Monday, May 2, 2011

26/04 東日本大震災:「1000枚の桜」宮城と岩手の小学校に


阪神大震災の被災地の子供らが描いたサクラの絵を受け取り、中嶋洋子さん(左端)と並ぶ生徒ら=宮城県気仙沼市立階上中で2011年4月25日、堀江拓哉撮影
阪神大震災の被災地の子供らが描いたサクラの絵を受け取り、中嶋洋子さん(左端)と並ぶ生徒ら=宮城県気仙沼市立階上中で2011年4月25日、堀江拓哉撮影

 神戸市東灘区の絵画教室講師、中嶋洋子さん(58)が、阪神大震災の被災地の子供たちが描いた桜の絵1000枚を携え、東日本大震災で被災した宮城、岩手両県の小中学校にプレゼントしている。5月初めまでに10校を訪問し、子供たちに「希望の春」を届ける。

 約400人が通う「アトリエ太陽の子」を主宰する中嶋さんは、95年の阪神大震災で教え子を失った。就学前の幼い姉妹が自宅の下敷きになり、両親、弟とともに一家5人が亡くなった。

 東日本大震災の翌日の絵画教室で、身も心も寒い思いをしている東北の人たちに暖かい春を届けようと、子供たちと話し会い、桜の絵を描いて贈ることにした。子供たちは「津波に流されない桜を」と太い幹に、大地をつかむように力強く根が張る桜を描いた。

 絵には「神戸も明るさを取り戻し、元の神戸以上になっています」「頑張っている皆さんに私から頑張ってとは言えません。あなたの心に笑顔の花が咲くことを願っています」などと書いたメッセージを添えた。

 中嶋さんは、09年8月の集中豪雨で死者18人、行方不明者2人を出した兵庫県佐用町の県立佐用高校や、神戸、西宮両市の小中学校で出前授業をする度に児童、生徒に桜の絵を描いてもらい、今月22日までに1000枚がそろった。

 「アトリエ太陽の子」は優れた防災教育を顕彰する「ぼうさい甲子園」(毎日新聞社など主催)に04年度から毎年参加している。中嶋さんは昨年度のぼうさい甲子園に参加した宮城県気仙沼市立階上(はしかみ)中学校と南三陸町立歌津中学校を25日に訪ね、文具や画材とともに桜の絵を100枚ずつ贈った。階上中の畠山夏生さん(3年)は「気持ちがこもった絵に感動しました。温かい気持ちになった」と話していた。

 新学期が5月10日に始まる歌津中では、近くの小学生も集まり、長さ約7メートルのこいのぼりの絵を中嶋さんらと一緒に描いた。絵は避難所の体育館に飾るという。【堀江拓哉】

毎日新聞 2011年4月26日 12時01分(最終更新 4月26日 14時55分)

No comments:

Post a Comment