電力は圧力容器の損傷を指摘。事実関係は。

 私のところに報告が来ているのは、格納容器から水が漏れるような状況になっているという報告。当然、燃料棒に由来するような物質がでているので、何らかの形でそこに危機があるのは誰でもわかる。圧力容器そのものがどうなっているかについて、具体的な報告は現時点で頂いてない。原子力安全委や保安院などで改めて問い合わせてもらえれば、わかっていることがあれば報告できると思う。

 ――2号機は圧力容器が破損している可能性があり、かつ格納容器も破損しているのか。

 いや、私が言っているのは、格納容器については原子力安全委の報告を受けているので言えるが、圧力容器については特別の何らかの具体的な報告を受けてない。保安院だと思うが、尋ねてもらえれば、わかることがあれば報告できると思う。

 【農産品の出荷制限】

 ――野菜について。知事から蓮舫消費者担当相に対し、出荷停止でもっときめ細かく地域を限定すべきだとの要請があった。細かく地域を限定することは可能なのか。

 これはむしろ専門的にご評価頂かねばならない。安全性の観点、モニタリングの精度をどれくらいきめ細かく行われているかなどのなかで、専門家の意見を踏まえて判断しないとならない。もちろん可能であれば、できるだけ地域を区切ることの方が望ましいと思うが、安全性や実現可能性をしっかり考慮しないとならない問題だ。

 ――放射性物質の野菜などの暫定基準について。暫定基準のもとになった指標をつくった原子力安全委の元委員の一人が、次第に放射性物質が減少していくことを前提に指標をつくっていて、上限の値を長期間とり続けると、被曝(ひばく)量を超える恐れがあると言っている。政府は、一生食べ続けても健康に影響がないと説明してきたが、矛盾しないのか。

 その方がどういう趣旨で言ったのか、直接把握できていない。具体的には、原子力安全委の専門的なご説明をお聞き頂くべき性質のものかなと思う。そもそも元になっている国際放射線防護委員会(ICRP)のつくっている基準というものについてご説明を受け、それに基づいて我が国の暫定基準値がつくられたと報告を受けている。その詳細については、原子力安全委にお問い合わせ頂きたい。

 ――上限値の野菜を食べ続けても大丈夫ということか。

 私がこの基準値をつくるに対して報告を受けているのは、1年間の摂取量、それぞれのものによっての摂取量を1年間食べ続けることがあっても、それが健康に被害を及ぼすことにはならないという、非常に安全性の面でゆとりをもった数値でICRPは設定しており、それを踏まえたものだとの報告をうけている。

 【原発事故その2】

――溶けた燃料に触れた水が格納容器の外に出るなら、圧力容器から漏れていると考えるのが自然ではないか。

 まさに原子炉の構造の専門的な知識をもとにご説明頂いた方が正確ではないか。もちろん、当然燃料棒は圧力容器の中にあるから、そこに触れた水が外に出ているということで、何らかの形で水の移動があるということはわかる話だが、それがどういう事象によるものかは、原子炉のまさに構造と関連するものなので、専門的な立場からご説明頂いた方が正確だと思う。

 ――ベントの話。午前中の会見で1号機のベントの開始が12日の「9時4分」と言った。原子力安全委の資料では時間に違いがある。改めてベント開始時間は何分か。資料によって時間が違うのはなぜか。

 私が報告を受けているのは、1号機のベントは12日土曜日の9時4分にベントの作業を開始した。14時30分にベント実施による圧力降下を確認したと。こういう報告になっているので、ベントがいつ始まったのかについては、作業を開始した時点と、空気が抜け始めたのを確認した時間ということで二つの時間があるのかなと思う。

 【エネルギー基本計画】

 ――昨年閣議決定したエネルギー基本計画では原発増設の方針だが、今回の事故を受けて計画の見直しは。

 まずはこの福島第一原発の事故を収束させるということに、特に原子力の問題に一定の知見のある政府の関係者も総力を挙げている状況だ。そうした意味では、これを収束させた上で今のような大きな政策的な判断についてのしっかりとした検証と検討を行わないといけないと思う。

 【福島第一原発7号機、8号機】

 ――福島第一原発の7号機、8号機は予定通り、運転開始をするのか。

 繰り返しになるが、今の事故を収束させるということに全力を挙げて政府、あるいは関係機関の原子力にかかわる力を総結集してこれに対処している。その後、全体としての原子力政策をどうしていくのかということは、この事故についての収束を得られた時点で、この事故に関する検証もふまえて進めていくということになると思う。

 【首相の原発視察】

 ――保安院から「燃料棒が露出する」との危険な予測を聞きながら、首相が現地を視察した判断は正しかったか。

 これは地震発生の夜だが、原子力発電所の冷却機能がうまくいかなくなった、こういった事故になったという情報が入って以降、東電からも、あるいは原子力安全・保安院を通じても情報は入ってはきたが、なかなか現地の状況がしっかりと入ってこない、現地の状況が把握を出来ない。今朝も言ったとおり、ベント等についても22時すぎ以降、いつどうやってベントを始めるのか等について、早く進めるべきではないかということを申し伝えてもなかなか答えが返ってこないという状況のなかにあって、まさにそうした現場の状況が東京で十分に把握ができないという状況の中で現地の状況を認識をし、特に現地の対応に当たっている現場の責任者、担当者の皆さんとしっかりと直接コミュニケーションができるような状況をつくらないといけないという問題意識があったという風に、決めたのは総理だが、私はそういう認識で総理は行ったと認識している。

 ――危険が予測される中で官邸で危機管理を進める判断もあったのではないか。

 これは原子力発電所の事故は一歩間違えれば、もちろん現状の事故の状況でも大変大きな広範な皆さんにご迷惑をおかけして申し訳ない状況だと思っているが、一歩間違えれば本当に大変さらに大きな影響を及ぼしかねない問題であるという問題意識のもとで、しっかりと最終判断をする総理が現地の状況を把握出来ないという状況の中では、責任を持った対応が出来ないという問題意識があったと理解している。

 【義援金】

 ――被災の全容が分からない中で、義援金が届く時間が遅れる。

 これはまさに義援金なので政府が直接にああしろ、こうしろと言うべき種類の問題ではない。まさに善意の、みなさんの思いを関係自治体の皆さんで相談して、適切な使い方を自立的に決めてもらうという性質だと思っている。ただ、今回は広範な被害と、それだけに被害の全体像をしっかりと掌握した上で、いろいろとご協議頂くのは難しいという状況にあることも間違いないと思っているので。

 出来るだけ早く被害の全体像について、関係者の皆さんが相談出来る前提がつくれるように努力をすると同時に、場合によっては義援金を被災者の皆さんにお渡し出来るタイミングが遅れるとすれば、その間の最低限の生活資金について様々な制度の下で政府として出来ることがないか、このことはこの間様々な機関でいろいろな手法を検討し、できることから進めている。

 【原発事故その3】

 ――2号機の水たまりで高濃度の放射性物質が検出されたことで、どれだけ作業が遅れるか。

 これについてはこの間、その種のお尋ねに関しては予断を持たずに全力を尽くすしかないと申し上げてきている。確定的な、ある程度確率の高い見通しが立てられれば申し上げて、特に避難している皆さんの今後の様々な生活というか、生活設計に対していろいろとご参考になればと思っているが、現時点では残念ながら、かなりの確度を持って、こうした見通しで時期を、ということを申し上げられる段階ではない。できるだけ早期に収拾させるべく全力を挙げているという状況だ。

 それから、対応を待っている時間があるかということだが、少なくとも原子炉や燃料プールにある核燃料について、冷却が出来ているという状況、これをどれぐらい長期にわたって今のようなやり方で出来るのか、ということについての議論・検討は必要だと思うが、少なくとも当面は今のやり方の中で炉、燃料を冷やし続けるということをキープ出来る中で、しっかりと次の段階に進めていかないといけない。当面は冷やし続けることは今の状況では可能であると見ている。

 【避難指示地域の治安】

 ――原発周辺の避難地域の治安状況について。

 これについてはもちろん避難地域であるので適切な安全対策をとって頂いた上で、警察と自衛隊の皆さんには避難地域の中において、ひとつには残っている方がいないかどうか、そういう方に外に出て頂くということと同時に、そういった地域での一種の防犯等についても対応して頂いている。具体的にどのぐらいの方が入っているかは、むしろ治安の観点から申し上げないほうがいいのかなという風に思っている。

 【罹災(りさい)証明書】

 ――松本防災担当相が、罹災証明書の申請について、一括で全壊認定で簡素化すると発言。

 これはまだ最終的な決定というような相談等はまだ来ていないが、まさに被害の実態、状況を踏まえた対応で、松本防災担当相がおっしゃった方向というのは当然の前提となって進めていくべきだろうと思っている。